医療用医薬品 : 抑肝散

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医薬品情報


総称名 抑肝散
一般名 抑肝散
薬効分類名 漢方製剤
薬効分類番号 5200
KEGG DRUG D07049 抑肝散エキス
商品一覧 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ツムラ抑肝散エキス顆粒(医療用) ツムラ 5200139D1037 11円/g

効能・効果及び用法・用量

効能効果

虚弱な体質で神経がたかぶるものの次の諸症

神経症不眠症、小児夜なき、小児疳症

用法用量

通常、成人1日7.5gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

著しく胃腸の虚弱な患者[食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢等があらわれることがある。]

食欲不振、悪心、嘔吐のある患者[これらの症状が悪化するおそれがある。]

重要な基本的注意

本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。

本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意し、異常が認められた場合には投与を中止すること。

他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。

相互作用

併用注意

カンゾウ含有製剤
グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤
偽アルドステロン症があらわれやすくなる。また、低カリウム血症の結果として、ミオパチーがあらわれやすくなる。
(「重大な副作用」の項参照)
グリチルリチン酸は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる。

副作用

副作用発現状況の概要

[1]

副作用発現頻度調査(2012年10月〜2014年3月)において、3,141例中、136例(4.3%)162件に臨床検査値の異常を含む副作用が報告された。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

間質性肺炎(頻度不明)

発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

偽アルドステロン症(頻度不明)

低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。

心不全(0.1%未満)

心不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、体液貯留、急激な体重増加、心不全症状・徴候(息切れ、心胸比拡大、胸水等)が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

ミオパチー、横紋筋融解症(頻度不明)

低カリウム血症の結果として、ミオパチー、横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、筋力低下、筋肉痛、四肢痙攣・麻痺、CK(CPK)上昇、血中及び尿中のミオグロビン上昇が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。

肝機能障害、黄疸(頻度不明)

AST(GOT)、ALT(GPT)、Al-P、γ-GTP等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 0.1〜5%未満0.1%未満
過敏症注1)  発疹、発赤、そう痒等
肝臓肝機能異常 
消化器食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢等 
精神神経系傾眠 
その他低カリウム血症、浮腫、血圧上昇、倦怠感 
注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので減量するなど注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない。[使用経験が少ない]

薬効薬理

抗不安様作用

正常マウスに経口投与したところ、高架式十字迷路実験において抗不安様作用を示した[2]。この作用は脳虚血ラット(経口)[3]及び老齢ラット(混餌)[4]でも認められた。

攻撃性抑制作用

アミロイド前駆体蛋白過剰発現マウス(混餌)[5]、アミロイドβ蛋白脳室内注入マウス(経口)[6]及び亜鉛欠乏マウス(飲水)[7]に投与したところ、攻撃性が抑制された。

睡眠障害改善作用

隔離ストレスマウスに経口投与したところ、ペントバルビタール誘発睡眠時間の短縮が抑制された[8]

作用機序

本剤は、以下の作用により薬理効果を示すことが示唆されている。

攻撃性抑制作用

グルタミン酸放出抑制作用

亜鉛欠乏ラットに経口投与したところ、海馬細胞外液グルタミン酸濃度の上昇並びに海馬スライス標本におけるグルタミン酸神経終末開口放出が抑制された[9]

グルタミン酸取込是正作用

チアミン欠乏下のラット培養アストロサイトにおいて、グルタミン酸取込能の低下、グルタミン酸トランスポーターのmRNA並びに蛋白の発現低下を改善した(in vitro)[10]

セロトニン2A受容体ダウンレギュレーション作用

正常マウスに経口投与したところ、前頭前野セロトニン2A受容体発現量が低下し、セロトニン2A受容体作動薬(ジメトキシヨードアンフェタミン)誘発首振り運動が抑制された[11]

セロトニン1A受容体刺激作用

パラクロロアンフェタミン処置ラット[12]及び隔離ストレスマウス[13]に経口投与したところ、攻撃性が抑制され、その作用はセロトニン1A受容体拮抗薬(WAY-100635)で消失した。

in vitro受容体結合試験において、セロトニン1A受容体部分刺激作用を示した[14]

電気ショックラットにおける不安抑制作用は、WAY-100635で消失した[15]

有効成分に関する理化学的知見

一般名抑肝散
KEGG DRUGD07049

包装

500g、5kg(500g×10)、2.5g×42包、2.5g×189包

主要文献


1. 久田 孝光・他,  診断と治療,  104 (5),  640,  (2016)
2. 栗原 久・他,  神経精神薬理,  18 (3),  179,  (1996)
3. Nogami,A.et al.,  J.Nat.Med.,  65 (2),  275,  (2011) »PubMed
4. Mizoguchi,K.et al.,  J.Ethnopharmacol.,  127 (1),  70,  (2010) »PubMed
5. Fujiwara,H.et al.,  Neuroscience.,  180,  305,  (2011) »PubMed
6. Sekiguchi,K.et al.,  Phytother.Res.,  23 (8),  1175,  (2009) »PubMed
7. Tamano,H.et al.,  Brain Res.Bull.,  83 (6),  351,  (2010) »PubMed
8. Egashira,N.et al.,  J.Pharmacol.Sci.,  116 (3),  316,  (2011) »PubMed
9. Takeda,A.et al.,  Neurochem.Int.,  53 (6-8),  230,  (2008) »PubMed
10. Kawakami,Z.et al.,  Neuroscience.,  159 (4),  1397,  (2009) »PubMed
11. Egashira,N.et al.,  Prog.Neuropsychopharmacol.Biol.Psychiatry.,  32 (6),  1516,  (2008) »PubMed
12. Kanno,H.et al.,  J.Pharm.Pharmacol.,  61 (9),  1249,  (2009) »PubMed
13. Nishi,A.et al.,  Neuroscience.,  207,  124,  (2012) »PubMed
14. Terawaki,K.et al.,  J.Ethnopharmacol.,  127 (2),  306,  (2010) »PubMed
15. Yamaguchi,T.et al.,  J.Ethnopharmacol.,  143 (2),  533,  (2012) »PubMed

作業情報


改訂履歴

2014年11月 第9版 改訂
2016年6月 第10版 改訂

文献請求先

株式会社ツムラ
107-8521
東京都港区赤坂2-17-11
0120-329970

業態及び業者名等

株式会社ツムラ
東京都港区赤坂2-17-11


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2019/7/24 版