14.1.1 緩衝化剤は、過飽和溶液になっているため、結晶が析出することがある。このような場合には、容器を40〜50℃の温水に浸けて、加温溶解し、よく振って使用すること。
14.1.2 実用液を用時調製する場合には、添付の計量カップを用いること。(ピペット等で直接吸引しない)
14.1.3 実用液を調製する場合、精製水に代えて硬度の高くない常水を使用することができる。
14.1.4 実用液は、用時調製し、調製後の液はなるべく早く使用すること。
グルタラールには一般に、たん白凝固性がみられるので、器具に付着している体液等を除去するため予備洗浄を十分に行ってから薬液に浸漬すること。
14.3.1 歯科用小器具のうち、カーバイドバー及びスチールバーは浸漬しないこと。(まれに発錆や変色を起こすことがあるため)
14.3.2 手術室等における汚染された部分の清拭や、環境殺菌の目的での手術室等への噴霧等は行わないこと。
14.3.3 本剤の成分又はアルデヒドに対し過敏症の既往歴のある者は、本剤を取り扱わないこと。
14.3.4 グルタラール水溶液との接触により、皮膚が着色することがあるので、液を取り扱う場合には必ずゴーグル、防水エプロン、マスク、ゴム手袋等の保護具を装着すること。また、皮膚に付着したときは直ちに水で洗い流すこと。
14.3.5 眼に入らぬようゴーグル等の保護具をつけるなど、十分注意して取り扱うこと。誤って眼に入った場合には、直ちに多量の水で洗ったのち、専門医の処置を受けること。
14.3.6 グルタラールの蒸気は、眼、呼吸器等の粘膜を刺激するので、必ずゴーグル、マスク等の保護具をつけ、吸入又は接触しないよう注意すること。換気が不十分な部屋では、適正な換気状態の部屋に比べて、空気中のグルタラール濃度が高いとの報告があるので、窓がないところや換気扇のないところでは使用せず、換気状態の良いところでグルタラールを取り扱うこと。
14.3.7 浸漬の際には、グルタラール蒸気の漏出防止のために、ふた付き容器(専用浸漬容器 別売)を用い、浸漬中はふたをすること。また、局所排気装置を使用することが望ましい。
14.3.8 実用液は、少なくとも1週間ごとに交換すること。汚れのひどい場合は早目に交換すること。