医療用医薬品 : コバシル

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医薬品情報


総称名 コバシル
一般名 ペリンドプリルエルブミン
欧文一般名 Perindopril Erbumine
製剤名 ペリンドプリルエルブミン錠
薬効分類名 高血圧症治療剤(持続性組織ACE阻害剤)
薬効分類番号 2144
ATCコード C09AA04
KEGG DRUG D00624 ペリンドプリルエルブミン
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2019年7月 改訂(製造販売元社名変更、他) (第20版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
コバシル錠2mg COVERSYL Tablets 協和キリン 2144012F1028 53.8円/錠 処方箋医薬品
コバシル錠4mg COVERSYL Tablets 協和キリン 2144012F2024 94.7円/錠 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

血管浮腫の既往歴のある患者(アンジオテンシン変換酵素阻害剤等の薬剤による血管浮腫、遺伝性血管浮腫、後天性血管浮腫、特発性血管浮腫等)[高度の呼吸困難を伴う血管浮腫を発現することがある。]

デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスを施行中の患者[「相互作用」の項参照]

アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析施行中の患者[「相互作用」の項参照]

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]

アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)[非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。][「重要な基本的注意」の項参照]

効能・効果及び用法・用量

効能効果
用法用量

コバシル錠2mg

通常、成人にはペリンドプリルエルブミンとして2〜4mg(錠2mg:1〜2錠)を1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最大量は8mg(錠2mg:4錠)までとする。

コバシル錠4mg

通常、成人にはペリンドプリルエルブミンとして2〜4mg(錠4mg:0.5〜1錠)を1日1回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最大量は8mg(錠4mg:2錠)までとする。

用法用量に関連する使用上の注意

重篤な腎機能障害のある患者では、本剤の活性代謝物の血中濃度が上昇し、過度の血圧低下、腎機能の悪化が起こるおそれがあるので、クレアチニンクリアランスが30mL/分以下又は血清クレアチニンが3mg/dL以上の場合には、投与量を減らすか、若しくは投与間隔をのばすなど、経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。

使用上の注意

慎重投与

両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者[「重要な基本的注意」の項参照]

高カリウム血症の患者[「重要な基本的注意」の項参照]

重篤な腎機能障害のある患者[「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照]

高齢者[過度の血圧低下により病態を悪化させるおそれがある(「高齢者への投与」の項参照)。]

重要な基本的注意

両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者においては、腎血流量の減少や糸球体濾過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。

高カリウム血症の患者においては、高カリウム血症を増悪させるおそれがあるので、治療上やむを得ないと判断される場合を除き,使用は避けること。
また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、高カリウム血症が発現するおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。

アリスキレンフマル酸塩を併用する場合、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。

本剤の投与により、特に次の患者では、初回投与後一過性の急激な血圧低下を起こす場合があるので、投与は少量より開始し、増量する場合は患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。

重症の高血圧症患者

血液透析中の患者

利尿降圧剤投与中の患者

厳重な減塩療法中の患者

降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

手術前24時間は投与しないことが望ましい。

相互作用

併用禁忌

デキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートを用いた吸着器によるアフェレーシスの施行
(リポソーバー、イムソーバTR、セルソーバ等)
ショックを起こすことがある。陰性に荷電したデキストラン硫酸固定化セルロース、トリプトファン固定化ポリビニルアルコール又はポリエチレンテレフタレートにより血中キニン系の代謝が亢進し、本剤によりブラジキニンの代謝が妨げられ蓄積すると考えられている。
アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜を用いた透析
(AN69)
アナフィラキシーを発現することがある。多価イオン体であるAN69により血中キニン系の代謝が亢進し、本剤によりブラジキニンの代謝が妨げられ蓄積すると考えられている。

併用注意

カリウム保持性利尿剤
スピロノラクトン
トリアムテレン等
カリウム補給剤
血清カリウム値の上昇(高カリウム血症)があらわれるおそれがある。
定期的に血清カリウム値の検査を行う。
本剤はアルドステロン分泌抑制に基づく尿中へのカリウム排泄抑制作用を有するため、併用によりカリウム貯留作用が増強する。
特に腎機能障害のある患者には注意する。
アリスキレンフマル酸塩腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。なお、eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
アンジオテンシンII受容体拮抗剤腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがあるため、腎機能、血清カリウム値及び血圧を十分に観察すること。併用によりレニン・アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
利尿降圧剤
ヒドロクロロチアジド等
利尿降圧剤で治療を受けている患者に本剤を初めて投与する場合、降圧作用が増強されるおそれがある。
少量から投与を開始する[「重要な基本的注意」の項参照]。
利尿降圧剤服用中の患者では、ナトリウム利尿により血中レニン活性が上昇し、本剤の降圧効果が増強することがある。
本剤より先に利尿降圧剤を投与中の患者(特に最近投与を開始した患者)には特に注意する。
リチウム製剤
炭酸リチウム
リチウム中毒(症状:振戦、消化器愁訴等)があらわれるおそれがある。
併用する場合は、リチウムの血中濃度に注意する。
本剤のナトリウム排泄増加作用により、リチウムの蓄積がおこると考えられている。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
インドメタシン等
降圧作用が減弱するおそれがある。プロスタグランジンの合成阻害作用により、本剤の降圧作用を減弱させる可能性がある。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
インドメタシン等
腎機能を悪化させるおそれがある。プロスタグランジンの合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられる。
カリジノゲナーゼ製剤本剤との併用により過度の血圧低下が引き起こされる可能性がある。本剤のキニン分解抑制作用とカリジノゲナーゼのキニン産生作用により、血中キニン濃度が増大し血管平滑筋弛緩が増強される可能性があると考えられている。

副作用

副作用発現状況の概要

承認前の調査589例中報告された副作用は11.0%(65例)で、主な副作用は咳嗽(晩発性の咳を含む)7.1%(42件)、喉頭異和感0.5%(3件)等の呼吸器症状、発疹・皮疹1.0%(6件)等の過敏症状であった。

承認後における使用成績調査(3年間)6,330例中報告された副作用は13.3%(841例)で、主な副作用は咳嗽8.3%(527件)、咽喉頭疼痛(喉頭異和感等)0.4%(25件)等の呼吸器症状、めまい0.6%(41件)、頭痛0.3%(22件)等の精神神経系症状、BUN上昇0.4%(28件)、クレアチニン上昇0.4%(24件)等の腎機能異常、コレステロール上昇0.4%(23件)、トリグリセリド上昇0.3%(21件)等の代謝異常、ALT(GPT)上昇0.3%(19件)等の肝機能異常、悪心0.3%(16件)等の消化器症状であった。(再審査終了時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

血管浮腫(頻度不明注1))

呼吸困難を伴う顔面、舌、声門、喉頭の腫脹を症状とする血管浮腫があらわれることがあるので、このような場合には直ちに投与を中止し、アドレナリン注射、気道確保等適切な処置を行うこと。

急性腎障害(0.04%)

急性腎障害があらわれることがあるので、腎機能に異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

高カリウム血症(頻度不明注1))

重篤な高カリウム血症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに適切な処置を行うこと。

注1)自発報告又は海外において認められている副作用のため頻度不明。

その他の副作用

 5%以上0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明注1)
過敏症 発疹、そう痒感  
腎臓 BUN上昇、血清クレアチニン上昇  
血液 赤血球減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット低下白血球減少、血小板減少 
精神神経系 めまい・ふらつき、頭痛・頭重感眠気、感覚減退(四肢のしびれ感等)、耳鳴、いらいら感 
循環器 低血圧動悸、期外収縮、頻脈 
消化器 悪心、胃部不快感便秘、食欲不振、腹痛、下痢 
代謝 総コレステロール上昇、トリグリセリド上昇、尿酸上昇、血清カリウム上昇血清ナトリウム低下低血糖
肝臓 AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、Al-P上昇、LDH上昇等  
呼吸器咳嗽注2) 喉頭異和感、喀痰増加  
その他 ほてり、CK(CPK)上昇倦怠感、胸痛・胸部不快感、四肢冷感、浮腫、口渇、味覚異常(苦味等)、悪寒、熱感 
注1)自発報告又は海外において認められている副作用のため頻度不明。注2)晩発性の咳を含む。

高齢者への投与

高齢者では一般に過度の降圧は好ましくないとされている(脳梗塞等が起こるおそれがある)ので低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

一般に高齢者では,生理機能が低下しているので、BUN、クレアチニンの上昇等、腎機能の低下に注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと。また、投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。[妊娠中期及び末期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された高血圧症の患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の変形等があらわれたとの報告がある。また、海外で実施されたレトロスペクティブな疫学調査で、妊娠初期にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者群において、胎児奇形の相対リスクは降圧剤が投与されていない患者群に比べ高かったとの報告がある。]

授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが認められている。]

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

過量投与

過量投与時にみられる主な症状は過度な低血圧であると考えられている。これに対しては生理食塩液の静脈注射等適切な処置を行うこと。本剤の活性代謝物は、血液透析により血中から除去できる(「薬物動態」の項参照)。
ただし、アクリロニトリルメタリルスルホン酸ナトリウム膜(AN69)を用いた血液透析を行わないこと(「禁忌」及び「相互作用」の項参照)。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

その他の注意

インスリン又は経口血糖降下剤の投与中にアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与することにより、低血糖が起こりやすいとの報告がある。

他のアンジオテンシン変換酵素阻害剤服用中の患者が膜翅目毒(ハチ毒)による脱感作中にアナフィラキシーを発現したとの報告がある。

薬物動態

吸収

血漿中濃度の推移

健康成人にペリンドプリルエルブミンを単回経口投与したとき、未変化体は速やかに吸収された。その後、未変化体は活性代謝物であるペリンドプリラートに変換され、その血漿中濃度は投与後5.0〜10.7時間には最高値に達し、2相性を示しつつ緩徐に低下した1)

ペリンドプリルエルブミン単回経口投与時のペリンドプリラートの血漿中濃度の推移

単回経口投与時におけるペリンドプリラートの薬物動態パラメータ

投与量2mg4mg8mg
Tmax(hr)10.7±7.37.0±1.75.0±1.1
Cmax(ng/mL)1.0±0.13.7±2.19.0±5.0
T1/2β(hr)57.3±5.7
(n=3)
105.4±50.1
(n=4)
AUC0〜24
(ng・hr/mL)
16.7±3.054.5±17.498.7±34.7
(mean±S.D.,n=6)

また、健康成人にペリンドプリルエルブミン4mgを連続経口投与した時のペリンドプリラートの血漿中濃度は、投与後約1週間までに定常状態〔Cmax(7日):6.9±1.7ng/mL〕に達した2)

血漿蛋白結合率(in vitro、ヒト血漿、平衡透析法)

14C-ペリンドプリル59.9〜61.0%
14C-ペリンドプリラート10.2〜18.2%

分布(参考:ラットでのデータ)

14C-ペリンドプリルをラットに単回経口投与し組織内濃度を測定した結果、多くの組織で投与約1時間後に最高濃度に達した。投与後1時間では、血漿中濃度と比べ膀胱、小腸、肝、前立腺、肺、腎で高値であり、動脈壁、下垂体では同等であった。一方、脳、脊髄では低値を示した。

代謝(参考:海外データ)

エステル型プロドラッグである本剤の主要代謝経路は、エチルエステル基が加水分解されて活性代謝物であるペリンドプリラートを生成する経路であった。第2の代謝経路は分子内脱水反応による環状ラクタム体を生成する経路であり、第3の経路はグルクロン酸抱合体であった3)

排泄1)

健康成人にペリンドプリルエルブミン2mg、4mg、8mg、12mgを単回経口投与した場合、投与後24時間までに投与量の21〜26%が未変化体、3〜10%がペリンドプリラート、12〜14%がペリンドプリラートのグルクロン酸抱合体として尿中に排泄された。

腎機能障害患者での体内動態4) (参考:海外データ)

腎機能障害を伴う高血圧患者にペリンドプリルエルブミン4mgを単回経口投与した場合、活性代謝物の血清中濃度はクレアチニン・クリアランス(Ccr)を指標とした障害の程度に応じ上昇した。

腎機能障害患者におけるペリンドプリラートの薬物動態パラメータ

腎機能(Ccr mL/min)患者数Tmax(hr)Cmax(ng/mL)AUC(ng・hr/mL)
正常(134.7±7.8)62.25(0.5〜8.0)8.5±2.693±14
軽症(62.3±8.0)63.55(1.5〜10.0)12.6±3.6217±39
中等症(23.1±3.0)65.55(2.1〜10.0)19.5±3.5398±99
重症(9.6±0.9)412.00(4.0〜20.0)32.6±10.71106±248
mean±S.E.,#は中央値と範囲で表示

透析患者での体内動態(参考:海外データ)

ペリンドプリラートの透析クリアランスは66.5mL/分で、透析により除去される4)

臨床成績

国内で実施された各種高血圧症に対する一般臨床試験及び二重盲検比較試験の概要は次のとおりである5)6)7)8)9)10)11)12)

疾患名有効率(%)
〔「下降以上」の例数/総症例数〕
軽・中等症本態性高血圧症(単独療法)74.1%〔229/309〕
軽・中等症本態性高血圧症(併用療法)85.7%〔96/112〕
重症高血圧症77.4%〔24/31〕
腎機能障害を伴う高血圧症73.9%〔17/23〕
77.1%〔366/475〕

なお、軽・中等症本態性高血圧症患者を対象とした二重盲検比較試験において本剤の有用性が確認されている12)

薬効薬理

ペリンドプリルエルブミンはプロドラッグであり、経口吸収後ジアシド体(ペリンドプリラート)に加水分解され、このジアシド体が血中及び組織中のアンジオテンシン変換酵素(ACE)を特異的に阻害し、昇圧物質であるアンジオテンシンIIの生成を抑制し、末梢血管抵抗を減少させる。さらにACEはブラジキニンの分解酵素であるキニナーゼIIと同一酵素であるため、ペリンドプリラートはブラジキニンの分解を抑制し、降圧作用を増強する。ペリンドプリルエルブミンの降圧作用は、ACEの特異的阻害によるアンジオテンシンIIを介する昇圧系の抑制とキニン類を介した降圧系の増強によるものと考えられる。

アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害作用

ペリンドプリラートは、in vitroにおいて単離ヒト血清ACEの活性を抑制した13)。また、ラットへの経口投与及び静脈内投与によって、外因性アンジオテンシンIによる昇圧反応を抑制した14)15)

イヌへの静脈内投与で外因性ブラジキニンによる大腿動脈血流増加作用を用量依存的に増強した14)

高血圧自然発症ラット(SHR)において、血清ACE活性及び心血管組織ACE活性に対し阻害作用を示した。特に、大動脈と心臓において強力なACE阻害作用を示した16)

健康成人に2mgを単回経口投与した場合、血清ACE阻害作用は24時間後で50%以上を示した1)

降圧作用

SHRにおいて用量依存的、かつ24時間持続する降圧作用を示し、エナラプリルの約1/3〜1/10の用量で同様の効果を示した15)

SHRを用いた実験で心臓、腎臓等の主要組織の血流を低下させず、さらに心拍数や心拍出量に影響を及ぼすことなく総末梢血管抵抗を減少し血圧を下降させた17)

SHR、2腎性1クリップ型高血圧犬において、連続投与による降圧作用の減弱は認められず、また、断薬後の血圧のリバウンド現象もみられなかった。

2腎性1クリップ型高血圧ラットにおいて脳血流量を維持し、また、脳血流自動調節の下限域は正常血圧ラットの下限域に近づいた18)

降圧効果の持続性(トラフ/ピーク比)

本態性高血圧症患者において、通常用量の1日1回経口投与により血圧の日内プロフィール及び変動幅に影響を与えることなく24時間安定した降圧効果を示した19)。また、トラフ/ピーク比は本態性高血圧症患者を対象とした単盲検比較試験においてエナラプリルの約70%に対し、本剤では約100%であった(海外データ)20)

血管リモデリング及び心肥大に対する作用

2腎性1クリップ型高血圧ラットに連続経口投与した場合、高血圧性心肥大の抑制21)及び動脈コンプライアンスの改善が認められた22)

本態性高血圧症患者に1日1回連続経口投与した時、高血圧性心肥大の抑制23)、大動脈コンプライアンス24)(海外データ)及び細い動脈の血管リモデリング25)(海外データ)の改善が認められた。

有効成分に関する理化学的知見

一般名ペリンドプリルエルブミン
一般名(欧名)Perindopril Erbumine
化学名(−)-(2S,3aS,7aS)-tert-Butylammonium 1-[(S)-2-[[(S)-1-(ethoxycarbonyl)butyl]amino]-1-oxopropyl]-octahydroindole-2-carboxylate
分子式C19H32N2O5・C4H11N
分子量441.60
融点156〜161℃(分解)
性状白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。
溶解性水、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく、アセトニトリル又はジエチルエーテルに溶けにくい。
分配係数n-オクタノール−ブリトン・ロビンソン緩衝液(pH7.0);0.15(25℃)
KEGG DRUGD00624

包装

コバシル錠2mg

[PTP]100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)

コバシル錠4mg

[PTP]100錠(10錠×10)

[バラ]500錠

主要文献


1. 安原 一,他,  臨床医薬,  10 (S-2),  3,  (1994)  1997年改訂
2. 安原 一,他,  臨床医薬,  10 (S-2),  27,  (1994)  1997年改訂
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8. 吉永 馨,他,  臨床医薬,  10 (S-2),  119,  (1994)  1997年改訂
9. 吉永 馨,他,  臨床医薬,  10 (S-2),  141,  (1994)  1997年改訂
10. 吉永 馨,他,  臨床医薬,  10 (S-2),  167,  (1994)  1997年改訂
11. 吉永 馨,他,  臨床医薬,  10 (S-2),  187,  (1994)  1997年改訂
12. 吉永 馨,他,  臨床医薬,  13 (16),  4259,  (1997)
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作業情報


改訂履歴

2014年6月 改訂(薬事法改正に伴う改訂、他)
2019年7月 改訂(製造販売元社名変更、他) (第20版)

文献請求先

協和キリン株式会社
100-0004
東京都千代田区大手町1-9-2
0120-850-150 受付時間 9:00〜17:30(土・日・祝日及び弊社休日を除く)

お問い合わせ先

協和キリン株式会社
100-0004
東京都千代田区大手町1-9-2
0120-850-150 受付時間 9:00〜17:30(土・日・祝日及び弊社休日を除く)

業態及び業者名等

製造販売元
協和キリン株式会社
東京都千代田区大手町1-9-2

提携
レ ラボラトワール セルヴィエ フランス


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2020/9/16 版