医療用医薬品 : ホルマリンクレゾール

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医薬品情報


総称名 ホルマリンクレゾール
一般名 ホルマリン
クレゾール
欧文一般名 Formalin
Cresol
製剤名 ホルマリン・クレゾール液
薬効分類名 根管消毒剤
薬効分類番号 2730
KEGG DRUG
D04842 ホルマリン・クレゾール
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2024年8月 改訂(第2版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
歯科用ホルマリンクレゾール Dental FORMALIN CRESOL 日本歯科薬品 2730809Q1062 劇薬

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

根管の消毒

6. 用法及び用量

適量を根管内へ挿入し、仮封する。

8. 重要な基本的注意

本剤は、組織刺激性が強く、歯根膜炎を起こすことがあるので、注意して使用すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 患歯根端(尖)部に炎症性病巣のある患者
症状が悪化するおそれがある。

10. 相互作用

10.2 併用注意
本剤を塩化鉄(III)液、酸化クロム(VI)液、硝酸銀液等と併用する場合には、変色又は沈殿を生じ、薬効が減じるので注意すること。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
蕁麻疹、そう痒、呼吸困難、血圧低下等の異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
過敏症過敏症状

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用時の注意
14.1.1 軟組織に対し局所作用をあらわすおそれがあるので、口腔粘膜等に付着させないよう配慮すること。したがって、使用に際しては、ラバーダム防湿等を行うこと。
14.1.2 本剤が口腔粘膜や皮膚等に付着した場合は、直ちに水洗させること。本剤が皮膚等に付着したまま放置すると、炎症を起こし、化学的損傷を生じることがあるので、その場合は火傷の治療に準じて処置するか、皮膚科医に相談すること。
14.1.3 眼に入った場合は、直ちに多量の水で15分以上洗い流し、なお異常を認める場合は眼科医に相談すること。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
本剤は、ホルマリンにクレゾールを配合することにより、界面張力が低下し、腐敗分解産物に対する親和性が高まるとともに象牙細管にまで浸透し、ホルマリン特有の気化消毒作用を示す1)2)3)。根管消毒剤の根尖創傷治癒におよぼす影響を観察した実験において、蛋白凝固作用のあるホルマリンクレゾールは、根尖創面より浸出する創傷液との界面に凝固痂皮を形成し、この凝固層が保護層の役割をはたしているため、薬液は根尖周囲組織内へ浸透しない4)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ホルマリン

一般的名称 ホルマリン
一般的名称(欧名) Formalin
物理化学的性状 本品は、無色澄明の液で、そのガスは粘膜を刺激する。本品は水又はエタノール(95)と混和する。本品は、長く保存するとき、特に寒冷時に混濁することがある。
理化学知見その他 19.1 ホルマリン
KEGG DRUG D00017

19.2. クレゾール

一般的名称 クレゾール
一般的名称(欧名) Cresol
化学名 Cresol
分子式 C7H8O
分子量 108.14
物理化学的性状 本品は、無色又は黄色〜黄褐色澄明の液で、フェノールのようなにおいがある。本品はエタノール(95)又はジエチルエーテルと混和する。本品は水にやや溶けにくい。本品は水酸化ナトリウム試液に溶ける。本品の飽和水溶液はブロモクレゾールパープル試液に対して中性である。本品は光を強く屈折させる。本品は光により、また、長く放置するとき、暗褐色となる。
理化学知見その他 19.2 クレゾール
KEGG DRUG D01960

20. 取扱い上の注意

使用後は密栓し、直射日光を避けて保管すること。

22. 包装

15mL(瓶)

23. 主要文献

  1. 真泉平治, 日本歯科評論, 365, 28-35, (1973)
  2. Hugh F.Treanor Jr.,et al., Oral Surg., 33 (5), 791-796, (1972)
  3. 堀田敏雄, 日歯保誌, 23 (1), 57-63, (1980)
  4. 師岡道夫, 口腔病学会雑誌, 34 (3), 225-238, (1967) »DOI

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
日本歯科薬品株式会社 お客様窓口
〒750-0025 山口県下関市竹崎町4-7-24
電話:0120-8020-96
FAX:083-222-2220
URL:https://www.nishika.co.jp/
製品情報問い合わせ先
日本歯科薬品株式会社 お客様窓口
〒750-0025 山口県下関市竹崎町4-7-24
電話:0120-8020-96
FAX:083-222-2220
URL:https://www.nishika.co.jp/

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
日本歯科薬品株式会社
山口県下関市竹崎町4-7-24

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/07/23 版