<高血圧症、腎実質性高血圧症>
通常、成人にはエホニジピン塩酸塩エタノール付加物として1日20〜40mgを1〜2回分割経口投与する。
年齢、症状に応じて適宜増減する。
なお、十分な降圧効果が得られない場合でも1日最大量は60mgまでとする。
<狭心症>
通常、成人にはエホニジピン塩酸塩エタノール付加物として1日40mgを1回(食後)経口投与する。
年齢、症状に応じて適宜増減する。
8.1 カルシウム拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。
8.2 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 過度に血圧の低い患者
9.1.2 洞機能不全のある患者
洞性徐脈、洞停止等を悪化・誘発させるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物試験(ラット)で親動物、出生児に体重増加の抑制が報告されている。[2.参照]
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物試験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
9.8 高齢者
低用量(20mg/日)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与し、過度の降圧作用や副作用が認められた場合には投与量を1/2にするなどの減量の処置を行うこと。一般に過度の降圧は好ましくないとされている。
11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 洞不全症候群、房室接合部調律、房室ブロック(いずれも頻度不明)
11.1.2 ショック(頻度不明)
注)発現頻度の算出には使用成績調査を含む
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 |
肝臓 | AST、ALT、LDH、Al-Pの上昇 | ビリルビンの上昇 | |
腎臓 | BUN、血清クレアチニン、尿蛋白の上昇 | | |
血液 | ヘモグロビン減少、ヘマトクリット値減少、赤血球減少 | 好酸球増多、白血球減少、血小板減少 | |
過敏症 | 発疹、そう痒感 | | |
循環器 | 顔のほてり、顔面潮紅、動悸、胸痛、血圧低下 | 熱感、徐脈、発汗、頻脈、心房細動、期外収縮 | |
精神神経系 | 頭痛、頭重、めまい、立ちくらみ、ふらつき | 眠気、しびれ感、耳鳴 | |
消化器 | 悪心、胃部不快感、腹痛 | 嘔吐、便秘 | 下痢 |
口腔 | | | 歯肉肥厚 |
その他 | 全身倦怠感、血清総コレステロール上昇、CK上昇、尿酸上昇、血清カリウム低下 | 頻尿、浮腫、トリグリセライド上昇 | |
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
15.1 臨床使用に基づく情報
CAPD(持続的外来腹膜透析)施行中の患者の透析排液が混濁することがあるので、腹膜炎等との鑑別に留意する。