医療用医薬品 : HCG

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医薬品情報


総称名 HCG
一般名 ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン
欧文一般名 Human Chorionic Gonadotrophin
薬効分類番号 2413
ATCコード G03GA01
KEGG DRUG D06457 ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


警告 禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
注射用HCG3,000単位「F」 富士製薬工業 2413402X3068 629円/管 生物由来製品 , 処方せん医薬品
注射用HCG5,000単位「F」 富士製薬工業 2413402X4099 860円/管 生物由来製品 , 処方せん医薬品
注射用HCG10,000単位「F」 富士製薬工業 2413402X5052 1547円/管 生物由来製品 , 処方せん医薬品

警告

ヒト下垂体性性腺刺激ホルモン製剤の投与に引き続き、本剤を投与した場合又は併用した場合、血栓症、脳梗塞等を伴う重篤な卵巣過剰刺激症候群があらわれることがある。

禁忌

次の患者には投与しないこと

アンドロゲン依存性悪性腫瘍(例えば前立腺癌)及びその疑いのある患者[アンドロゲン産生を促進するため、腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]

性腺刺激ホルモン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者

性早熟症の患者[アンドロゲン産生を促進するため、性早熟を早め、骨端の早期閉鎖をきたすことがある。]

効能・効果及び用法・用量

効能・効果

無排卵症(無月経、無排卵周期症、不妊症)、機能性子宮出血、黄体機能不全症、停留睾丸、造精機能不全による男子不妊症、下垂体性男子性腺機能不全症(類宦官症)、思春期遅発症、妊娠初期の切迫流産、妊娠初期に繰り返される習慣性流産、睾丸・卵巣の機能検査

用法・用量

本剤は添付の生理食塩液1mLで溶解し、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンとして、下記のとおり筋肉内注射する。なお、本剤の用法・用量は症例、適応によって異なるので、使用に際しては厳密な経過観察が必要である。

無排卵症

通常、1日3,000〜5,000単位を筋肉内注射する。

機能性子宮出血、黄体機能不全症

通常、1日1,000〜3,000単位を筋肉内注射する。

妊娠初期の切迫流産、妊娠初期に繰り返される習慣性流産

通常、1日1,000〜5,000単位を筋肉内注射する。

停留睾丸

通常、1回300〜1,000単位、1週1〜3回を4〜10週まで、または1回3,000〜5,000単位を3日間連続筋肉内注射する。

造精機能不全による男子不妊症、下垂体性男子性腺機能不全症(類宦官症)、思春期遅発症

通常、1日500〜5,000単位を週2〜3回筋肉内注射する。

睾丸機能検査

10,000単位を1回または3,000〜5,000単位を3〜5日間筋肉内注射し、1〜2時間後の血中テストステロン値を投与前値と比較する。

卵巣機能検査

1,000〜5,000単位を単独またはFSH製剤と併用投与して卵巣の反応性をみる。

黄体機能検査

3,000〜5,000単位を高温期に3〜5回、隔日に投与し、尿中ステロイド排泄量の変化をみる。

使用上の注意

慎重投与

前立腺肥大のある患者[アンドロゲン産生を促進するため、症状が増悪するおそれがある。]

エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]

未治療の子宮内膜増殖症のある患者[子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合があるため。]

子宮筋腫のある患者[子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。]

子宮内膜症のある患者[症状が増悪するおそれがある。]

乳癌の既往歴のある患者[乳癌が再発するおそれがある。]

乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者[症状が増悪するおそれがある。]

てんかん、片頭痛、喘息、心疾患又は腎疾患のある患者[アンドロゲン産生を促進するため、体液貯留、浮腫等があらわれ、これらの症状が増悪するおそれがある。]

高齢者(「5.高齢者への投与」の項参照)

骨成長が終了していない可能性がある患者、思春期前の患者(「6.小児等への投与」の項参照)

重要な基本的注意

女子不妊症の治療に際し、ヒト下垂体性性腺刺激ホルモン製剤の投与に引き続き、本剤を用いた場合又は併用した場合、以下の点に注意すること。

卵巣過剰刺激症候群があらわれることがあるので、次の点に留意し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止すること。

患者の自覚症状(下腹部痛、下腹部緊迫感、悪心、腰痛等)の有無

急激な体重増加の有無

卵巣腫大の有無(内診、超音波検査等の実施)

患者に対しては、あらかじめ次の点を説明すること。

卵巣過剰刺激症候群、多胎妊娠があらわれることがあること。

異常が認められた場合には直ちに医師等に相談すること。

相互作用

併用注意

ヒト下垂体性性腺刺激ホルモン(hMG)ヒト下垂体性性腺刺激ホルモン製剤の投与に引き続き、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンを用いた場合又は併用した場合、卵巣過剰刺激症候群があらわれることがある(「重大な副作用」の項2)3)参照)。卵巣への過剰刺激に伴う過剰なエストロゲン分泌により、血管透過性が亢進される。

副作用

副作用発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

(頻度不明)

ショック

ショックを起こすことがあるので、観察を十分に行い、顔面潮紅、胸内苦悶、呼吸困難等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

卵巣過剰刺激症候群

ヒト下垂体性性腺刺激ホルモン製剤の投与に引き続き、本剤を用いた場合又は併用した場合、卵巣腫大、下腹部痛、下腹部緊迫感、腹水・胸水を伴う卵巣過剰刺激症候群があらわれることがある。これに伴い血液濃縮、血液凝固能の亢進、呼吸困難等を併発することがあるので、直ちに投与を中止し、循環血液量の改善につとめるなど適切な処置を行うこと。

血栓症、脳梗塞、卵巣破裂、卵巣茎捻転、肺水腫、呼吸困難

卵巣過剰刺激症候群に伴い、血栓症、脳梗塞、卵巣破裂、卵巣茎捻転、肺水腫、呼吸困難を引き起こすことがある。

その他の副作用

 頻度不明
過敏症発疹等注1)
精神神経系めまい、頭痛、興奮、不眠、抑うつ、疲労感
内分泌性早熟症注2)
長期連続投与により注3)
女性:嗄声、多毛、陰核肥大、ざ瘡等の男性化症状
男性:性欲亢進、陰茎持続勃起、ざ瘡、女性型乳房
投与部位疼痛、発赤、硬結
注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。注2)徴候があらわれた場合には投与を中止すること(「6.小児等への投与」の項参照)。注3)観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

高齢者ではアンドロゲン依存性腫瘍の潜在している可能性があること、及び一般に生理機能が低下しているので慎重に投与すること。

小児等への投与

骨端の早期閉鎖、性的早熟をきたすことがあるので、骨成長が終了していない可能性がある患者、思春期前の患者に投与する場合には、観察を十分に行い、慎重に投与すること。

臨床検査結果に及ぼす影響

本剤投与により、免疫学的妊娠反応が陽性を示すことがある。

適用上の注意

投与経路

本剤は筋肉内注射にのみ使用すること。

投与時

筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に注意すること。

同一部位への反復注射は行わないこと。
特に乳児、幼児、小児には注意すること。

神経走行部位を避けること。

注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位を変えて注射すること。

アンプルカット時

本品はワンポイントカットアンプルであるが、アンプルのカット部分をエタノール綿等で清拭してからカットすることが望ましい。

薬物動態

〈吸収〉

ヒトにヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(以下hCGと略)を筋肉内投与した場合、血中濃度は6時間後に最高となり、その後30〜32時間の半減期で血中より消失する[1]

薬効薬理

hCGは黄体形成作用(LH、男子では間質細胞刺激作用-ICSH)と黄体維持作用(LTH)が主であるが卵胞成熟作用(FSH)も認められている。

雌性生殖器に対する作用

幼若ラットにhCGを投与すると卵巣の重量が増加する[2]

hCGはFSHと協力して卵胞からエストロゲンを分泌させる[3]

ヒトの月経黄体及び妊娠黄体の機能を賦活しステロイドホルモン特にプロゲステロンの産生分泌を促進する[4]

hCGはFSHと協力して排卵を誘発する[5][6]。成熟卵胞の場合には単独でも排卵を誘発することができる[7]

ラットの摘出子宮筋の収縮を抑制する[8]

雄性生殖器に対する作用

ラットにhCGを投与すると精子数の増加が見られる[9]

睾丸の間質細胞に作用してアンドロゲンの産生分泌を促進する[10]

幼若ラットにhCGを投与すると副性器(前立腺、精のう等)の重量が増加する[11]

有効成分に関する理化学的知見

一般名ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン
一般名(欧名)Human Chorionic Gonadotrophin
性状白色〜淡黄褐色の粉末で、水に溶けやすい。
KEGG DRUGD06457

取扱い上の注意

安定性試験

最終包装製品を用いた長期保存試験(1〜15℃、なりゆき湿度、遮光、3年)の結果、外観及び含量等は規格の範囲内であり、注射用HCG3,000単位「F」、注射用HCG5,000単位「F」及び注射用HCG10,000単位「F」は規定条件の市場流通下において3年間安定であることが確認された[12]

包装

3,000単位

10アンプル(日局 生理食塩液1mL 10アンプル添付)

5,000単位

10アンプル、50アンプル(日局 生理食塩液1mL 10アンプル、50アンプル添付)

10,000単位

10アンプル(日局 生理食塩液1mL 10アンプル添付)

主要文献


1. Rizkallah,T.et al.,  J.Clin.Endocrinol.Metab.,  29,  92,  (1969) »PubMed
2. Albert,A.,  J.Clin.Endocrinol.Metab.,  29 (11),  1504,  (1969) »PubMed
3. Channing,C.P.,  J.Endocrinol.,  43 (3),  415,  (1969) »PubMed
4. Savard,K.et al.,  Rec.Prog.Horm.Res.,  21,  285,  (1965) »PubMed
5. Van Thiel,D.H.et al.,  Endocrinology,  89 (2),  622,  (1971) »PubMed
6. 小林 隆 他監修,  現代産科婦人科学大系、第4巻D 臨床内分泌学各論,  4D,  292,  (1971)  中山書店
7. 東條伸平,  婦人科学提要,  64,  (1971)  金原出版
8. Stamm,O.,  Schweiz.Med.Wochenschr.,  89,  383,  (1959) »PubMed
9. 碓井博司,  泌尿器科紀要,  7 (1),  118,  (1961)
10. 徳田源市 他,  日本臨床,  22 (10),  2198,  (1964)
11. Diczfalusy,E.,  Acta Endocrinol.,  17,  58,  (1954) »PubMed
12. 富士製薬工業株式会社 社内資料(安定性試験)

作業情報


改訂履歴

2010年6月 改訂
2013年2月 第7版 改訂

文献請求先

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富士製薬工業株式会社
939-3515
富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地
076-478-0032

業態及び業者名等

製造販売元
富士製薬工業株式会社
富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2019/8/21 版