医療用医薬品 : ゾーミッグ

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医薬品情報


総称名 ゾーミッグ
一般名 ゾルミトリプタン
欧文一般名 Zolmitriptan
製剤名 ゾルミトリプタン口腔内速溶錠
薬効分類名 片頭痛治療薬, 5-HT1B/1D受容体作動薬
薬効分類番号 2160
ATCコード N02CC03
KEGG DRUG D00415 ゾルミトリプタン
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2019年6月 改訂 (第14版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 参考 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ゾーミッグRM錠2.5mg Zomig RM Tablets 2.5mg 沢井製薬 2160004F2023 684.6円/錠 劇薬 , 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

心筋梗塞の既往歴のある患者、虚血性心疾患又はその症状・兆候のある患者、異型狭心症(冠動脈攣縮)のある患者[不整脈、狭心症、心筋梗塞を含む重篤な虚血性心疾患様症状があらわれることがある。]

脳血管障害や一過性脳虚血性発作の既往のある患者[脳血管障害や一過性脳虚血性発作があらわれることがある。]

末梢血管障害を有する患者[症状を悪化させる可能性が考えられる。]

コントロールされていない高血圧症の患者[一過性の血圧上昇を引きおこすことがある。]

エルゴタミン、エルゴタミン誘導体含有製剤、あるいは他の5-HT1B/1D受容体作動薬を投与中の患者(「相互作用」の項参照)

モノアミン酸化酵素阻害剤(MAO阻害剤)を投与中、あるいは投与中止2週間以内の患者(「相互作用」の項参照)

効能・効果及び用法・用量

効能効果

片頭痛

効能効果に関連する使用上の注意

本剤は、国際頭痛学会による片頭痛診断基準(「参考」の項参照)により、「前兆のない片頭痛」あるいは「前兆のある片頭痛」と診断が確定された場合にのみ使用すること。特に次のような患者は、クモ膜下出血等の脳血管障害や他の原因による頭痛の可能性があるので、本剤投与前に問診、診察、検査を十分に行い、頭痛の原因を確認してから投与すること。

今までに片頭痛と診断が確定したことのない患者

片頭痛と診断されたことはあるが、片頭痛に通常みられる症状や経過とは異なった頭痛及び随伴症状のある患者

家族性片麻痺性片頭痛、孤発性片麻痺性片頭痛、脳底型片頭痛あるいは眼筋麻痺性片頭痛の患者には投与しないこと。

用法用量

通常、成人にはゾルミトリプタンとして1回2.5mgを片頭痛の頭痛発現時に経口投与する。
なお、効果が不十分な場合には、追加投与をすることができるが、前回の投与から2時間以上あけること。
また、2.5mgの経口投与で効果が不十分であった場合には、次回片頭痛発現時から5mgを経口投与することができる。
ただし、1日の総投与量を10mg以内とすること。

用法用量に関連する使用上の注意

本剤は片頭痛の頭痛発現時に限り使用し、予防的に使用しないこと。

本剤投与により全く効果が認められない場合は、その発作に対して追加投与をしないこと。このような場合は、再検査の上、頭痛の原因を確認すること。

使用上の注意

慎重投与

虚血性心疾患の可能性のある患者(例えば、虚血性心疾患を疑わせる重篤な不整脈のある患者、閉経後の女性、40歳以上の男性、冠動脈疾患の危険因子を有する患者)[不整脈、狭心症、心筋梗塞を含む重篤な虚血性心疾患様症状があらわれるおそれがある。]

ウォルフ・パーキンソン・ホワイト症候群(WPW症候群)又は他の心臓副伝導路と関連した不整脈のある患者(「副作用」の項参照)

中等度又は重度肝機能障害患者[血中濃度が上昇するおそれがある。特に重度肝機能障害患者では、1日の総投与量を5mg以内とするなど慎重に投与すること。](「薬物動態」の項参照)

脳血管障害の可能性のある患者[脳血管障害があらわれるおそれがある。]

てんかんあるいは痙攣を起こしやすい器質的脳疾患のある患者[類薬(スマトリプタン)でてんかん様発作が発現したとの報告がある。]

コントロールされている高血圧症患者[類薬(スマトリプタン)で一過性の血圧上昇や末梢血管抵抗の上昇が少数の患者でみられたとの報告がある。]

重要な基本的注意

本剤投与後、胸痛、胸部圧迫感等の一過性の症状(強度で咽喉頭部に及ぶ場合がある)があらわれることがある。このような症状が虚血性心疾患によると思われる場合には、以後の投与を中止し、虚血性心疾患の有無を調べるための適切な検査を行うこと。

心血管系の疾患が認められない患者においても、重篤な心疾患が極めてまれに発生することがある。このような場合は以後の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

本剤を含むトリプタン系薬剤により、頭痛が悪化することがあるので、頭痛の改善を認めない場合には、「薬剤の使用過多による頭痛」1)の可能性を考慮し、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

片頭痛あるいは本剤投与により眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械操作に従事させないよう十分注意すること。

本剤は口腔内で速やかに崩壊することから唾液のみ(水なし)でも服用可能であるが、口腔粘膜から吸収されることはないため、水なしで服用した場合は唾液で飲み込むこと。

相互作用

相互作用序文

本剤は、主として肝代謝酵素CYP1A2により活性代謝物に代謝され、A型モノアミン酸化酵素(MAO)により不活性代謝物に代謝される。

薬物代謝酵素用語

CYP1A2

薬物代謝酵素用語

A型モノアミン酸化酵素(MAO)

併用禁忌

エルゴタミン
酒石酸エルゴタミン・無水カフェイン・イソプロピルアンチピリン(クリアミン)
エルゴタミン誘導体含有製剤
メシル酸ジヒドロエルゴタミン(ジヒデルゴット)、
マレイン酸エルゴメトリン(エルゴメトリンF)、
マレイン酸メチルエルゴメトリン(メテルギン)
血圧の上昇又は血管攣縮が増強されるおそれがある。本剤投与後にエルゴタミンあるいはエルゴタミン誘導体含有製剤を投与する場合、もしくはその逆の場合は、それぞれ24時間以内に投与しないこと。5-HT1B/1D受容体作動薬との薬理的相加作用により、相互に作用(血管収縮作用)を増強させる。
5-HT1B/1D受容体作動薬
コハク酸スマトリプタン(イミグラン)、
臭化水素酸エレトリプタン(レルパックス)、
安息香酸リザトリプタン(マクサルト)、
ナラトリプタン塩酸塩(アマージ)
血圧の上昇又は血管攣縮が増強されるおそれがある。本剤投与後に他の5-HT1B/1D受容体作動薬を投与する場合、もしくはその逆の場合は、それぞれ24時間以内に投与しないこと。併用により相互に作用を増強させる。
MAO阻害剤本剤及び活性代謝物の消失半減期(t1/2)が延長し、血中濃度−時間曲線下面積(AUC)が増加するおそれがあるので、MAO阻害剤を投与中あるいは投与中止2週間以内の患者には本剤を投与しないこと。A型MAO阻害剤により本剤の代謝が阻害され、本剤の作用が増強される可能性が考えられる。

併用注意

CYP1A2阻害剤
シメチジン、
マレイン酸フルボキサミン、
キノロン系抗菌剤(塩酸シプロフロキサシン等)等
本剤及び活性代謝物の消失半減期(t1/2)が延長し、血中濃度−時間曲線下面積(AUC)が増加するので、本剤の1日の総投与量を5mg以内とするなど慎重に投与すること。本剤の主要代謝酵素であるCYP1A2を阻害するため、作用が増強される可能性が考えられる。
選択的セロトニン再取り込み阻害剤
マレイン酸フルボキサミン、
塩酸パロキセチン水和物等
セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤
塩酸ミルナシプラン、
デュロキセチン塩酸塩
セロトニン症候群(不安、焦燥、興奮、頻脈、発熱、反射亢進、協調運動障害、下痢等)があらわれることがある。セロトニンの再取り込みを阻害し、セロトニン濃度を上昇させる。5-HT1B/1D受容体作動薬との併用により、セロトニン作用が増強する可能性が考えられる。

副作用

副作用発現状況の概要

RM錠の欧米実施臨床試験において、副作用は23.4%(54/231)に認められ、主な副作用は、無力症8例(3.5%)、絞扼感8例(3.5%)、傾眠7例(3.0%)、めまい6例(2.6%)、異常感覚6例(2.6%)であった。上記試験でみられた副作用の多くは軽度あるいは中等度で一過性のもので、処置なしで消失した。また、重篤な副作用は認められなかった。(承認時)

普通錠及びRM錠における使用成績調査の総症例数2,710例中、副作用が報告されたのは149例(5.5%)であった。その主な副作用は悪心36件(1.3%)、倦怠感16件(0.6%)、動悸13件(0.5%)、傾眠13件(0.5%)、浮動性めまい10件(0.4%)であった。(再審査終了時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

アナフィラキシーショック、アナフィラキシー(頻度不明注1))

アナフィラキシーショック、アナフィラキシーがまれにあらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し適切な処置を行うこと。

不整脈、狭心症あるいは心筋梗塞を含む虚血性心疾患様症状(頻度不明注1))

不整脈、狭心症あるいは心筋梗塞を含む虚血性心疾患様症状をおこすことがまれにあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。

頻脈(WPW症候群における)(頻度不明注1))

WPW症候群の典型的症状である重篤な発作性頻脈が、ゾルミトリプタンを投与したWPW症候群の既往のある患者1例で認められている。

薬剤の使用過多による頭痛(頻度不明注1))

薬剤の使用過多による頭痛があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。

てんかん様発作(頻度不明注2))

類薬(スマトリプタン)でてんかん様発作をおこすことがまれにあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行うこと。

なお、発現頻度は承認時までの国内臨床試験(普通錠)及び使用成績調査(普通錠及びRM錠)の合計より算出した。

注1)自発報告又は外国のみで認められているゾルミトリプタンを含有する製剤の副作用のため頻度不明。

注2)類薬の情報のため頻度不明。

その他の副作用

 0.1%以上5%未満0.1%未満頻度不明注1)
過敏症注3)  蕁麻疹、血管浮腫等の過敏症状 
循環器動悸高血圧頻脈、消化管の虚血又は梗塞注4)(腸管虚血、腸管梗塞、脾梗塞等)
消化器悪心、口内乾燥、嘔吐、腹痛下痢嚥下困難
精神神経系傾眠、めまい、知覚減退、知覚過敏、異常感覚、頭痛  
泌尿器 頻尿多尿、尿意切迫
筋・骨格系 筋脱力筋肉痛
その他無力症、熱感、重圧感注5)、絞扼感注5)、疼痛注5)、圧迫感注5)、倦怠感 疲労

なお、発現頻度は承認時までの国内臨床試験(普通錠)及び使用成績調査(普通錠及びRM錠)の合計より算出した。

注1)自発報告又は外国のみで認められているゾルミトリプタンを含有する製剤の副作用のため頻度不明。

注3)このような場合には投与を中止すること。

注4)血性下痢又は腹痛を呈することがある。

注5)これらの症状は通常一過性であるが、ときに激しい場合があり、胸部、咽喉頭部を含む身体各部でおこる可能性がある(「重要な基本的注意」の項参照)。また、痛みは頭痛、筋肉痛、関節痛、背部痛、頚部痛等を含む。

高齢者への投与

高齢者と非高齢者の血漿中濃度は類似している。しかし、臨床使用における高齢者に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

授乳中の婦人には本剤投与中は、授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で経口投与後に乳汁中への移行が認められている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(12歳未満の小児等においては使用経験がなく、12歳以上の小児においては使用経験が少ない)。

過量投与

外国で、健康人にゾルミトリプタン50mgを単回経口投与した際、鎮静(傾眠・無力症)が認められた。

処置

本剤の消失半減期は約3時間であり、少なくとも15時間、あるいは症状・徴候が持続する限り患者をモニターすること。本剤に特異的な解毒薬はないので、重症中毒の場合、気道の確保・維持、適度の酸素負荷・換気、循環器系のモニタリング・対症療法を含む集中治療が望ましい。なお、血液透析・腹膜透析の効果は不明である。

適用上の注意

薬剤交付時

以下の点について指導すること。

本剤はブリスターシートから取り出して服用すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

ブリスターシートから取り出す際には、指の腹で押し出さず、裏面の目印箇所からシートを剥がして本剤を取り出すこと。

本剤は吸湿性を有するため、使用直前にブリスターシートから取り出すこと。

薬物動態

血漿中濃度

単回投与

RM錠

欧米人健康成人18名(男女各9名)にRM錠2.5mg各2錠(5mg)を単回経口投与したときの未変化体及び活性代謝物(N-脱メチル体)の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータを以下に示す。

単回投与時の血漿中薬物濃度の推移

(幾何平均±標準偏差、n=18:女性9、男性9)

未変化体

N-脱メチル体

薬物動態パラメータ(n=18:女性9、男性9)

 Cmax注1)
(ng/mL)
AUC0−∞ 注1)
(ng・hr/mL)
Tmax注2)
(hr)
t1/2 注3)
(hr)
未変化体8.82
(5.81〜13.39)
51.06
(31.34〜83.19)
2.98
(0.57〜5.00)
2.90
(0.35)
N-脱メチル体5.83
(4.77〜7.12)
36.47
(30.47〜43.64)
3.00
(1.02〜5.98)
2.97
(0.48)
注1)幾何平均(幾何平均−標準偏差〜幾何平均+標準偏差)注2)中央値(範囲)注3)平均(標準偏差)

普通錠

日本人健康成人30名(男女各15名)にゾルミトリプタン2.5mgを単回経口投与したときの未変化体及び活性代謝物(N-脱メチル体)の薬物動態パラメータを以下に示す。ゾルミトリプタンのAUC及びCmaxは、女性が男性より約50%高値を示した。

薬物動態パラメータ(n=30:女性15、男性15)

 Cmax注1)
(ng/mL)
AUC0−∞ 注1)
(ng・hr/mL)
Tmax注2)
(hr)
t1/2 注3)
(hr)
未変化体5.23
(3.64〜7.50)
24.98
(17.22〜36.24)
3.00
(1.00〜5.00)
2.40
(0.30)
N-脱メチル体3.51
(2.78〜4.44)
18.72
(14.93〜23.49)
3.00
(1.50〜5.00)
2.35
(0.45)
注1)幾何平均(幾何平均−標準偏差〜幾何平均+標準偏差)注2)中央値(範囲)注3)平均(標準偏差)

欧米人健康成人に単回経口投与したとき、速やかに吸収され、吸収率は高かった(64%以上)2)。投与後1時間以内に最高血漿中濃度(Cmax)の約3/4に達し、その後4〜6時間血漿中濃度が維持された。未変化体及びN-脱メチル体は、ゾルミトリプタン2.5〜50mgの用量範囲で用量依存のAUC及びCmaxを示した。絶対生物学的利用率は約40%であり、また、初回通過効果を受ける。

反復投与

日本人健康成人男子9名にゾルミトリプタン2.5mgを初回投与量として1日3回(5時間間隔で服用)2日間反復経口投与し、10mgまで漸次増量したとき、反復投与による薬物動態に与える影響はみられなかった。

食事の影響(外国人でのデータ)3)

食後投与では空腹時と比べ未変化体のCmax及びAUCが各々13%及び16%低下したが、N-脱メチル体では変化がなく、食事による臨床使用上の影響は受けなかった。

代謝・排泄(外国人でのデータ)2)

本剤は主に肝臓でCYP1A2及びA型モノアミン酸化酵素(MAO)により代謝され尿中及び糞中に排泄される。
主代謝物はN-脱メチル体、N-酸化体、インドール酢酸体(血漿中及び尿中の主代謝物)の3種である。
ゾルミトリプタン25mgを単回経口投与したとき、投与量の60%以上が主にインドール酢酸体として尿中に排泄され、約30%が主に未変化体として糞中に排泄される。

肝機能障害患者(外国人でのデータ)4)

ゾルミトリプタン10mgを単回経口投与したとき、健康人に比べて、中等度肝機能障害患者では未変化体のAUC及びCmaxが各々94%及び50%増加し、重度肝機能障害患者では各々226%及び47%増加した。N-脱メチル体については、中等度肝機能障害患者ではAUC及びCmaxが各々33%及び44%、重度肝機能障害患者では各々82%及び90%低下した。
未変化体のt1/2は健康人に比べて、中等度肝機能障害患者で57%、重度肝機能障害患者で157%延長した。N-脱メチル体のt1/2は健康人に比べて、中等度肝機能障害患者で32%、重度肝機能障害患者で37%延長した。

腎機能障害患者(外国人でのデータ)5)

腎機能障害患者にゾルミトリプタン10mgを単回経口投与したとき、N-脱メチル体のAUCは健康人と比べて約35%高値であったが、未変化体及びN-脱メチル体のCmaxは健康人と差はほとんどみられなかった。また、腎機能障害患者における未変化体及びN-脱メチル体のt1/2は、健康人に比べ約1時間の延長がみられた。これらの薬物動態パラメータは健康人で認められる範囲である。

相互作用(外国人でのデータ)

少数(12例)の健康人において、ゾルミトリプタンとモクロベミド(A型MAO阻害剤;本邦未承認)を併用したとき、未変化体のAUC及びCmaxが各々26%及び23%、N-脱メチル体のAUC及びCmaxが各々213%及び154%増加した6)

少数(12〜18例:試験毎に異なる)の健康人において、酒石酸エルゴタミンとカフェインの合剤7)、ジヒドロエルゴタミン6)、プロプラノロール8)、アセトアミノフェン9)、メトクロプラミド9)、リファンピシン10)、セレギリン(B型MAO阻害剤)6)、フルオキセチン(選択的セロトニン再取り込み阻害剤;本邦未承認)11)、ピゾチフェン(5-HT拮抗剤;本邦未承認)6)とゾルミトリプタンを併用したとき、臨床上留意すべき相互作用は示唆されていない。

蛋白結合

ヒト血漿蛋白に対する結合率は、10〜1000ng/mLの範囲でほぼ一定で約20%であった(in vitro)。

生物学的同等性(外国人でのデータ)

RM錠及び普通錠を経口投与したとき、それぞれの剤型で未変化体及びN-脱メチル体の血漿中濃度推移はほぼ同じであり、両剤型は生物学的に同等である。

臨床成績

外国の臨床試験成績12)

片頭痛患者を対象としたプラセボ対照二重盲検比較臨床試験(有効性評価対象総症例数470例)における初回服用(RM錠2.5mg投与)2時間後の頭痛改善率(頭痛の程度が「重度」または「中等度」から、「軽度」または「なし」に軽減した症例の割合)は下表のとおりであった。
また、服用30分後から有意な頭痛の程度の軽減を示し、服用1時間後から有意な頭痛改善及び頭痛消失を示した。
通常の錠剤と比べて、好ましいとした症例は約7割、速やかに服用できたとした症例は約7割であった。また、取扱いやすいとした症例は約9割であった。

 プラセボRM錠
初回服用2時間後の頭痛改善率
(改善例数/評価例数)
22%
(53/236)
63%
(138/220)

薬効薬理

5-HT1B/1D受容体に対する親和性

ゾルミトリプタンは、ヒト5-HT1B及び5-HT1D受容体に対して高い親和性を示す13)。N-脱メチル体は、ゾルミトリプタンの2〜7.9倍の5-HT1B/1D受容体親和性を示す14)
ゾルミトリプタンをヒトに単回経口投与したとき、N-脱メチル体の血漿中濃度は未変化体の約半分であり、N-脱メチル体も片頭痛改善効果に寄与していると思われる。

作用機序

頭蓋内血管(主に動静脈吻合)の収縮作用15)

麻酔下ネコの頭蓋内動静脈吻合の血管コンダクタンスを選択的かつ用量依存的に低下させた(ゾルミトリプタン用量10〜1,000μg/kg,ivでおよそ60〜92%の低下)。

血管作動性神経ペプチド遊離抑制、血漿蛋白漏出抑制

麻酔下ネコにおいて三叉神経電気刺激により誘発された血管作動性神経ペプチド(カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、血管作動性小腸ペプチド(VIP))遊離促進を有意に抑制した16)
また、麻酔下モルモットにおいて、三叉神経節への電気刺激により誘発された血漿蛋白漏出に対して、ゾルミトリプタン10μg/kg,iv以上の用量で有意な抑制作用を示した17)

中枢神経活動の抑制

ネコの中枢神経に特異的結合部位を有し、静脈内投与によって当該部位に到達することができる(in vitro、ex vivo)18)
また、麻酔下ネコへの静脈内投与(30,100μg/kg)によって、上矢状静脈洞の電気刺激による第二頚髄の電位変化を有意に抑制した19)

有効成分に関する理化学的知見

一般名ゾルミトリプタン
一般名(欧名)Zolmitriptan
化学名(S)-4-({3-[2-(Dimethylamino)ethyl]-1H-indol-5-yl}methyl)-2-oxazolidinone
分子式C16H21N3O2
分子量287.36
融点136〜140℃
性状本品は白色の粉末である。メタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすく、アセトニトリルに溶けにくく、水に極めて溶けにくい。
分配係数0.07(1-オクタノール/pH7緩衝液)
KEGG DRUGD00415

包装

ゾーミッグRM錠2.5mg

[ブリスターシート]12錠(6錠×2)、120錠(6錠×20)

参考

国際頭痛学会による片頭痛の分類注)

1.1 前兆のない片頭痛

1.2 前兆のある片頭痛

1.2.1 典型的前兆に片頭痛を伴うもの

1.2.2 典型的前兆に非片頭痛様の頭痛を伴うもの

1.2.3 典型的前兆のみで頭痛を伴わないもの

1.2.4 家族性片麻痺性片頭痛

1.2.5 孤発性片麻痺性片頭痛

1.2.6 脳底型片頭痛

1.3 小児周期性症候群(片頭痛に移行することが多いもの)

1.3.1 周期性嘔吐症

1.3.2 腹部片頭痛

1.3.3 小児良性発作性めまい

1.4 網膜片頭痛

1.5 片頭痛の合併症

1.5.1 慢性片頭痛

1.5.2 片頭痛発作重積

1.5.3 遷延性前兆で脳梗塞を伴わないもの

1.5.4 片頭痛性脳梗塞

1.5.5 片頭痛により誘発される痙攣

1.6 片頭痛の疑い

1.6.1 前兆のない片頭痛の疑い

1.6.2 前兆のある片頭痛の疑い

1.6.5 慢性片頭痛の疑い

国際頭痛学会による片頭痛診断基準注)

1.1 前兆のない片頭痛

A. B〜Dを満たす頭痛発作が5回以上ある

B. 頭痛の持続時間は4〜72時間(未治療もしくは治療が無効の場合)

C. 頭痛は以下の特徴の少なくとも2項目を満たす

片側性

拍動性

中等度〜重度の頭痛

日常的な動作(歩行や階段昇降などの)により頭痛が増悪する、あるいは頭痛のために日常的な動作を避ける

D. 頭痛発作中に少なくとも以下の1項目を満たす

悪心または嘔吐(あるいはその両方)

光過敏および音過敏

E. その他の疾患によらない

1.2 前兆のある片頭痛

A. Bを満たす頭痛が2回以上ある

B. 片頭痛の前兆がサブフォーム1.2.1〜1.2.6のいずれかの診断基準項目BおよびCを満たす

1.2.1 典型的前兆に片頭痛を伴うもの

A. B〜Dを満たす頭痛が2回以上ある

B. 少なくとも以下の1項目を満たす前兆があるが、運動麻痺(脱力)は伴わない

陽性徴候(例えばきらきらした光・点・線)および・または陰性徴候(視覚消失)を含む完全可逆性の視覚症状

陽性徴候(チクチク感)および・または陰性徴候(感覚鈍麻)を含む完全可逆性の感覚症状

完全可逆性の失語性言語障害

C. 少なくとも以下の2項目を満たす

同名性の視覚症状または片側性の感覚症状(あるいはその両方)

少なくとも1つの前兆は5分以上かけて徐々に進展するかおよび・または異なる複数の前兆が引き続き5分以上かけて進展する

それぞれの前兆の持続時間は5分以上60分以内

D. 1.1「前兆のない片頭痛」の診断基準B〜Dを満たす頭痛が、前兆の出現中もしくは前兆後60分以内に生じる

E. その他の疾患によらない

1.2.2 典型的前兆に非片頭痛様の頭痛を伴うもの

下記を除き1.2.1と同じ

D. 1.1「前兆のない片頭痛」のB〜Dを満たさない頭痛が、前兆の出現中もしくは前兆後60分以内に生じる

C. その他の疾患によらない

1.2.3〜1.2.6の診断基準については省略した

注)国際頭痛分類 第2版(ICHD-II):日本頭痛学会(新国際分類普及委員会)・厚生労働科学研究(慢性頭痛の診療ガイドラインに関する研究班)共訳より抜粋

主要文献


1. International Headache Society 2018:Cephalalgia.,  38,  1-211,  (2018)
2. Seaber,E.,et al.,  Br.J.Clin.Pharmacol.,  43,  579,  (1997) »PubMed
3. Seaber,E.J.,et al.,  Br.J.Clin.Pharmacol.,  46,  433,  (1998) »PubMed
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5. Gillotin,C.,et al.,  Int.J.Clin.Pharmacol.Ther.,  35 (11),  522,  (1997) »PubMed
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[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2020/9/16 版