医療用医薬品 : キシロカイン

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医薬品情報


総称名 キシロカイン
一般名 リドカイン
欧文一般名 Lidocaine
製剤名 リドカイン噴霧剤
薬効分類名 定量噴霧式表面麻酔剤
薬効分類番号 1214
ATCコード C01BB01 C05AD01 D04AB01 N01BB02 R02AD02 S01HA07 S02DA01
KEGG DRUG D00358 リドカイン
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
KEGG DGROUP DG00196 リドカイン
商品一覧
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装 その他の説明 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
キシロカインポンプスプレー8% (後発品) Xylocaine Pump Spray 8% アスペンジャパン 1214701R1050 22.2円/g 劇薬

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分又はアミド型局所麻酔薬に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能効果

表面麻酔

用法用量

リドカインとして、通常成人では8〜40mg(1〜5回の噴霧)を使用する。
なお、年齢、麻酔領域、部位、組織、体質により適宜増減する。

<使用方法>

添付のノズルを装着し、ノズル内に溶液が充満するよう、患部に噴霧する前に火気に注意して、少なくとも5回空噴霧した後に麻酔部位に噴霧する。麻酔部位に噴霧する際には溶液が霧状となるようノズルを強く押すこと。

ノズルを1回押すごとに溶液0.1mL(リドカインとして8mg含有)が噴霧される。通常1〜5回の噴霧(溶液0.1〜0.5mL:リドカインとして8〜40mg)で十分である。広範な部位を麻酔する場合及び麻酔効果をさらに長時間持続させる場合には、噴霧回数を適宜調節する。ただし一時に25回(リドカインとして200mg)以上の噴霧は避けること。

小児に使用する場合や、扁桃炎等で充血している場合には十分注意して使用すること。

残液量が少なくなった場合はチューブの先端が下側になるようにして使用すること。

使用上の注意

慎重投与

高齢者(「高齢者への投与」及び「重要な基本的注意」の項参照)

全身状態が不良な患者[生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下していることがある。](「重要な基本的注意」の項参照)

心刺激伝導障害のある患者[症状を悪化させることがある。]

重篤な肝機能障害又は腎機能障害のある患者[中毒症状が発現しやすくなる。]

幼児(「小児等への投与」の項参照)

重要な基本的注意

まれにショックあるいは中毒症状を起こすことがあるので、本剤の投与に際しては、十分な問診により患者の全身状態を把握するとともに、異常が認められた場合に直ちに救急処置のとれるよう、常時準備をしておくこと。

本剤の投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショックあるいは中毒症状をできるだけ避けるために、次の諸点に留意すること。

患者の全身状態の観察を十分に行うこと。

麻酔部位に応じ、できるだけ必要最少量とすること。特に他のリドカイン製剤と併用する場合には、総リドカイン量を考慮し過量投与とならないよう注意すること。

気道内表面麻酔の場合には、吸収が速いので、できるだけ少量を使用すること。

外傷、びらん、潰瘍又は炎症部位への投与は吸収が速いので注意すること。(「過量投与」の項参照)

前投薬や術中に投与した鎮静薬、鎮痛薬等による呼吸抑制が発現することがあるので、これらの薬剤を使用する際は少量より投与し、必要に応じて追加投与することが望ましい。なお、高齢者、小児、全身状態が不良な患者、肥満者、呼吸器疾患を有する患者では特に注意し、異常が認められた際には、適切な処置を行うこと。

本剤の投与により、誤嚥・口腔内咬傷の危険性を増加させるおそれがあるので注意すること。

相互作用

相互作用序文

本剤は、主として肝代謝酵素CYP1A2及びCYP3A4で代謝される。

薬物代謝酵素用語

CYP1A2

薬物代謝酵素用語

CYP3A4

併用注意

クラスIII抗不整脈剤
アミオダロン等
心機能抑制作用が増強するおそれがあるので、心電図検査等によるモニタリングを行うこと。作用が増強することが考えられる。

副作用

副作用発現状況の概要

使用成績調査等の頻度が明確となる調査を実施していないため、副作用発現頻度については不明である。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

ショック

徐脈、不整脈、血圧低下、呼吸抑制、チアノーゼ、意識障害等を生じ、まれに心停止を来すことがある。また、まれにアナフィラキシーショックを起こしたとの報告があるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、適切な処置を行うこと。

意識障害、振戦、痙攣

意識障害、振戦、痙攣等の中毒症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「過量投与」の項参照)

その他の副作用

 頻度不明
中枢神経注1) 眠気、不安、興奮、霧視、眩暈等
消化器注1) 悪心・嘔吐等
過敏症蕁麻疹等の皮膚症状、浮腫等
注1)このような症状があらわれた場合は、ショックあるいは中毒へ移行することがあるので、患者の全身状態の観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

一般に高齢者では、生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下しているので、患者の全身状態の観察を十分に行う等、慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

小児等への投与

幼児(特に3歳以下)では麻酔効果の把握が困難なため高用量又は頻回投与されやすく、中毒を起こすことがあるので、低用量から投与を開始する等、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

過量投与

局所麻酔剤の血中濃度の上昇に伴い、中毒が発現する。その症状は、主に中枢神経系及び心血管系の症状としてあらわれる。

徴候、症状

中枢神経系の症状

初期症状として不安、興奮、多弁、口周囲の知覚麻痺、舌のしびれ、ふらつき、聴覚過敏、耳鳴、視覚障害、振戦等があらわれる。症状が進行すると意識消失、全身痙攣があらわれ、これらの症状に伴い低酸素血症、高炭酸ガス血症が生じるおそれがある。より重篤な場合には呼吸停止を来すこともある。

心血管系の症状

血圧低下、徐脈、心筋収縮力低下、心拍出量低下、刺激伝導系の抑制、心室性頻脈及び心室細動等の心室性不整脈、循環虚脱、心停止等があらわれる。

処置

呼吸を維持し、酸素を十分投与することが重要である。必要に応じて人工呼吸を行う。振戦や痙攣が著明であれば、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)を投与する。心機能抑制に対しては、カテコールアミン等の昇圧剤を投与する。心停止を来した場合には直ちに心マッサージを開始する。

適用上の注意

使用目的

眼科(点眼)用として使用しないこと。

気管チューブには噴霧しないこと。(「取扱い上の注意」の項参照)

その他の注意

本剤の投与により、気管挿管後の咽頭痛、嗄声等の発現を増加させたとの報告がある。

ポルフィリン症の患者に投与した場合、急性腹症、四肢麻痺、意識障害等の急性症状を誘発するおそれがある。

薬物動態

吸収及び血中動態

咽頭・気管内への投与後の吸収は速く、外国人患者に10%リドカイン(100mg)又は5%リドカイン(50mg)溶液を気管内及び咽頭部に噴霧したとき、血漿中濃度は投与後5〜20分に、自発呼吸患者の50mg投与群では0.55±0.29μg/mL、100mg投与群では1.03±0.25μg/mL、調節呼吸患者(100mg投与群)では1.60±0.38μg/mLの最高濃度を示した[1]。消化管からの吸収率は高いが、吸収時に肝臓で代謝されるために血中濃度の上昇への寄与は少ない。

外国人患者に10%又は5%リドカイン(100mg、50mg)溶液を気管内及び咽頭部に噴霧後の血漿中濃度(平均値±標準偏差)

高齢者にリドカイン塩酸塩50mgを静脈内投与後の終末相半減期は140分を示し、若齢者の81分に比べて延長した[2]

分布[3]

リドカイン2μg/mLの血漿蛋白結合率は約65%で、α1-酸性糖蛋白及びアルブミンと結合する。血液/血漿中濃度比は約0.8であることから、血球への分布は少ないと考えられる。妊婦にリドカイン塩酸塩を硬膜外投与したとき、臍帯静脈血液中濃度と母体血漿中濃度の比は0.5〜0.7で、胎盤を通過する。

代謝[4]

リドカインは、主として肝臓でN-脱エチル体monoethyl glycinexylidide(MEGX)に代謝された後、glycinexylidide(GX)、2,6-xylidineに代謝され、投与量の約70%が4-hydroxy-2,6-xylidineとして尿中に排泄される。

排泄[4]

リドカイン塩酸塩250mgを外国人健康人に経口投与したとき、24時間後までの尿中放射能排泄率は投与量の83.8%、未変化体は投与量の2.8%であった。

病態時における薬物動態[5]

外国人心不全患者及び腎不全患者にリドカイン塩酸塩50mgを静脈内投与後の消失半減期は、健康人に比べ有意な変動はなく、肝機能低下患者では約3倍に延長した。

薬効薬理

作用機序

リドカインは、神経膜のナトリウムチャネルをブロックし、神経における活動電位の伝導を可逆的に抑制し、知覚神経・運動神経を遮断する局所麻酔薬である。

麻酔効果・作用時間

リドカイン塩酸塩の表面・浸潤・伝達麻酔効果は、プロカイン塩酸塩よりも強く、作用持続時間はプロカイン塩酸塩よりも長い[6][7][8][9][10][11]

有効成分に関する理化学的知見

一般名リドカイン
一般名(欧名)Lidocaine
化学名2-Diethylamino-N-(2,6-dimethylphenyl)acetamide
分子式C14H22N2O
分子量234.34
融点66〜69℃
物理学的性状リドカインは白色〜微黄色の結晶又は結晶性の粉末である。
メタノール又はエタノール(95)に極めて溶けやすく、酢酸(100)又はジエチルエーテルに溶けやすく、水にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。
KEGG DRUGD00358

取扱い上の注意

ノズルの取り扱いについて

ボトルの初回開封時は、製品添付の新しいノズルを使用すること。

ノズル接合部に緩みがあると、噴霧時にノズル管又はノズル先端部が脱落又は飛び出す可能性があるので、以下の点に注意すること。

ノズルを曲げる等、ノズル根元及び先端部に無理な力を加えないこと。

使用前には、ノズルの両端を軽く引っ張り、根元及び先端部に緩みのないことを確認すること。

使用直前に空噴霧する際には、噴霧状態とノズル先端部に緩みのないことも確認すること。

[2]、[3]の確認において緩んだノズル、変形・変色したノズル、噴霧できないノズルは廃棄すること。

使用後のノズルの取り扱いは、以下の点に注意すること。

ノズルのクリーニング

ノズルは使用後そのまま放置しておくと、薬液がノズルの中で結晶化し目詰まりを起こすことがあるので、使用後にエタノール(消毒用エタノール等)で浸漬すること。

ノズルの消毒

患者に使用した後、別の患者に使用する場合には消毒したノズルを使用すること。

ノズルの先端を切ると噴射パターンが変わるので、切らないこと。

本剤は、エタノール及びマクロゴール400を含有しているので、以下の点に注意すること。

炎に向けて使用しないこと。

ストーブやコンロ等、火気の付近で使用しないこと。[火気に注意]

火の中に入れないこと。

内容液を使いきった後廃棄すること。

本剤を気管チューブに噴霧することにより、気管チューブのカフ部分の破損(ピンホール)、及びチューブのマーキングが消失することがあるので、気管チューブに噴霧しないこと。

本品は、ガラス容器を用いた製品であるため、衝撃を与えないよう取扱いには注意すること。

包装

キシロカインポンプスプレー8%

[瓶]80g

その他の説明

火気に注意

主要文献


1. Scott,D.B.,et al.,  Br.J.Anaesth.,  48,  899,  (1976) »PubMed
2. Nation,R.L.,et al.,  Br.J.Clin.Pharmacol.,  4,  439,  (1977) »PubMed
3. Burm,A.G.L.,  Clin.Pharmacokinet.,  16,  283,  (1989) »PubMed
4. Keenaghan,J.B.,et al.,  J.Pharmacol.Exp.Ther.,  180,  454,  (1972) »PubMed
5. Thomson,P.D.,  Ann.Intern.Med.,  78,  499,  (1973) »PubMed
6. Wiedling,S.,  Anaesthesist,  1,  119,  (1952) »PubMed
7. Wiedling,S.,  Acta Pharmacol.Toxicol.,  8,  117,  (1952) »PubMed
8. 円谷福男,  麻酔,  6,  357,  (1957)
9. 植木昭和 他,  福岡医学雑誌,  51,  1361,  (1960)
10. Krantz,J.C.,  J.Pharmacol.Exp.Ther.,  111,  224,  (1954) »PubMed
11. Truant,A.P.,  Arch.Int.Pharmacodyn.,  115,  483,  (1958) »PubMed

作業情報


改訂履歴

2015年1月 改訂
2017年7月 第13版 改訂

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業態及び業者名等

製造販売元
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[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2019/10/1 版