医療用医薬品 : ニプラノール

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医薬品情報


総称名 ニプラノール
一般名 ニプラジロール
欧文一般名 Nipradilol
製剤名 ニプラジロール点眼液
薬効分類名 緑内障・高眼圧症治療剤
薬効分類番号 1319
KEGG DRUG D01691 ニプラジロール
商品一覧 商品一覧(他薬効を含む) 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2018年6月 改訂 (第10版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ニプラノール点眼液0.25% NIPRANOL Eye Solution 0.25% テイカ製薬 1319740Q1048 208.3円/mL

禁忌

次の患者には投与しないこと

気管支喘息、気管支痙攣、又はそれらの既往歴のある患者、重篤な慢性閉塞性肺疾患のある患者〔β受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、喘息発作の誘発・増悪がみられるおそれがある。〕

コントロール不十分な心不全、洞性徐脈、房室ブロック(II、III度)、心原性ショックのある患者〔β受容体遮断による陰性変時・変力作用により、これらの症状を増悪させるおそれがある。〕

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果及び用法・用量

効能効果

緑内障、高眼圧症

用法用量

通常、1回1滴、1日2回点眼する。

使用上の注意

慎重投与

肺高血圧による右心不全の患者〔β受容体遮断による陰性変時・変力作用により、症状を増悪させるおそれがある。〕

うっ血性心不全の患者〔β受容体遮断による陰性変時・変力作用により、症状を増悪させるおそれがある。〕

糖尿病性ケトアシドーシス及び代謝性アシドーシスのある患者〔アシドーシスによる心筋収縮力の抑制を増強するおそれがある。〕

コントロール不十分な糖尿病の患者〔低血糖症状をマスクすることがあるので血糖値に注意すること。〕

重要な基本的注意

全身的に吸収される可能性があり、β遮断薬全身投与時と同様の副作用があらわれることがあるので、留意すること。

相互作用

併用注意

カテコラミン枯渇剤
レセルピン等
交感神経系に対し過剰の抑制を来すことがあり、低血圧、徐脈を生じ、眩暈、失神、起立性低血圧を起こすことがある。カテコラミンの枯渇を起こす薬剤は、β遮断作用を相加的に増強する可能性がある。
β遮断薬(全身投与)
プロプラノロール塩酸塩
アテノロール
メトプロロール酒石酸塩
眼圧下降あるいはβ遮断薬の全身的な作用が増強されることがある。作用が相加的にあらわれることがある。
カルシウム拮抗薬
ジルチアゼム塩酸塩
ベラパミル塩酸塩
房室伝導障害、左室不全、低血圧を起こすおそれがある。相互に作用が増強されることがある。
アドレナリン類薬(チモロールマレイン酸塩点眼液)において散瞳作用が助長されたとの報告がある。機序不明

副作用

副作用発現状況の概要

申請時における臨床試験において374例中、32例(8.56%)に副作用が認められた。主なものは眼症状として結膜充血8件(2.14%)、しみる感じ6件(1.60%)、表層角膜炎5件(1.34%)、かゆみ4件(1.07%)等がみられ、全身症状として頭痛2件(0.53%)等がみられた。また、臨床検査が実施された328例中、6例(1.83%)に検査値異常変動が認められた。その項目はLDH3件、CK(CPK)、ALT(GPT)、Al-P各2件、白血球数1件であった。(承認時における集計)

市販後の使用成績調査及び特別調査(長期使用に関する調査)において副作用集計の対象となった355例中14例(3.94%)に副作用が認められた。その主なものは眼瞼炎が3件(0.85%)、眼刺激、結膜充血が各2件(0.56%)、霧視が1件(0.28%)であった。(再審査終了時)

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

喘息発作(0.1〜5%未満)を誘発することがある。これらの症状があらわれたときは投与を中止し、適切な処置を行うこと。

重大な副作用 (類薬)

類薬で以下の副作用があらわれたとの報告がある。

眼類天疱瘡

心ブロック、うっ血性心不全、心停止、洞不全症候群、脳虚血、脳血管障害

全身性エリテマトーデス

その他の副作用

 0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明
結膜充血、結膜浮腫、結膜濾胞、表層角膜炎、角膜びらん、眼瞼炎、眼瞼発赤、眼瞼浮腫、虹彩炎、眼刺激症状(しみる感じ、灼熱感)、かゆみ、異物感、疼痛感、眼瞼が重い、かぶれ、流涙、充血、霧視 眼乾燥感、結膜炎
眼(無水晶体眼又は眼底に病変のある患者等に長期連用した場合) 眼底黄斑部に浮腫、混濁  
肝臓ALT(GPT)、LDHの上昇  
代謝系CK(CPK)の上昇  
循環器胸痛 動悸
その他頭痛 発疹、呼吸困難
※定期的に視力測定、眼底検査を行うなど観察を十分に行うこと。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。また、動物実験で高用量の経口投与により胎児の死亡率増加及び発育抑制、死亡児数の増加、新生児生存率の低下が報告されている。〕

本剤投与中は授乳を避けること。〔動物実験で、経口投与で母乳中へ移行することが報告されている。〕

(参考)

器官形成期のラットに200mg/kg/日、ウサギに10mg/kg/日を経口投与した試験で死亡胎児数の増加が認められている。また、周産期及び授乳期のラットに100mg/kg/日を経口投与した試験で、眼瞼開裂の遅延が、ラットに200mg/kg/日を経口投与した試験で、生産児数の減少、生後7日目生存率の低下などが認められている。

小児等への投与

小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。

適用上の注意

適用部位

点眼用にのみ使用すること。

点眼時

原則として患者は仰臥位をとり、患眼を開瞼させ結膜嚢内に点眼し、1〜5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後開瞼する。

容器の先端が直接目に触れないように注意すること。

薬物動態

血漿中濃度

健常成人男子に本剤を1回1滴、1日2回、7日間点眼し血漿中ニプラジロール濃度を測定したところ、検出限界(0.1ng/mL)以下であった1)

代謝・排泄

健常成人男子に本剤を1回1滴、1日2回、7日間点眼したところ、最終点眼36時間後までの尿中排泄率はニプラジロール遊離型3.8%、同抱合型1.6%、脱ニトロニプラジロール遊離型5.5%、同抱合型0.5%であった1)

吸収・分布

(参考)

白色ウサギに14Cでラベルした1%ニプラジロール点眼液を単回点眼した場合、角膜から速やかに吸収され、点眼15分後より角膜、虹彩、前部強膜、毛様体、前房水などの前眼部に高度に分布した。有色ウサギでは、メラニン色素を含むぶどう膜への分布が認められたが、メラニン色素を含まない組織での分布は白色ウサギと同様であった2)3)4)

臨床成績

原発開放隅角緑内障及び高眼圧症患者を対象に実施した二重盲検比較試験を含む計4臨床試験において、中等度改善以上(眼圧のoutflow pressureの下降率20%以上)の改善率は77.4%(168/217)であった5)6)7)8)

各種緑内障及び高眼圧症の未治療及び治療中の患者54例を対象に、休薬期間を設けずに本剤を投与して眼圧コントロールの良否を検討した一般臨床試験において、未治療患者で全例が「未治療時と比べ良くコントロールできた」であった。前治療ありの患者では、「前治療時と比べ同程度であった」以上の割合は76.5%であった9)

薬効薬理

眼圧下降作用10)11)

正常眼圧ウサギにニプラジロールを点眼した場合、用量依存的な眼圧下降を示し、0.25%点眼の効果は、0.5%チモロールマレイン酸塩を点眼した場合より大きい。

本剤を健常成人男子に点眼した場合、0.5%チモロールマレイン酸塩を点眼した場合と同等の眼圧下降作用を示す。

β受容体遮断作用10)12)

本剤のβ受容体遮断作用は非選択的で内因性交感神経刺激作用を有さない(モルモット in vitro)。ウサギに点眼した場合、眼局所におけるβ受容体遮断作用はチモロールマレイン酸塩の1/2である。

α受容体遮断作用12)13)

本剤のα受容体遮断作用はフェントラミンの1/3〜1/5である(モルモット、ラット、ウサギ、イヌ in vitro)。

作用機序14)15)

本剤の眼圧下降作用は房水産生の抑制及び房水流出の促進によることが示唆されている。

ウサギに本剤を点眼した場合、房水流量の減少、房水流出率の増加及びぶどう膜強膜流量の増加を示す。

健常成人男子に本剤を点眼した場合、房水流量の低下を示し、ぶどう膜強膜流量の増加も推定されている。

眼血流量増加作用16)17)

ネコに本剤を点眼した場合、眼血流量及び網膜血流量を増加させる。ウサギにおいても視神経乳頭部血流量を増加させる。

本剤を健常成人男子に点眼した場合、網膜血流量を増加させる。

有効成分に関する理化学的知見

一般名ニプラジロール
一般名(欧名)Nipradilol
化学名3,4-dihydro-8-(2-hydroxy-3-isopropylamino)propoxy-3-nitroxy-2H-1-benzopyran
分子式C15H22N2O6
分子量326.34
融点約127℃
性状白色〜微黄白色の結晶性の粉末である。メタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水に極めて溶けにくい。希塩酸に溶ける。光によって着色する。0.2mol/L塩酸試液溶液(1→20)は旋光性を示さない。
KEGG DRUGD01691

包装

5mL×10本

主要文献


1. 新家 眞 他,  薬理と治療,  24 (Suppl.8),  1193,  (1996)
2. 小出高志 他,  薬理と治療,  24 (Suppl.8),  1153,  (1996)
3. 小出高志 他,  薬理と治療,  24 (Suppl.8),  1167,  (1996)
4. 小出高志 他,  薬理と治療,  24 (Suppl.8),  1171,  (1996)
5. 増田寛次郎他,  臨床医薬,  12,  3011,  (1996)
6. 増田寛次郎他,  臨床医薬,  12,  3025,  (1996)
7. 増田寛次郎他,  あたらしい眼科,  13,  1771,  (1996)
8. 増田寛次郎他,  臨床医薬,  12,  3043,  (1996)
9. 東 郁郎 他,  あたらしい眼科,  13,  1937,  (1996)
10. 小森誠一 他,  眼科臨床医報,  90,  1468,  (1996)
11. 新家 眞 他,  薬理と治療,  24,  2235,  (1996)
12. Uchida,Y.et al.,  Arch.int.Pharmacodyn.,  262,  132,  (1983) »PubMed
13. Ohhira,A.et al.,  Arch.int.Pharmacodyn.,  278,  61,  (1985) »PubMed
14. 沢登公勇 他,  眼科臨床医報,  91,  51,  (1997)
15. 新家 眞 他,  眼科臨床医報,  91,  414,  (1997)
16. 沢登公勇 他,  薬理と治療,  24 (Suppl.8),  1139,  (1996)
17. 富田 憲 他,  薬理と治療,  24 (Suppl.8),  1145,  (1996)

作業情報


改訂履歴

2009年6月 改訂
2018年6月 改訂 (第10版)

文献請求先

テイカ製薬株式会社
930-0982
富山市荒川一丁目3番27号
076-431-1717

業態及び業者名等

製造販売元
テイカ製薬株式会社
富山市荒川一丁目3番27号


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2021/1/20 版