医療用医薬品 : フランドル

List   Top

医薬品情報


総称名 フランドル
一般名 硝酸イソソルビド
欧文一般名 Isosorbide Dinitrate
製剤名 硝酸イソソルビド・テープ剤
薬効分類名 経皮吸収型・虚血性心疾患治療剤
薬効分類番号 2171
ATCコード C01DA08
KEGG DRUG D00516 硝酸イソソルビド
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
KEGG DGROUP DG01270 硝酸イソソルビド
商品一覧
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2014年7月 改訂(使用上の注意の改訂) (第10版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
フランドルテープ40mg Frandol tape 40mg トーアエイヨー 2171700S1095 62.7円/枚 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

重篤な低血圧又は心原性ショックのある患者[血管拡張作用により更に血圧を低下させ、症状を悪化させるおそれがある。]

閉塞隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]

頭部外傷又は脳出血のある患者[頭蓋内圧を上昇させるおそれがある。]

高度な貧血のある患者[血圧低下により貧血症状(めまい、立ちくらみ等)を悪化させるおそれがある。]

硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者

ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)を投与中の患者[本剤とこれらの薬剤との併用により降圧作用が増強され、過度に血圧を低下させることがある。「相互作用」の項参照]

効能・効果及び用法・用量

効能・効果

狭心症心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患

効能・効果に関連する使用上の注意

本剤は狭心症の発作寛解を目的とした治療には不適であるので、この目的のためには速効性の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤を使用すること。

用法・用量

通常、成人に対し、1回1枚(硝酸イソソルビドとして40mg)を胸部、上腹部又は背部のいずれかに貼付する。貼付後24時間又は48時間ごとに貼りかえる。
なお、症状により適宜増減する。

使用上の注意

慎重投与

低血圧の患者[血管拡張作用により更に血圧を低下させるおそれがある。]

原発性肺高血圧症の患者[心拍出量が低下しショックを起こすおそれがある。]

肥大型閉塞性心筋症の患者[心室内圧較差の増強をもたらし、症状を悪化させるおそれがある。]

肝障害のある患者[高い血中濃度が持続するおそれがあるので、減量するなどして使用すること。]

高齢者[「高齢者への投与」の項参照]

重要な基本的注意

本剤の投与に際しては、症状及び経過を十分に観察し、狭心症発作が増悪するなど効果が認められない場合には他の療法に切りかえること。

硝酸・亜硝酸エステル系薬剤を使用中の患者で、急に投与を中止したとき症状が悪化した症例が報告されているので、休薬を要する場合には他剤との併用下で徐々に投与量を減じること。
また、患者に医師の指示なしに使用を中止しないよう注意すること。

本剤の貼付により過度の血圧低下が起こった場合には、本剤をはく離し、下肢の挙上あるいは昇圧剤の投与等、適切な処置を行うこと。

起立性低血圧を起こすことがあるので注意すること。

本剤の投与開始時には、他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤と同様に血管拡張作用による頭痛等の副作用を起こすことがある。このような場合には鎮痛剤を投与するか、減量又は投与中止するなど適切な処置を行うこと。
また、これらの副作用のために注意力、集中力、反射運動能力等の低下が起こることがあるので、このような場合には、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

本剤の貼付により皮膚症状を起こすことがある。このような場合には、貼付部位を変更しステロイド軟膏等を投与するか、投与中止するなど適切な処置を行うこと。

本剤とホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)との併用により降圧作用が増強し、過度に血圧を低下させることがあるので、本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。

相互作用

併用禁忌

ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
シルデナフィルクエン酸塩
(バイアグラ、レバチオ)
バルデナフィル塩酸塩水和物
(レビトラ)
タダラフィル
(シアリス、アドシルカ、ザルティア)
併用により、降圧作用を増強することがある。本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤
リオシグアト
(アデムパス)
併用により、降圧作用を増強することがある。本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。

併用注意

下記の薬剤等との相互作用により、過度の血圧低下が起こった場合には、本剤をはく離し、下肢の挙上あるいは昇圧剤の投与等、適切な処置を行うこと。
アルコール摂取血圧低下等が増強されるおそれがある。血管拡張作用が増強される。
利尿剤血圧低下等が増強されるおそれがある。血圧低下作用を増強させる。
血管拡張剤
硝酸・亜硝酸エステル系薬剤
頭痛、血圧低下等の副作用が増強されるおそれがある。血管拡張作用が増強される。

副作用

副作用発現状況の概要

総症例5,285例中報告された副作用は339例(6.41%)延べ360件であった。主な副作用は接触皮膚炎272件(5.15%)、頭痛52件(0.98%)、血圧低下10件(0.19%)等であった(再審査終了時)。

その他の副作用

 5%以上0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明
循環器 血圧低下めまい・ふらつき、熱感、潮紅、動悸 
精神神経系 頭痛 脱力感、不快感
過敏症注1)皮膚の刺激感 発疹 
皮膚一次刺激性の接触皮膚炎(刺激症状、発赤、そう痒等)注2)、アレルギー性接触皮膚炎注1)  接触皮膚炎の後の色素沈着(軽度) 
消化器  悪心胃部不快感、食欲不振、嘔吐
注1)投与を中止すること。注2)貼付部位を変えたり、副腎皮質ステロイド軟膏を塗布するなどの適切な処置を行うこと。

高齢者への投与

本剤は、主として肝臓で代謝されるが、高齢者では一般に肝機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、注意すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。[動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(使用経験が少ない)。

適用上の注意

貼付部位

皮膚の損傷又は湿疹・皮膚炎等がみられる部位には貼付しないこと。

貼付部位に、発汗、湿潤、汚染等がみられるときは清潔なタオル等でよくふき取ってから本剤を貼付すること。特に夏期は、一般的に密封療法では皮膚症状が誘発されることが知られているので、十分に注意して投与すること。

皮膚刺激を避けるため、毎回貼付部位を変えること。

自動体外式除細動器(AED)の妨げにならないように貼付部位を考慮するなど、患者、その家族等に指導することが望ましい。

その他の注意

本剤使用中に本剤又は他の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し、耐薬性を生じ、作用が減弱することがある。
なお、類似化合物(ニトログリセリン)の経皮吸収型製剤での労作狭心症に対するコントロールされた外国の臨床試験成績によると、休薬時間を置くことにより、耐薬性が軽減できたとの報告がある。1)

硝酸イソソルビド製剤の投与によって、メトヘモグロビン血症があらわれたとの報告がある。

薬物動態

健康成人男子の胸部に本剤1枚(硝酸イソソルビドとして40mg)を貼付したとき、血漿中硝酸イソソルビド濃度は、貼付6時間後に2.29±0.23ng/mLに達し、12時間後に2.60±0.20ng/mLに達した後、24時間後でも2.28±0.19ng/mL、48時間後でも1.65±0.12ng/mLと安定した濃度を維持した。

健康成人男子の胸部に本剤1枚を48時間貼付したときの血漿中硝酸イソソルビド濃度推移(平均値±S.E. n=16)

臨床成績

本剤及び本剤と生物学的同等性を有するフランドルテープは狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)及びその他の虚血性心疾患に対し、24又は48時間ごとの貼付でその有用性が確認されている。2)3)4)5)

本剤104例及びフランドルテープ238例、計342例における臨床成績

疾患名中等度改善以上
狭心症59.9%(199/332)
心筋梗塞(急性期を除く)注) 59.3%(48/81)
その他の虚血性心疾患50.0%(5/10)
注)心筋梗塞(急性期を除く)は狭心症に合併する症例

薬効薬理

硝酸イソソルビドは主に末梢の容量血管を拡張して前負荷を減少させるとともに、冠動脈に対しては拡張作用と攣縮解除作用を有し、心筋酸素需給のアンバランスを改善することにより心機能の改善をもたらす。本剤は貼付後24時間以上にわたり、安定した作用を持続する。

血行動態に及ぼす作用

狭心症・無痛性虚血性心疾患の患者に対し、本剤を1日1枚ずつ貼付し2週間経過後の心エコー図法による検討では、拡張末期容量が観察期に比べ平均8.5%の減少(P<0.01)を示した。また、収縮末期容量についても同様に平均9.3%の減少(P<0.01)を示した。2)

運動耐容量の増加作用

本剤と生物学的同等性を有するフランドルテープを用いた労作狭心症患者のエルゴメータ運動負荷試験では、貼付48時間後においても、投与前に比較して有意な運動耐容量の増加を示した。6)
また、トレッドミル試験による運動耐容量もフランドルテープにより増加した。その増加の程度は貼付枚数に比例する傾向を示し、血漿中硝酸イソソルビド濃度と運動耐容量の間には正の用量反応関係が示された。7)

有効成分に関する理化学的知見

一般名硝酸イソソルビド
一般名(欧名)Isosorbide Dinitrate
化学名1,4:3,6-Dianhydro-D-glucitol dinitrate
分子式C6H8N2O8
分子量236.14
性状硝酸イソソルビドは白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか、又はわずかに硝酸ようのにおいがある。N,N-ジメチルホルムアミド又はアセトンに極めて溶けやすく、クロロホルム又はトルエンに溶けやすく、メタノール、エタノール(95)又はジエチルエーテルにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。硝酸イソソルビドは急速に熱するか、又は衝撃を与えると爆発する。
KEGG DRUGD00516

包装

フランドルテープ40mg

50枚((1枚×10)×5)

100枚((1枚×10)×10)

350枚((1枚×7)×50)

主要文献


1. Demots,H.et al.,  J.Am.Coll.Cardiol.,  13,  786,  (1989) »PubMed
2. 名越秀樹ほか,  薬理と治療,  14,  5407,  (1986)
3. 山田和生ほか,  薬理と治療,  14,  5395,  (1986)
4. 外畑 巖ほか,  Prog.Med.,  12,  205,  (1992)
5. 町井 潔ほか,  臨床医薬,  8,  199,  (1992)
6. 待井一男ほか,  臨床成人病,  12,  2267,  (1982)
7. 斎藤宗靖ほか,  心臓,  15,  335,  (1983) »J-STAGE

作業情報


改訂履歴

2009年12月 改訂
2014年7月 改訂(使用上の注意の改訂) (第10版)

文献請求先

トーアエイヨー株式会社
330-0834
さいたま市大宮区天沼町2-300
0120-387-999
048-648-1070

お問い合わせ先

トーアエイヨー株式会社
330-0834
さいたま市大宮区天沼町2-300
0120-387-999
048-648-1070

業態及び業者名等

製造販売
トーアエイヨー株式会社
福島県福島市飯坂町湯野字田中1番地

販売
アステラス製薬株式会社
東京都中央区日本橋本町2丁目5番1号


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2020/7/22 版