医療用医薬品 : ファンギゾン

List   Top

医薬品情報


総称名 ファンギゾン
一般名 アムホテリシンB
欧文一般名 Amphotericin B
薬効分類名 ポリエンマクロライド系抗真菌性抗生物質製剤
薬効分類番号 6173
ATCコード A07AA07 G01AA03 J02AA01
KEGG DRUG
D00203 アムホテリシンB
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
日米の医薬品添付文書はこちらから検索することができます。

添付文書情報2024年7月 改訂(第2版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ファンギゾンシロップ100mg/mL FUNGIZONE ORAL SUSPENSION チェプラファーム 6173001Q1047 54.6円/mL 劇薬, 処方箋医薬品注)

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

消化管におけるカンジダ異常増殖

6. 用法及び用量

通常小児に対し1回0.5〜1mL〔アムホテリシンBとして50〜100mg(力価)〕を1日2〜4回食後経口投与する。

8. 重要な基本的注意

本剤は、消化管からほとんど吸収されないため全身性の真菌感染症に対しては無効である。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行は不明である。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常がみられた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
注)発現頻度は本剤及び内服錠(発売中止)の臨床試験及び製造販売後調査等に基づき算出
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常がみられた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明
過敏症発熱、発疹、そう痒 蕁麻疹、血管浮腫
消化器悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、下痢、口内炎、腹部膨満感、胃痛心窩部痛舌炎
腎臓  腎障害、BUN上昇、蛋白尿
肝臓  肝障害、AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、ウロビリン尿

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 口腔内カンジダ症
舌で患部に広くゆきわたらせ、できるだけ長く含んだ後、嚥下するよう指導すること。
14.1.2 使用前十分振盪して均等な懸濁液として使用するよう指導すること。
14.1.3 一過性の歯の黄変が認められることがあるが、ブラッシングで簡単に除去できる旨指導すること。

16. 薬物動態

16.2 吸収
アムホテリシンBを経口投与しても消化管からはほとんど吸収されない1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内一般臨床試験
承認時までに実施された国内延べ20施設、187例を対象とした本剤及び内服錠の一般臨床試験において、基礎疾患に伴う消化管におけるカンジダ異常増殖に対し、成人では主に400〜900mg/日を、小児では口腔カンジダも含めて200〜400mg/日を、主に1〜3週間投与したときの菌数の減少度を指標とした有効率は87.2%(163/187)であった。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
アムホテリシンBは感受性真菌の細胞膜成分であるエルゴステロールと結合することにより膜障害を起こし、細胞質成分の漏出が生じてその真菌を死滅させる2)
18.2 抗真菌作用
アムホテリシンBは、カンジダ属、アスペルギルス属等の病原真菌に対し抗菌力を示すが、グラム陽性菌、グラム陰性菌、リケッチア、ウイルス等には、ほとんど抗菌活性を示さない。カンジダに対する最小発育阻止濃度は、0.04〜1.56μg/mLである3)4)in vitro)。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. アムホテリシンB

一般的名称 アムホテリシンB
一般的名称(欧名) Amphotericin B
略号 AMPH
化学名 (1R,3S,5R,6R,9R,11R,15S,16R,17R,18S,19E,21E,23E,25E,27E,29E,31E,33R,35S,36R,37S)-33-(3-Amino-3,6-dideoxy-β-D-mannopyranosyloxy)-1,3,5,6,9,11,17,37-octahydroxy-15,16,18-trimethyl-13-oxo-14,39-dioxabicyclo[33.3.1]nonatriaconta-19,21,23,25,27,29,31-heptaene-36-carboxylic acid
分子式 C47H73NO17
分子量 924.08
物理化学的性状 アムホテリシンBは黄色〜橙色の粉末である。ジメチルスルホキシドに溶けやすく、水又はエタノール(95)にほとんど溶けない。
KEGG DRUG D00203

22. 包装

24mL(1瓶)

23. 主要文献

  1. 米田良蔵他, 薬理と治療, 3 (8), 1463-1465, (1975)
  2. Lampen,J.O., Am.J.Clin.Pathol., 52 (2), 138-146, (1969) »PubMed
  3. Gold,W.,et al., Antibiotics Annual., 579-586, (1955-1956)
  4. American Society Hospital Pharmacists., American Hospital Formulary Service Drug Information.Antifungal antibiotics, 85, 67-70, (1990)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
チェプラファーム株式会社 メディカルインフォメーションセンター
〒101-0021 東京都千代田区外神田4丁目14-1
電話:0120-772-073
URL:https://www.cheplapharm.jp/
製品情報問い合わせ先
チェプラファーム株式会社 メディカルインフォメーションセンター
〒101-0021 東京都千代田区外神田4丁目14-1
電話:0120-772-073
URL:https://www.cheplapharm.jp/

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
チェプラファーム株式会社
東京都千代田区外神田4丁目14-1

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/05/21 版