医療用医薬品 : マスブロン

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医薬品情報


総称名 マスブロン
一般名 ヒドロキソコバラミン酢酸塩
欧文一般名 Hydroxocobalamin Acetate
製剤名 ヒドロキソコバラミン注射液
薬効分類名 持続性ビタミンB12製剤
薬効分類番号 3136
ATCコード B03BA03
KEGG DRUG
D02707 ヒドロキソコバラミン酢酸塩
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2024年1月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
マスブロン注1mg MASBLON Injection 扶桑薬品工業 3136401A1184 61円/管 処方箋医薬品注)

4. 効能または効果

(1)ビタミンB12欠乏症の予防及び治療
(2)ビタミンB12の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、甲状腺機能亢進症、妊産婦、授乳婦など)
(3)巨赤芽球性貧血
(4)広節裂頭条虫症
(5)悪性貧血に伴う神経障害
(6)吸収不全症候群(スプルーなど)
(7)下記疾患のうち、ビタミンB12の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
・栄養性及び妊娠性貧血
・胃切除後の貧血
・肝障害に伴う貧血
・放射線による白血球減少症
・神経痛
・末梢神経炎、末梢神経麻痺
・筋肉痛、関節痛
(7)の適応に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。

6. 用法及び用量

ヒドロキソコバラミンとして、通常成人1回1,000μgまでを筋肉内又は静脈内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック様の過敏症状(頻度不明)
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
過敏症発疹等

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 筋肉内注射時
組織・神経等への影響を避けるため、以下の点に注意すること。
・筋肉内注射はやむを得ない場合にのみ、必要最小限に行うこと。なお、同一部位への反復注射は行わないこと。また、低出生体重児、新生児、乳児、幼児、小児には特に注意すること。
・神経走行部位を避けるよう注意すること。
・注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人男子10例に本剤1mLを単回で筋肉内注射した時、2時間で45〜55ng/mLの最高血中濃度に達し、以後時間の経過とともに減少し、24時間後では20ng/mL以下となった。血清中濃度半減期は約25時間であった1)
また、健康人17例にヒドロキソコバラミン1,000μgを単回で筋肉内注射した際の24時間後の血清ビタミンB12濃度は、健康人19例にシアノコバラミン(CN-B12)1,000μgを単回で筋肉内注射した場合と比べて12.8倍高かった(外国人データ)2)
16.3 分布
16.3.1 蛋白結合
in vitroにおいて、ヒドロキソコバラミンはCN-B12の2倍近くヒト血清蛋白と結合した3)
16.5 排泄
健康人にヒドロキソコバラミン500および1,000μgを単回筋肉内注射したとき、投与後72時間までのビタミンB12の尿中排泄率は、それぞれ16および27%であった。また、CN-B12を同一量投与した場合と比べてヒドロキソコバラミンの投与の方がビタミンB12の尿中排泄率は低かった2)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
18.1.1 補酵素型B12(DBCC)への転換
ヒドロキソコバラミン酢酸塩はDBCCへの転換がCN-B12に比して速く、かつ大きいことが報告されている4)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ヒドロキソコバラミン酢酸塩

一般的名称 ヒドロキソコバラミン酢酸塩
一般的名称(欧名) Hydroxocobalamin Acetate
化学名 Coα-[α-(5,6-Dimethyl-1H-benzimidazol-1-yl)]-Coβ-hydroxocobamide monoacetate
分子式 C62H89CoN13O15P・C2H4O2
分子量 1406.41
物理化学的性状 暗赤色の結晶又は粉末で、においはない。水又はメタノールに溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。吸湿性である。
KEGG DRUG D02707

22. 包装

1mL 50管 ガラスアンプル

23. 主要文献

  1. 社内資料:血中濃度
  2. Glass,G.B.J., et al., Blood., 18, 511-521, (1961) »PubMed
  3. 堤千尋, ビタミン, 33, 481-487, (1966) »DOI
  4. Yagiri, Y., J. Vitaminol., 13, 228-238, (1967) »DOI

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
扶桑薬品工業株式会社 研究開発センター 学術室 (9:00〜17:30/土日祝日を除く)
〒536-8523 大阪市城東区森之宮二丁目3番30号
電話:06-6964-2763
FAX:06-6964-2706
製品情報問い合わせ先
扶桑薬品工業株式会社 研究開発センター 学術室 (9:00〜17:30/土日祝日を除く)
〒536-8523 大阪市城東区森之宮二丁目3番30号
電話:06-6964-2763
FAX:06-6964-2706

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
扶桑薬品工業株式会社
大阪市城東区森之宮二丁目3番11号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/10/22 版