通常、成人1回5mLを粘膜下に注射し、1部位に対する1回の注射量は1〜3mLとする。
症状に応じ、適宜増減する。
8.1 本剤の副作用は注射手技上発生することが多いので、下記の点に特に注意すること。
8.1.1 痔静脈内に誤って注入すると、まれに肝臓の油塞栓を生じることがあるので、注射筒に血液の逆流のないことを確かめるなど、特に注意すること。[
14.1.1参照]
8.1.2 歯状線より下方に注入したり、薬液が歯状線下に浸潤すると、肛門部疼痛が、また、粘膜内に注入すると注射部のびらん・壊死等の症状があらわれることがあるので、歯状線より上部(直腸下部)の粘膜下に注入すること。[
2.1参照]
8.1.3 前方に深く注入すると、まれに排尿障害、前立腺炎、尿道部疼痛等の症状があらわれることがあるので注意すること。
8.2 注射後、20分間程度医師の監督下に留め、患者の全身状態を観察すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.7 小児等
9.8 高齢者
14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 注射針刺入時、血液の逆流のないことを確かめること。[
8.1.1参照]
14.1.2 5〜20mmの二段針又は22〜23ゲージの70〜80mmの針を用いて、粘膜下組織に少量の薬液を注入し、痛みがなく、浮腫状の膨隆が起き、粘膜の小血管の走行が明瞭になってくることを確かめること(なお、深すぎれば疼痛があり、浅すぎれば白色貧血状の膨疹となるので、この場合は注入をやり直すこと)。