医療用医薬品 : 加味帰脾湯

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医薬品情報


総称名 加味帰脾湯
一般名 加味帰脾湯
薬効分類名 漢方製剤
薬効分類番号 5200
KEGG DRUG
D06929 加味帰脾湯エキス
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年10月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
クラシエ加味帰脾湯エキス錠 大峰堂薬品工業 5200016F1039 9.6円/錠

4. 効能または効果

虚弱体質で血色の悪い人の次の諸症
貧血、不眠症、精神不安、神経症

6. 用法及び用量

通常、成人1日27錠を2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。
なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

8.1 本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
8.2 本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意すること。[10.211.1.111.1.2参照]
8.3 サンシシ含有製剤の長期投与(多くは5年以上)により、大腸の色調異常、浮腫、びらん、潰瘍、狭窄を伴う腸間膜静脈硬化症があらわれるおそれがある。長期投与する場合にあっては、定期的にCT、大腸内視鏡等の検査を行うことが望ましい。[11.1.3参照]
8.4 他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 食欲不振、悪心、嘔吐のある患者
これらの症状が悪化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

10.2 併用注意
カンゾウ含有製剤
芍薬甘草湯
補中益気湯
抑肝散 等
グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤
グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・L-システイン
グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・DL-メチオニン配合錠 等
8.211.1.111.1.2参照]
偽アルドステロン症があらわれやすくなる。また、低カリウム血症の結果として、ミオパチーがあらわれやすくなる。グリチルリチン酸は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 偽アルドステロン症(頻度不明)
低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.210.2参照]
11.1.2 ミオパチー(頻度不明)
低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。[8.210.2参照]
11.1.3 腸間膜静脈硬化症(頻度不明)
長期投与により、腸間膜静脈硬化症があらわれることがある。腹痛、下痢、便秘、腹部膨満等が繰り返しあらわれた場合、又は便潜血陽性になった場合には投与を中止し、CT、大腸内視鏡等の検査を実施するとともに、適切な処置を行うこと。なお、腸管切除術に至った症例も報告されている。[8.3参照]
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
過敏症発疹、蕁麻疹等
消化器食欲不振、胃部不快感、悪心、腹痛、下痢等

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

本剤の投与により、血中AG(1,5-アンヒドロ-D-グルシトール)が増加する場合がある。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報
湿疹、皮膚炎等が悪化することがある。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
作用機序は明確でない。
18.2 反復寒冷ストレスマウスに対する作用
本エキス粉末(経口投与)は、反復寒冷ストレスマウスの痛覚過敏を改善し、また、摘出腸管のアセチルコリン反応性低下を阻止した1)
18.3 卵巣摘出ラットに対する作用
本エキス粉末(経口投与)は、卵巣摘出ラットにLHRHアゴニストを脳室内投与し誘発した更年期障害様 hot flushモデルの尾皮膚温上昇と直腸温低下を抑制した2)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. 加味帰脾湯

一般的名称 加味帰脾湯
KEGG DRUG D06929

20. 取扱い上の注意

20.1 本剤の品質を保つため、できるだけ湿気を避け、直射日光の当たらない涼しい所に保管すること。
20.2 開封後は特に湿気を避け、取扱いに注意すること。
20.3 本剤は生薬を原料としているので、色調等が異なることがある。

22. 包装

378錠(3錠×6連包×21シート)[分包]
1,764錠(3錠×6連包×98シート)[分包]

23. 主要文献

  1. 松田理英ほか, 日本薬理学雑誌, 100, 157-163, (1992) »PubMed
  2. 島村美智枝ほか, 和漢医薬学雑誌, 14, 219-226, (1997)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
クラシエ薬品株式会社 医薬学術統括部
〒108-8080 東京都港区海岸3-20-20
電話:03-5446-3352
FAX:03-5446-3371
<文献請求先>
製品情報問い合わせ先
クラシエ薬品株式会社 お客様相談センター <受付時間>10:00〜17:00(土、日、祝日、弊社休業日を除く)
〒108-8080 東京都港区海岸3-20-20
電話:03-5446-3334
FAX:03-5446-3374
<製品情報お問合せ先>

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
大峰堂薬品工業株式会社
〒635-0051 奈良県大和高田市根成柿574番地
26.2 発売元
クラシエ薬品株式会社
〒108-8080 東京都港区海岸3-20-20

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/10/22 版