医療用医薬品 : プリンペラン

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医薬品情報


総称名 プリンペラン
一般名 メトクロプラミド
欧文一般名 Metoclopramide
薬効分類名 消化器機能異常治療剤
薬効分類番号 2399
ATCコード A03FA01
KEGG DRUG D00726 メトクロプラミド
商品一覧 相互作用情報
KEGG DGROUP DG00055 メトクロプラミド
商品一覧
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2020年1月 改訂(承継に伴う改訂) (第14版)


禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
プリンペラン錠5 Primperan Tablets 5 日医工 2399004F1200 6.5円/錠

禁忌

次の患者には投与しないこと

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

褐色細胞腫の疑いのある患者[急激な昇圧発作を起こすおそれがある。]

消化管に出血、穿孔又は器質的閉塞のある患者[本剤には消化管運動の亢進作用があるため、症状を悪化させるおそれがある。]

効能・効果及び用法・用量

効能効果

次の場合における消化器機能異常(悪心・嘔吐・食欲不振・腹部膨満感)

胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胆嚢・胆道疾患、腎炎、尿毒症、乳幼児嘔吐、薬剤(制癌剤・抗生物質・抗結核剤・麻酔剤)投与時、胃内・気管内挿管時、放射線照射時、開腹術後

X線検査時のバリウムの通過促進

用法用量

メトクロプラミドとして、通常成人1日7.67〜23.04mg(塩酸メトクロプラミドとして10〜30mg、2〜6錠)を2〜3回に分割し、食前に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

用法用量に関連する使用上の注意

小児では錐体外路症状が発現しやすいため、過量投与にならないよう注意すること。

使用上の注意

慎重投与

小児(「小児等への投与」の項参照)

高齢者(「高齢者への投与」の項参照)

腎障害のある患者[高い血中濃度が持続するおそれがある。]

脱水・栄養不良状態等を伴う身体的疲弊のある患者[悪性症候群(Syndrome malin)が起こりやすい。]

重要な基本的注意

本剤の投与により、内分泌機能異常(プロラクチン値上昇)、錐体外路症状等の副作用があらわれることがあるので、本剤の投与に際しては、有効性と安全性を十分考慮のうえ投与すること。

眠気、めまいがあらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。

制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。

相互作用

併用注意

フェノチアジン系薬剤
プロクロルペラジン
クロルプロマジン
チエチルペラジン

ブチロフェノン系薬剤
ハロペリドール

ラウオルフィアアルカロイド薬剤
レセルピン

ベンザミド系薬剤
スルピリド
チアプリド
内分泌機能異常、錐体外路症状が発現しやすくなる。本剤及びこれらの薬剤は抗ドパミン作用を有するため、併用により抗ドパミン作用が強くあらわれる。
ジギタリス剤
ジゴキシン
ジギトキシン
ジギタリス剤飽和時の指標となる悪心・嘔吐、食欲不振症状を不顕性化するおそれがある。本剤の制吐作用による。
カルバマゼピンカルバマゼピンの中毒症状(眠気、悪心・嘔吐、眩暈等)があらわれることがある。機序不明
抗コリン剤
アトロピン硫酸塩水和物
ブチルスコポラミン臭化物
相互に消化管における作用を減弱するおそれがある。本剤は消化管運動を亢進するため、抗コリン剤の消化管運動抑制作用と拮抗する。

副作用

副作用発現状況の概要

本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

ショック、アナフィラキシー

ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、喉頭浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

悪性症候群(Syndrome malin)

悪性症候群があらわれることがあるので、無動緘黙、強度の筋強剛、嚥下困難、頻脈、血圧の変動、発汗等が発現し、それに引き続き発熱がみられる場合は、投与を中止し、体冷却、水分補給等の全身管理とともに適切な処置を行うこと。本症発症時には、白血球の増加や血清CK(CPK)の上昇がみられることが多く、また、ミオグロビン尿を伴う腎機能の低下がみられることがある。
なお、高熱が持続し、意識障害、呼吸困難、循環虚脱、脱水症状、急性腎障害へと移行し、死亡した例が報告されている。

意識障害

意識障害があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

痙攣

痙攣があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

遅発性ジスキネジア

長期投与により、口周部等の不随意運動があらわれ、投与中止後も持続することがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。

その他の副作用

 頻度不明
錐体外路症状注1)手指振戦、筋硬直、頸・顔部の攣縮、眼球回転発作、焦燥感
内分泌注2)無月経、乳汁分泌、女性型乳房
消化器胃の緊張増加、腹痛、下痢、便秘
循環器血圧降下、頻脈、不整脈
精神神経系眠気、頭痛、頭重、興奮、不安
過敏症注3)発疹、浮腫
その他めまい、倦怠感
注1)このような症状があらわれた場合には、投与を中止すること。なお、これらの症状が強い場合には、抗パーキンソン剤の投与等適切な処置を行うこと。注2)観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止すること。注3)このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。

高齢者への投与

本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多く、高い血中濃度が持続するおそれがあるので、副作用(錐体外路症状等)の発現に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦等

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

授乳婦

授乳中の婦人への投与は避けることが望ましいが、やむを得ず投与する場合は授乳を避けさせること。[母乳中に移行することが報告されている。(「薬物動態」の項参照)]

小児等への投与

錐体外路症状が発現しやすいため、過量投与にならないよう注意すること。とくに脱水状態、発熱時等には注意すること。

過量投与

症状

錐体外路症状、意識障害(昏睡)等があらわれることがある。また外国において、本剤の大量投与によりメトヘモグロビン血症があらわれたとの報告がある。

処置

胃洗浄、対症療法及び維持療法を行う。錐体外路症状に対しては、抗パーキンソン剤等を投与する。

適用上の注意

薬剤交付時

PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。[PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。]

薬物動態

血漿中濃度1)(外国人データ)

健康成人にメトクロプラミド20mgを経口投与した場合、消化管より速やかに吸収され約1時間後に最高血漿中濃度(54ng/mL)に達し、消失半減期4.7時間で減少した。健康成人にメトクロプラミド10mgを静脈内投与した場合、二相性に消失しβ相の半減期は5.4時間であった。

代謝及び排泄2)(外国人データ)

14C標識メトクロプラミド10mgを経口投与した場合、投与後24時間までに投与量の77.8%が、メトクロプラミド、N-グルクロン酸抱合体及び硫酸抱合体として尿中に排泄された。

乳汁中移行3)

授乳婦にメトクロプラミド10mgを経口投与した場合、母乳中への移行が認められている。

臨床成績

文献57報より集計した2,332例(経口、注射投与を含む)の疾患別治療成績は次のとおりである。

胃炎及び胃・十二指腸潰瘍

胃炎、胃・十二指腸潰瘍に伴う消化器機能異常に対して、胃炎では164例中139例(84.8%)、胃・十二指腸潰瘍では48例中44例(91.7%)に効果がみられ、85〜90%に奏効している。

胆道疾患及び腎疾患

胆道疾患、腎炎、尿毒症に伴う悪心・嘔吐に対して、胆道系では136例中91例(66.9%)、腎炎では60例中51例(85.0%)、尿毒症では52例中41例(78.8%)に効果が認められている。

小児科領域の各疾患

習慣性嘔吐、神経性嘔吐、自家中毒症等の嘔吐に対して132例中109例(82.6%)、胃腸炎による嘔吐に対して54例中52例(96.3%)に効果が認められている。また、神経性食思不振においては44例中29例(65.9%)に効果が認められている。

麻酔及び手術時、麻酔及び手術後の悪心、嘔吐

麻酔及び手術時の悪心・嘔吐に対し204例中178例(87.3%)、麻酔及び手術後の悪心・嘔吐に対し93例中81例(87.1%)に効果が認められている。

薬剤投与時の胃腸障害

抗結核剤、抗生物質、制癌剤、抗リウマチ剤等副作用として胃腸障害を伴いやすい薬剤と併用した場合では390例中319例(81.8%)に胃腸症状の消失又は軽減が認められている。

消化管検査への応用

胃内・気管内挿管時

胃内や気管内へ検査の目的で胃内視鏡やtubeを挿入した際の反射性嘔吐の抑制及び十二指腸ゾンデ又は腸生検用カプセルの十二指腸内到達時間の短縮を目的として、予防的にメトクロプラミドを使用し検査がスムーズに行われたものを有効とすると151例中114例(75.5%)に有効であった。

X線検査時バリウム停滞

70例においてメトクロプラミド投与時と非投与時のバリウム胃排出時間を比較した試験では53例においてメトクロプラミド投与時でより迅速であった。

放射線照射時、その他

悪性腫瘍に対する放射線療法に伴う悪心・嘔吐に対して211例中177例(83.9%)に有効であった。また、食欲不振、腹部膨満感等の消化器症状に対しても523例中458例(87.6%)に効果が認められている。

薬効薬理

消化管の運動調整作用

胃運動に及ぼす影響

イヌを用いたバルーン法による実験で、メトクロプラミドは胃運動を亢進させることが確かめられている4)5)
ヒトにおけるレントゲン映画法による検討においても、本剤が胃運動の低下した状態に対して優れた効果を示し、その運動性と通過性を高めることが明らかにされている6)

幽門部・十二指腸の運動に及ぼす影響

イヌを用いた実験で、メトクロプラミドは十二指腸の運動を亢進する4)。ヒトにおいて、本剤の投与により、幽門の機能的狭窄(痙攣)を除き、その通過性を促す。さらに、十二指腸球部及びそれに続く十二指腸各部を拡張せしめ、その運動を亢進することが確かめられている7)8)

回腸・大腸の運動に及ぼす影響

イヌを用いた実験で、メトクロプラミドは回腸運動に対して明らかな作用は示さず、大腸では全く作用が認められていない9)

制吐作用5)10)11)12)13)14)

メトクロプラミドは中枢性嘔吐、末梢性嘔吐のいずれに対しても制吐作用を示す。イヌを用いた実験で、アポモルヒネ又はヒデルギンの投与、あるいはchemoreceptor trigger zoneを直接電気刺激して起こした嘔吐に対しても、また、硫酸銅の経口投与による嘔吐に対しても、メトクロプラミドは明らかな抑制作用を示す。

有効成分に関する理化学的知見

一般名メトクロプラミド
一般名(欧名)Metoclopramide
化学名4-Amino-5-chloro-N-[2-(diethylamino)ethyl]-2-methoxybenzamide
分子式C14H22ClN3O2
分子量299.80
融点146〜149℃
性状メトクロプラミドは白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。酢酸(100)に溶けやすく、メタノール又はクロロホルムにやや溶けやすく、エタノール(95)、無水酢酸又はアセトンにやや溶けにくく、ジエチルエーテルに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。
KEGG DRUGD02213

包装

100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)、1,000錠(10錠×100)、1,000錠(バラ)

主要文献


1. Graffner,C.et al.,  Brit.J.Clin.Pharmacol.,  8 (5),  469,  (1979) »PubMed
2. Teng,L.et al.,  J.Pharm.Sci.,  66 (11),  1615,  (1977) »PubMed
3. Kauppila,A.et al.,  Eur.J.Clin.Pharmacol.,  25 (6),  819,  (1983) »PubMed
4. 福原 武 他,  日本平滑筋学会雑誌,  2 (1),  15,  (1966) »J-STAGE
5. 熊田重敦 他,  薬学研究,  39 (2),  44,  (1968)
6. 楢林和之 他,  第2回新薬物治療研究会講演内容集,  55,  (1965)
7. 斎藤達雄 他,  第2回新薬物治療研究会講演内容集,  65,  (1965)
8. 佐藤巳代吉 他,  第2回新薬物治療研究会講演内容集,  217,  (1965)
9. Jacoby,H.I.et al.,  Gastroenterology,  52 (4),  676,  (1967) »PubMed
10. Justin Besancon,L.et al.,  C.R.Soc.Biol.Paris,  158 (4),  723,  (1964) »PubMed
11. 小林龍男 他,  第3回新薬物治療研究会講演内容集,  41,  (1966)
12. 岩瀬善彦 他,  第4回新薬物治療研究会講演内容集,  39,  (1967)
13. Laville,C.,  Path.et Biol.,  12 (9-10),  577,  (1964)
14. 島本暉朗 他,  第3回新薬物治療研究会講演内容集,  18,  (1966)

作業情報


改訂履歴

2018年5月 改訂
2020年1月 改訂(承継に伴う改訂) (第14版)

文献請求先

主要文献欄に記載の文献・社内資料は下記にご請求下さい。
日医工株式会社
930-8583
富山市総曲輪1丁目6番21
0120-517-215

業態及び業者名等

製造販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21

提携
SANOFI


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2020/2/19 版