本剤の抗ウイルス・殺菌作用はヨウ素のアミノ酸、ヌクレオチドなどに対する酸化作用によるものと考えられている
1)。
本剤の滅菌蒸留水による希釈液は、AHCウイルス及びアデノウイルス8型に対して16倍希釈
注)まで、ヘルペスウイルス1型及び2型に対して64倍希釈
注)までウイルスの不活化に有効であった。また有効希釈度において、AHCウイルス及びアデノウイルス8型は1分以上、ヘルペスウイルス1型は30秒以上作用させれば完全に不活化された(
in vitro)
2)。
本剤について、緑膿菌、ゾンネ赤痢菌、大腸菌、肺炎桿菌、モルガネラ・モルガニー、ネズミチフス菌、枯草菌、黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、化膿レンサ球菌、コリネバクテリウム・ゼローシス、肺炎双球菌、モラクセラ・ラクナータ、ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)及び髄膜炎菌に対する殺菌効力試験を行ったところ、滅菌精製水での80倍希釈液
注)を1分作用させることで殺菌作用を示した
3)。
また、生理食塩液での8倍希釈液による殺菌時間は次のとおりであった
4)5)。
菌種 | 作用時間 |
Staphylococcus aureus(NBRC12732) | 10秒 |
MRSA(JCM8702) | 10秒 |
MRSA(JCM8703) | 10秒 |
MRSA(JCM8704) | 30秒 |
Staphylococcus epidermidis(ATCC35984) | 30秒 |
Streptococcus pyogenes(JCM5674) | 30秒 |
Streptococcus pneumoniae(NBRC102642) | 10秒 |
Pseudomonas aeruginosa(NBRC13275) | 10秒 |
Candida albicans(NBRC1594) | 10秒 |
Aureobasidium pullulans(NBRC4466) | 10秒 |
注)本剤の承認された希釈方法は生理食塩液で4〜8倍希釈である。