医療用医薬品 : リンゲル

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医薬品情報


総称名 リンゲル
薬効分類名 リンゲル液
薬効分類番号 3319
KEGG DRUG
D05329 リンゲル液
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年12月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
リンゲル液「フソー」 Ringer's Solution"FUSO" 扶桑薬品工業 3319539A1082 251円/瓶 処方箋医薬品注)

4. 効能または効果

循環血液量及び組織間液の減少時における細胞外液の補給・補正

6. 用法及び用量

通常成人1回500〜1,000mLを点滴静注する。投与速度は、通常成人1時間当たり300〜500mLとする。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 心不全の患者
循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。
9.1.2 高張性脱水症の患者
水分補給が必要であり、電解質を含む本剤の投与により症状が悪化するおそれがある。
9.1.3 閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者
水分、電解質等の排泄が障害されているため、症状が悪化するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
大量・急速投与肺水腫、脳浮腫、末梢の浮腫、アシドーシス

14. 適用上の注意

14.1 全般的な注意
14.1.1 使用時には、感染に対する配慮をすること。
14.1.2 注射針や輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(凹部)に垂直にゆっくりと刺すこと。斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある。また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
14.2 薬剤調製時の注意
薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。
14.3 薬剤投与時の注意
14.3.1 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと。輸液セット内に空気が流入するおそれがある。
14.3.2 容器の目盛りは目安として使用すること。
14.3.3 残液は使用しないこと。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
本剤は細胞外液の補給・補正効果を示す。
18.2 電解質に及ぼす作用
輸液療法においては細胞外液量の確保が最も重要で、まず最初にその是正が考慮されるべきだといわれる。すなわち組織代謝の維持又は生体機能のhomeostasis維持のためには、いわゆる機能的細胞外液量を正常に保っておく必要があると考えられている1)。例えば、出血性ショック時や外科的侵襲をうけた場合には失血分以上の細胞外液喪失を起こしていることが実験的、臨床的に示されており2)、このような場合には循環血液量のみならず、減少している組織間液の回復を同時に考慮する必要がある。
本剤は、血漿と等張であるのみならず、Na、ClのほかにK、Ca2+を含有するという点で、生理食塩液よりも血漿の電解質組成に近い。したがって、循環血液量だけでなく細胞外液の確保が重要な輸液療法において有用である。陰イオンとしてはClだけであり、大量投与ではHCO3希釈による代謝性アシドーシスを起こす危険がある。しかし、逆にCl欠乏を伴うことの多い代謝性アルカローシスの場合には有用であると考えられる3)

20. 取扱い上の注意

20.1 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
20.2 以下の場合には使用しないこと。
・容器表面に水滴や結晶が認められる場合
・容器から薬液が漏れている場合
・性状その他薬液に異状が認められる場合
・ゴム栓部のシールがはがれている場合

22. 包装

500mL 20本 プラスチックボトル

23. 主要文献

  1. 高折益彦, 最新医学, 26, 331-340, (1971)
  2. 藤田達士 ほか, 臨牀と研究, 45, 142-156, (1968)
  3. 第十八改正日本薬局方解説書, C-6177-6179, (2021), (廣川書店)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
扶桑薬品工業株式会社 研究開発センター 学術室 (9:00〜17:30/土日祝日を除く)
〒536-8523 大阪市城東区森之宮二丁目3番30号
電話:06-6964-2763
FAX:06-6964-2706
製品情報問い合わせ先
扶桑薬品工業株式会社 研究開発センター 学術室 (9:00〜17:30/土日祝日を除く)
〒536-8523 大阪市城東区森之宮二丁目3番30号
電話:06-6964-2763
FAX:06-6964-2706

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
扶桑薬品工業株式会社
大阪市城東区森之宮二丁目3番11号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/12/17 版