医療用医薬品 : ビタミンB6

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医薬品情報


総称名 ビタミンB6
一般名 ピリドキシン塩酸塩
欧文一般名 Pyridoxine Hydrochloride
製剤名 ピリドキシン塩酸塩錠
薬効分類名 ビタミンB6製剤
薬効分類番号 3134
ATCコード A11HA02
KEGG DRUG
D02179 ピリドキシン塩酸塩
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年9月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ビタミンB6錠30mg「F」 (後発品) VITAMIN B6 tablets 富士製薬工業 3134002F1057 5.9円/錠

4. 効能または効果

(1)ビタミンB6欠乏症の予防及び治療(薬物投与によるものを含む。例えば、イソニアジド)
(2)ビタミンB6の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦等)
(3)ビタミンB6依存症(ビタミンB6反応性貧血等)
(4)下記疾患のうちビタミンB6の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
・口角炎、口唇炎、舌炎
・急・慢性湿疹、脂漏性湿疹接触皮膚炎
・末梢神経炎
・放射線障害(宿酔)
但し、(4)の効能又は効果に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。

6. 用法及び用量

ピリドキシン塩酸塩として、通常成人1日10〜100mgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。きわめてまれであるが、依存症の場合には、より大量を用いる必要のある場合もある。

7. 用法及び用量に関連する注意

依存症に大量を用いる必要のある場合は観察を十分に行いながら投与すること。特に新生児、乳幼児への投与は少量から徐々に増量し、症状に適合した投与量に到達させること。[9.7.111.1.1参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.7 小児等
9.7.1 新生児、乳幼児に大量に用いた場合、横紋筋融解症、下痢、嘔吐、肝機能異常等の副作用があらわれることがある。[7.、11.1.1参照]
9.7.2 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

10.2 併用注意
レボドパ作用を減弱することがある。ビタミンB6はレボドパ脱炭酸酵素の補酵素であるため、併用により末梢での脱炭酸化を促し作用部位への到達量を減少させると考えられる。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 横紋筋融解症(頻度不明)
新生児、乳幼児に大量に用いた場合、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ、急性腎障害等の重篤な腎障害に至ることがある。[7.、9.7.1参照]
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
皮膚光線過敏症
消化器注)下痢、嘔吐
肝臓注)肝機能異常
大量・長期投与手足のしびれ、知覚異常等の末梢神経障害

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 生物学的同等性試験
ビタミンB6錠30mg「F」(現処方製剤)及びビタミンB6錠30mg「F」(旧処方製剤)をそれぞれ1錠(ピリドキシン塩酸塩として30mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)は以下の通りである1)。(経口固形製剤の処方変更の生物学的同等性ガイドラインに従い、試験を実施した。)
薬物動態パラメータ(絶食単回経口投与)
 判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-inf(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)T1/2(hr)
ビタミンB6錠30mg「F」
(現処方製剤)
106.67±33.88203.96±76.380.55±0.170.95±2.75
ビタミンB6錠30mg「F」
(旧処方製剤)
102.96±30.48213.81±96.840.55±0.170.39±0.42
※血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
ピリドキシン塩酸塩は、ビタミンB6である。生体内で主としてリン酸ピリドキサール(ビタミンB6の補酵素型)となって作用する。アミノ酸・タンパク代謝酵素群の補酵素として各種アミノ酸・タンパクの分解・生合成に重要な役割を果たす。また、脂肪代謝にも関与し、特に不飽和脂肪酸の生体内利用の際に必要とされる2)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ピリドキシン塩酸塩

一般的名称 ピリドキシン塩酸塩
一般的名称(欧名) Pyridoxine Hydrochloride
化学名 4,5-Bis(hydroxymethyl)-2-methylpyridin-3-ol monohydrochloride
分子式 C8H11NO3・HCl
分子量 205.64
融点 約206℃(分解)
物理化学的性状 白色〜微黄色の結晶性の粉末である。
水に溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくく、無水酢酸、酢酸(100)にほとんど溶けない。
光によって徐々に変化する。
KEGG DRUG D02179

20. 取扱い上の注意

外箱開封後は遮光して保存すること。

22. 包装

100錠[10錠(PTP)×10]
500錠[10錠(PTP)×50]

23. 主要文献

  1. 社内資料:生物学的同等性試験
  2. 第十八改正日本薬局方解説書, C4460-4465, (2021), (廣川書店)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
富士製薬工業株式会社 くすり相談室
〒939-3515 富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地
電話:0120-956-792
FAX:076-478-0336
製品情報問い合わせ先
富士製薬工業株式会社 くすり相談室
〒939-3515 富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地
電話:0120-956-792
FAX:076-478-0336

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
富士製薬工業株式会社
富山県富山市水橋辻ヶ堂1515番地

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/11/19 版