医療用医薬品 : インサイド

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医薬品情報


総称名 インサイド
一般名 インドメタシン
欧文一般名 Indometacin
製剤名 インドメタシンパップ
薬効分類名 経皮鎮痛消炎剤
薬効分類番号 2649
ATCコード M01AB01 M02AA23
KEGG DRUG
D00141 インドメタシン
KEGG DGROUP
DG00241 インドメタシン
DG01504 非ステロイド性抗炎症薬 (NSAID)
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2024年10月 改訂(第2版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
インサイドパップ70mg INSIDE Paps 70mg 久光製薬 2649719S1223 17.2円/枚

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 本剤又は他のインドメタシン製剤に対して過敏症の既往歴のある患者
2.2 アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[重症喘息発作を誘発するおそれがある。][9.1.1参照]

4. 効能または効果

下記疾患ならびに症状の鎮痛・消炎
変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘等)、筋肉痛、外傷後の腫脹・疼痛

6. 用法及び用量

1日2回患部に貼付する。

8. 重要な基本的注意

8.1 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
8.2 慢性疾患(変形性関節症等)に対して用いる場合には、薬物療法以外の療法も考慮すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 気管支喘息のある患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者を除く)
重症喘息発作を誘発するおそれがある。[2.2参照]
9.1.2 皮膚感染症のある患者
感染を伴う炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤又は抗真菌剤を併用し、観察を十分行い慎重に使用すること。皮膚の感染症を不顕性化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対しては治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤を妊娠中期以降の妊婦に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明
皮膚発赤、そう痒発疹、ヒリヒリ感、腫脹かぶれ

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用時の注意
14.1.1 損傷皮膚及び粘膜に使用しないこと。
14.1.2 湿疹又は発疹の部位に使用しないこと。
14.1.3 必要に応じ、テープ等で保定することが望ましい。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
健康成人の腰背部に貼付剤及び軟膏(いずれも768cm2、インドメタシンとして384mg)を24時間貼付又は塗布したときの血中濃度曲線における各種パラメータは下表のとおりであった1)
貼付剤軟膏
Cmax(ng/mL)10.25.8
Tmax(時間)248
T1/2(時間)9.916.9
AUC0→48(ng・hr/mL)286.4227.2
16.3 分布
整形外科疾患のため手術の予定されている患者に貼付剤(192cm2、インドメタシンとして96mg)を貼付したときの各組織内インドメタシン濃度は、貼付後10時間で、皮膚4720.2ng/g、皮下脂肪1975.8ng/g、筋肉335.6ng/g、滑膜56.4ng/gを示し、深部への分布が確認された。これらの組織内濃度はいずれも血漿中濃度26.7ng/mLより高かった2)
16.5 排泄
健康成人の腰背部に貼付剤(768cm2、インドメタシンとして384mg)を24時間貼付したときの尿中排泄量(0〜120時間)は297μgで、投与量に対する累積排泄率は0.08%であった1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
一般臨床試験として571例、比較試験として182例、二重盲検試験として116例の総計869例について臨床試験を実施し、本剤の有用性が認められている3)4)
疾患名改善率(%)
(中等度改善以上/評価例数)
変形性関節症59.0%(160/271例)
肩関節周囲炎53.4%(47/88例)
腱・腱鞘炎、腱周囲炎50.6%(40/79例)
上腕骨上顆炎68.3%(43/63例)
筋肉痛61.0%(111/182例)
外傷後の腫脹・疼痛79.0%(147/186例)
63.1%(548/869例)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
インドメタシンは主にプロスタグランジンを生成するシクロオキシゲナーゼを阻害することにより鎮痛、消炎、解熱作用を示す5)6)
18.2 抗炎症・鎮痛作用
血管透過性亢進抑制試験(モルモット)、カラゲニン足浮腫抑制試験(ラット)、デキストラン足浮腫抑制試験(ラット)、紫外線紅斑抑制試験(モルモット)、アジュバント関節炎治療試験(ラット)、炎症足圧痛抑制試験(ラット)により、インドメタシン貼付剤の鎮痛消炎効果が確認されている。0.5%貼付剤の効力は、1%軟膏のそれとほぼ同等であった7)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. インドメタシン

一般的名称 インドメタシン
一般的名称(欧名) Indometacin
化学名 [1-(4-Chlorobenzoyl)-5-methoxy-2-methyl-1H-indol-3-yl]acetic acid
分子式 C19H16ClNO4
分子量 357.79
融点 155〜162℃
物理化学的性状 白色〜淡黄色の微細な結晶性の粉末である。
メタノール、エタノール(95)又はジエチルエーテルにやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。水酸化ナトリウム試液に溶ける。光によって着色する。結晶多形が認められる。
KEGG DRUG D00141

22. 包装

280枚[(7枚/1袋)×40袋]
560枚[(7枚/1袋)×80袋]

23. 主要文献

  1. 久光製薬社内資料 インドメタシン貼付剤のヒトにおける吸収・排泄試験
  2. 久光製薬社内資料 インドメタシン貼付剤の経皮適用時の血液及び組織内濃度の検討
  3. 長屋郁郎 ほか, 基礎と臨床, 22 (4), 725-42, (1988)
  4. 青木虎吉 ほか, 基礎と臨床, 22 (4), 743-61, (1988)
  5. Vane JR, Nat New Biol, 231, 232-5, (1971) »PubMed
  6. Brunton L,et al., グッドマン・ギルマン薬理書 上 第12版, 1257-8, (2013), (廣川書店)
  7. 岩倉泰一郎 ほか, 薬理と治療, 11 (6), 2091-105, (1983)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
久光製薬株式会社 お客様相談室 受付時間/9:00-17:50(土日・祝日・会社休日を除く)
〒135-6008 東京都江東区豊洲三丁目3番3号
電話:0120-381332
FAX:03-5293-1723
製品情報問い合わせ先
久光製薬株式会社 お客様相談室 受付時間/9:00-17:50(土日・祝日・会社休日を除く)
〒135-6008 東京都江東区豊洲三丁目3番3号
電話:0120-381332
FAX:03-5293-1723

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
久光製薬株式会社
〒841-0017 鳥栖市田代大官町408番地

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/07/23 版