医療用医薬品 : アルギメート

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医薬品情報


総称名 アルギメート
一般名 L-アルギニンL-グルタミン酸塩水和物
欧文一般名 L-Arginine L-Glutamate Hydrate
製剤名 L-アルギニン L-グルタミン酸塩水和物製剤
薬効分類名 高アンモニア血症改善剤
薬効分類番号 3999
ATCコード A05BA01
KEGG DRUG
D02397 アルギニングルタメート
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年10月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
アルギメート点滴静注10% ARGIMATE Injection エイワイファーマ 3999409A2032 559円/袋 処方箋医薬品注)

4. 効能または効果

高アンモニア血症

6. 用法及び用量

L-アルギニンL-グルタミン酸塩として、通常成人1日2〜20gを1〜数回に分けて点滴静脈内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

7. 用法及び用量に関連する注意

200mLを1時間以上かけて点滴静脈内注射をすること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者
9.2.1 重篤な腎障害のある患者
アミノ酸の代謝産物である尿素等が滞留し、症状が悪化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

10.2 併用注意
全身麻酔剤
バルビツール酸類
アンモニアを産生したり、アンモニア代謝排泄を抑制する可能性がある。肝におけるアンモニア代謝を阻害することがある。
イソニアジドアンモニアを産生したり、アンモニア代謝排泄を抑制する可能性がある。血中アンモニア濃度を増大させることを示唆する報告がある。
イオン交換樹脂製剤アンモニアを産生したり、アンモニア代謝排泄を抑制する可能性がある。アンモニア毒性を増悪するといわれているが詳細は不明である。
利尿剤
チアジド系利尿剤
アンモニアを産生したり、アンモニア代謝排泄を抑制する可能性がある。血中カリウム値の低下により代償的にアンモニアの上昇が生じるとの説がある。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
消化器悪心・嘔吐等
循環器動悸、胸部不快感
精神神経系しびれ感、顔面のつっぱり感、熱感、頭痛等

14. 適用上の注意

14.1 全般的な注意
針は、ゴム栓の刻印部(凹部)に垂直にゆっくりと刺すこと。斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある。また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
14.2 薬剤投与時の注意
14.2.1 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと。輸液セット内に空気が流入するおそれがある。
14.2.2 容器の目盛りは目安として使用すること。
14.2.3 残液は使用しないこと。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
アルギニンは肝尿素サイクル(オルニチンサイクル)基質の一つで、肝アルギナーゼ活性化を促進させ、生体内のアンモニアを尿素化して除去する1)。グルタミン酸は血中に増加したアンモニアと結合してグルタミンを生成する2)
L-アルギニンL-グルタミン酸塩水和物は、アルギニン並びにグルタミン酸の作用により、血中アンモニアを低下させる。
18.2 血中アンモニア低下作用
CCl4障害ラット、Eck瘻イヌ及び卵黄感作ラットにornithine-aspartate、glutathione-ornithine、arginine、glutamate、arginine-glutamate(L-アルギニンL-グルタミン酸塩水和物)及びATPを単独あるいは併用投与し、その後NH4Cl負荷を行い、血中アンモニアの変動をみた実験において、arginine-glutamate及びこれとornithine-aspartateの併用投与に明らかな血中アンモニア低下作用がみられた3)
18.3 肝アルギナーゼ活性作用
CCl4及びエチオニン障害ラットでは肝アルギナーゼ活性及びarginine量がほぼ平行して低下減少するが、これにarginine(5.6mmol/L/kg)を投与すると、アルギナーゼ活性は著明に回復した1)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. L-アルギニンL-グルタミン酸塩水和物

一般的名称 L-アルギニンL-グルタミン酸塩水和物
一般的名称(欧名) L-Arginine L-Glutamate Hydrate
化学名 (2S)-2-amino-5-(diaminomethylideneamino)pentanoic acid;(2S)-2-aminopentanedioic acid
分子式 C6H14N4O2・C5H9NO4xH2O
分子量 321.33(無水物)
物理化学的性状 白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはないか、又はわずかに特異なにおいがあり、特異な味がある。
水又はギ酸に溶けやすく、氷酢酸に極めて溶けにくく、メタノール、エタノール又はエーテルにほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。
KEGG DRUG D02397

20. 取扱い上の注意

20.1 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
20.2 以下の場合には使用しないこと。
・外袋内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合
・容器から薬液が漏れている場合
・性状その他薬液に異状が認められる場合
・ゴム栓部のシールがはがれている場合

22. 包装

200mL×30袋(プラスチックバッグ)

23. 主要文献

  1. 王子喜一,他, 内科, 1 (5), 864-871, (1958)
  2. 木谷威男,他, 綜合臨牀, 8 (3), 365-375, (1959)
  3. 海藤 勇,他, 肝臓, 9 (6), 561-562, (1968)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
EAファーマ株式会社 くすり相談室
〒104-0042 東京都中央区入船二丁目1番1号
電話:0120-917-719
製品情報問い合わせ先
EAファーマ株式会社 くすり相談室
〒104-0042 東京都中央区入船二丁目1番1号
電話:0120-917-719

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
エイワイファーマ株式会社
東京都中央区日本橋浜町二丁目31番1号
26.2 販売元
EAファーマ株式会社
東京都中央区入船二丁目1番1号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/09/17 版