医療用医薬品 : プロタノール

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医薬品情報


総称名 プロタノール
一般名 dl-イソプレナリン塩酸塩
欧文一般名 dl-Isoprenaline Hydrochloride
製剤名 dl-イソプレナリン塩酸塩徐放錠
薬効分類名 心機能・組織循環促進剤
薬効分類番号 2119
ATCコード C01CA02
KEGG DRUG
D01390 dl-イソプレナリン塩酸塩
KEGG DGROUP
DG00211 イソプレナリン
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2024年4月 改訂(第3版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
プロタノールS錠15mg PROTERNOL S Tablets 15mg 興和 2119002G1035 20.3円/錠 劇薬

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 特発性肥大性大動脈弁下狭窄症の患者[心収縮力を増強するため、左室からの血液流出路の閉塞が増強され、症状を増強させるおそれがある。]
2.2 ジギタリス中毒の患者[重篤な不整脈が起こる可能性がある。]
2.3 カテコールアミン(アドレナリン等)、エフェドリン、メチルエフェドリン、メチルエフェドリンサッカリネート、フェノテロール、ドロキシドパを投与中の患者[10.1参照]

4. 効能または効果

各種の高度の徐脈、殊にアダムス・ストークス症候群における発作防止

6. 用法及び用量

dl-イソプレナリン塩酸塩として、通常成人1回15mg(1錠)を1日3〜4回経口投与する。なお、年齢、症状により投与回数を適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 冠動脈疾患のある患者
心筋虚血が起こるおそれがある。
9.1.2 甲状腺機能亢進症のある患者
甲状腺機能亢進症に伴う諸症状が悪化するおそれがある。
9.1.3 高血圧のある患者
血圧が上昇するおそれがある。
9.1.4 うっ血性心不全のある患者
不整脈が起こるおそれがある。[11.1.1参照]
9.1.5 糖尿病のある患者
血糖値が上昇するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(マウス、ハムスター)で催奇形性が報告されている。
9.8 高齢者
少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすい。

10. 相互作用

10.1 併用禁忌
カテコールアミン
アドレナリン
(ボスミン)等
エフェドリン
メチルエフェドリン
(メチエフ)
メチルエフェドリンサッカリネート
フェノテロール
(ベロテック)
ドロキシドパ
(ドプス)
2.3参照]
重篤ないし致死的不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。左記薬剤のβ刺激作用により、相加的に交感神経興奮作用が増強されると考えられている。
10.2 併用注意
β刺激剤
サルブタモール
プロカテロール等
11.1.1参照]
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。異常が認められた際には減量するなど適切な処置を行うこと。左記薬剤のβ刺激作用により、相加的に交感神経興奮作用が増強されると考えられている。
キサンチン誘導体
テオフィリン
アミノフィリン水和物等
11.1.2参照]
低カリウム血症、循環器症状(頻脈等)等の本剤の副作用症状を増強させることがある。
副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
心刺激作用をともに有しており、本剤の作用が増強されるためと考えられる。
低カリウム血症の増強についての機序は不明である。
ステロイド剤
利尿剤
11.1.2参照]
血清カリウム値が低下するおそれがある。併用する場合には定期的に血清カリウム値を観察し、用量について注意すること。左記薬剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強されることが考えられる。
強心配糖体
ジゴキシン
ジギトキシン
ラナトシドC等
11.1.1参照]
左記薬剤の作用を増強することがある。併用により心臓に対する作用が増強され、不整脈が起こる可能性が高くなると考えられる。
また、本剤の副作用の低カリウム血症によりジギタリス中毒が起こりやすくなると考えられる。
アセチルコリン本剤及び左記薬剤の作用が減弱されることがある。本剤は、自律神経系の支配臓器において左記薬剤と拮抗的に作用すると考えられている。
マオウ不眠、発汗過多、頻脈、動悸、全身脱力感、精神興奮等があらわれやすくなる。左記薬剤の主成分であるエフェドリンは交感神経興奮作用を有するため、本剤との併用により、作用が増強される。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 心室性期外収縮、心室性頻拍、致死的不整脈(いずれも頻度不明)[9.1.410.2参照]
11.1.2 重篤な血清カリウム値の低下(頻度不明)
β2-刺激剤による血清カリウム値の低下作用は、キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。さらに、低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。このような場合には血清カリウム値をモニターすることが望ましい。[10.2参照]
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
精神神経系頭痛、振戦、発汗、神経過敏
消化器悪心・嘔吐、胃痛、下痢、鼓腸
循環器心悸亢進、頻脈、顔面潮紅・蒼白、血圧変動
過敏症発疹

13. 過量投与

13.1 症状
過度に心拍数の増加をきたし、心悸亢進、頻脈、胸部不快感があらわれることがある。
13.2 処置
本剤の投与を中止するか又は減量すること。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 本剤は徐放性製剤であるため、薬剤をかみ砕かないで服用させること。
14.1.2 本剤のマトリックス基剤は成分放出後も体内で崩壊せずに排泄されるため、錠剤の形をした塊として糞便中に認められることがある。
14.1.3 PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16. 薬物動態

16.5 排泄
外国人健康成人にdl-〔7-3H〕イソプレナリン(70μCi,220μg/kg)注)を経口投与したとき、投与量の89%が24時間以内に尿中に排泄された。大半がイソプレナリン硫酸抱合体で、10%のO-メチル化体の抱合体を含んでいた。少量の遊離イソプレナリンが初期の尿中にみられた1)
注)本剤は徐放性製剤である。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
心臓、血管等のアドレナリンβ1及びβ2受容体に非選択的に作用し、強いβ作用を発現する。心拍出量増大(陽性変力作用:β1作用)、洞機能及び房室伝導亢進による心拍数増加(陽性変時作用:β1作用)、骨格筋、内臓血管拡張作用(β2作用)等を示すといわれている。
18.2 心収縮力増強(Positive inotropic)作用
イソプレナリン塩酸塩は、交感神経のβ受容体に作用し、心収縮力を増強して、心拍出量を増加する。
これに伴って、左心室駆出速度の増大及び左心室拡張末期圧の低下をもたらし静脈還流を改善し、心拍出量を更に増加するが、この場合の心筋酸素消費量の増加は比較的軽度である2)3)4)5)6)7)(イヌ、ヒト)。
18.3 心拍数増加(Positive chronotropic)作用
イソプレナリン塩酸塩は、心臓の刺激伝導系に作用して心拍数を増加する。その作用部位は、上位中枢にあり、洞機能を亢進し、房室伝導を促進する作用が強いので心ブロック時に使用して洞調律に回復させる作用がある2)4)5)6)(イヌ、ヒト)。
18.4 組織循環促進作用
イソプレナリン塩酸塩は、強力な心拍出量の増加とともに末梢血管の抵抗を減少して、各組織や重要臓器の血流量を増大するので、組織循環が促進される。これは異常に増加した乳酸値の低下や尿量増加がみられることからも確認される7)8)9)(イヌ、ヒト)。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. dl-イソプレナリン塩酸塩

一般的名称 dl-イソプレナリン塩酸塩
一般的名称(欧名) dl-Isoprenaline Hydrochloride
化学名 4-{(1RS)-1-Hydroxy-2-[(1-methylethyl)amino]ethyl}benzene-1,2-diol monohydrochloride
分子式 C11H17NO3・HCl
分子量 247.72
物理化学的性状 白色の結晶性の粉末で、においはない。水に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテル又はクロロホルムにほとんど溶けない。水溶液(1→20)は旋光性がない。空気又は光によって徐々に着色する。

22. 包装

PTP
100錠(10錠×10)

23. 主要文献

  1. Morgan CD,et al., Biochem J., 114, 8P, (1969) »PubMed
  2. 神山守人他, 現代の臨床, 2, 575-81, (1968)
  3. 中村和夫他, 新薬と臨床, 18, 231-7, (1969)
  4. 山村秀夫他, 診療と保険, 9, 1437-51, (1967)
  5. 高安正夫他, 診療, 20, 2347-59, (1967)
  6. Nathanson MH,et al., Circulation., 6, 238-44, (1952) »PubMed
  7. MacLean LD,et al., Surg Gynecol Obstet., 120, 1-16, (1965) »PubMed
  8. Carey JP,et al., Am Surg., 35, 12-22, (1969) »PubMed
  9. Lewis FB,et al., Circ Res., 9, 89-95, (1961) »PubMed

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
興和株式会社 くすり相談センター 受付時間 9:00〜17:00(土・日・祝日・弊社休日を除く)
〒103-8433 東京都中央区日本橋本町三丁目4-14
電話:0120-508-514
03-3279-7587
製品情報問い合わせ先
興和株式会社 くすり相談センター 受付時間 9:00〜17:00(土・日・祝日・弊社休日を除く)
〒103-8433 東京都中央区日本橋本町三丁目4-14
電話:0120-508-514
03-3279-7587

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
興和株式会社
東京都中央区日本橋本町三丁目4-14

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2026/01/21 版