医療用医薬品 : パニマイシン

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医薬品情報


総称名 パニマイシン
一般名 ジベカシン硫酸塩
欧文一般名 Dibekacin Sulfate
薬効分類名 アミノグリコシド系抗生物質製剤
薬効分類番号 1317
ATCコード S01AA29
KEGG DRUG
D01753 ジベカシン硫酸塩
KEGG DGROUP
DG01447 アミノグリコシド系抗生物質
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年5月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
パニマイシン点眼液0.3% PANIMYCIN OPHTHALMIC SOLUTION Meiji Seikaファルマ 1317710Q1034 31.5円/mL 劇薬, 処方箋医薬品注)

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
本剤の成分並びにアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

<適応菌種>
<適応症>
眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎

6. 用法及び用量

通常、1回2滴、1日4回点眼する。なお、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.2 長期間使用しないこと。
8.3 使用中に感作されるおそれがあるので、観察を十分に行い、感作されたことを示す兆候があらわれた場合には、使用を中止すること。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1〜5%未満0.1%未満
過敏症そう痒、接触皮膚炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性眼瞼炎、結膜充血、眼球充血眼瞼腫脹、眼瞼発赤
その他刺激感、刺激痛 

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
・薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・点眼に際しては、原則として仰臥位をとり、患眼を開瞼して結膜嚢内に点眼し、1〜5分間閉瞼して涙嚢部を圧迫させた後、開瞼すること。
・他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
全国39施設で集積された501例の疾患別有効率は急性結膜炎99.2%(259/261例)、亜急性結膜炎95.9%(47/49例)、慢性結膜炎94.2%(81/86例)、角膜炎100%(15/15例)、眼瞼炎93.3%(14/15例)、麦粒腫100%(28/28例)、瞼板腺炎100%(15/15例)、涙嚢炎96.9%(31/32例)であった1)2)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
細菌のリボソームの30Sサブユニットに結合し、タンパク合成の開始反応を阻害することにより抗菌作用を示す3)
18.2 in vitro抗菌作用
ジベカシンは細菌の蛋白合成を阻害し殺菌的に作用する。眼感染症患者から分離したブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、アシネトバクター属、ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)、モラクセラ・ラクナータ(モラー・アクセンフェルト菌)、緑膿菌に抗菌力を示す4)
18.3 in vivo抗菌作用
家兎角膜にムチン添加法により緑膿菌感染をおこさせ、本剤を1日9回2日間点眼したところ緑膿菌性角膜炎の発症を阻止した5)。またブドウ球菌を用いた実験でも同様に角膜炎の発症を阻止した6)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ジベカシン硫酸塩

一般的名称 ジベカシン硫酸塩
一般的名称(欧名) Dibekacin Sulfate
略号 DKB
化学名 3-Amino-3-deoxy-α-D-glucopyranosyl-(1→6)-[2,6-diamino-2,3,4,6-tetradeoxy-α-D-erythro-hexopyranosyl-(1→4)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate
分子式 C18H37N5O8xH2SO4
分子量 451.52(ただし遊離塩基)
物理化学的性状 ジベカシン硫酸塩は白色〜黄白色の粉末である。
本品は水に極めて溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
分配係数
(log101-オクタノール層/水層、20±5℃)
pH2.0〜10.0
<−3.0
KEGG DRUG D01753

22. 包装

5mL×10本

23. 主要文献

  1. 市川 宏ほか, 臨床眼科, 35 (12), 1843-1851, (1981)
  2. 徳田久弥ほか, 日本眼科学会雑誌, 85 (12), 2126-2137, (1981) »PubMed
  3. 吉田眞一ほか, 戸田新細菌学 33版, 165-167, (2010), ((株)南山堂)
  4. 北野周作ほか, 眼科臨床医報, 75 (2), 206-216, (1981)
  5. 塩田 洋ほか, 臨床眼科, 35 (12), 1803-1809, (1981)
  6. 近藤千代ほか, 眼科臨床医報, 75 (9), 1412-1414, (1981)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
Meiji Seikaファルマ株式会社 くすり相談室
〒104-8002 東京都中央区京橋2-4-16
電話:フリーダイヤル0120-093-396
03-3273-3539
FAX:03-3272-2438
製品情報問い合わせ先
Meiji Seikaファルマ株式会社 くすり相談室
〒104-8002 東京都中央区京橋2-4-16
電話:フリーダイヤル0120-093-396
03-3273-3539
FAX:03-3272-2438

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
Meiji Seikaファルマ株式会社
東京都中央区京橋2-4-16

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/10/22 版