本剤はブロメラインの抗炎症作用・血栓溶解作用とトコフェロール酢酸エステルの末梢血行改善作用・創傷治癒促進作用の4つの作用により痔疾患に対し効果を示す。
18.2.1 ラットにブロメライン50〜100mg/kgを経口投与し各種起炎剤による炎症を抑制した
3)。
18.2.2 ラットのカラゲニン浮腫に対してブロメラインの腸溶性顆粒(ブロメラインとして73.5〜120.8mg/kg)を投与すると抗浮腫作用が認められた
1)。
18.2.3 ラットの抗血清浮腫に対してブロメライン25〜200mg/kgを経口投与し抗浮腫作用を認めた。また、トコフェロール酢酸エステル単独では10〜80mg/kgの経口投与でほとんど抗浮腫作用が認められなかったが、ブロメラインとトコフェロール酢酸エステルをヘモナーゼとほぼ同一の5:1(重量比)で配合し50mg+10mg/kg/day、100mg+20mg/kg/dayを6日間投与し抗浮腫作用が認められた
4)。
in vitroでブロメラインのフィブリン溶解作用、凝塊溶解作用を確認し、またフィブリノーゲン分解作用は他のたん白分解酵素に比して弱く、トロンビン時間は短縮しなかった
5)。[
9.1.1参照]
ラットの創傷治癒に対してブロメライン100mg/kgの経口投与では対照群とほとんど差が認められなかったが、トコフェロール酢酸エステル単独投与20mg/kgとブロメライン100mg/kg+トコフェロール酢酸エステル20mg/kgの配合投与では対照群に対して創傷治癒作用が認められた
4)。