医療用医薬品 : サイクロセリン

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医薬品情報


総称名 サイクロセリン
一般名 サイクロセリン
欧文一般名 Cycloserine
製剤名 サイクロセリンカプセル
薬効分類名 抗結核性抗生物質製剤
薬効分類番号 6162
ATCコード J04AB01
KEGG DRUG
D00877 サイクロセリン
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年3月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
サイクロセリンカプセル250mg「明治」 CYCLOSERINE CAPSULES「MEIJI」 Meiji Seikaファルマ 6162001M1041 340.1円/カプセル 処方箋医薬品注)

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
てんかん等の精神障害のある患者[てんかん様発作等の精神障害をさらに悪化させるおそれがある。]

4. 効能または効果

<適応菌種>
<適応症>
肺結核及びその他の結核症

6. 用法及び用量

通常成人は、サイクロセリンとして1回250mg(力価)を1日2回経口投与する。年齢、体重により適宜減量する。
なお、原則として他の抗結核薬と併用すること。

8. 重要な基本的注意

8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
8.2 本剤を含む抗結核薬による治療で、薬剤逆説反応を認めることがある。治療開始後に、既存の結核の悪化又は結核症状の新規発現を認めた場合は、薬剤感受性試験等に基づき投与継続の可否を判断すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者
本剤の血中濃度が上昇し、中枢神経系等の副作用が発現しやすくなる。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中に移行する。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

10.2 併用注意
アルコール(飲酒)アルコールの作用を増強することがある。機序は不明である。
イソニアジド眩暈、眠気等の中枢神経系の副作用を増強するとの報告がある。機序は不明である。
エチオナミド神経系の副作用を増強することがある。機序は不明である。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 精神錯乱、てんかん様発作、痙攣(いずれも0.1〜5%未満)
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 5%以上又は頻度不明0.1〜5%未満
精神神経系眩暈、頭痛振戦、眠気、反射亢進、関節痛、記憶力喪失・減退、不眠
過敏症発疹、発熱、そう痒感 
消化器 悪心、食欲不振、腹痛、便秘、下痢

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
結核患者(n=15)に250mg(力価)を1回経口投与したとき、2時間後の平均血漿中濃度は16.9μg/mL(6.0〜26μg/mL)であった1)(外国人データ)。
16.5 排泄
結核患者(n=9)に500mg注)1回経口投与後、24時間以内に平均41%(19〜92%)が排泄された1)(外国人データ)。
注)本剤の承認された1回用量は通常、成人に250mgである。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
細菌のアラニンラセマーゼ及びd-アラニン:d-アラニンリガーゼの活性を阻害することにより細胞壁ペプチドグリカン生合成を阻害し、抗菌作用を示す。
18.2 抗結核菌活性
サイクロセリンのヒト型結核菌H37Rvに対する最小発育阻止濃度は6.25〜12.5μg/mLである2)3)in vitro)。
結核菌株MIC(μg/mL)
H37Rv12.5
SM100μg/mL 耐性H37Rv12.5
PAS100μg/mL 耐性H37Rv6.25
INAH25μg/mL 耐性H37Rv12.5

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. サイクロセリン

一般的名称 サイクロセリン
一般的名称(欧名) Cycloserine
略号 CS
化学名 (4R)-4-Aminoisoxazolidin-3-one
分子式 C3H6N2O2
分子量 102.09
物理化学的性状 サイクロセリンは白色〜淡黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
本品は水にやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくい。
KEGG DRUG D00877

20. 取扱い上の注意

アルミピロー開封後は、湿気を避けて保存すること。

22. 包装

PTP包装(乾燥剤入)
100カプセル(10カプセル×10)

23. 主要文献

  1. Nair,K.G.S.,et al., Antibiotics Annual., 1955-1956, 136-140, (1956)
  2. 細木清文, 京都大学結核研究所紀要, 6 (1), 49-53, (1957)
  3. 原 義雄, 最新医学, 12 (4), 879-882, (1957)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
Meiji Seikaファルマ株式会社 くすり相談室
〒104-8002 東京都中央区京橋2-4-16
電話:フリーダイヤル0120-093-396
03-3273-3539
FAX:03-3272-2438
製品情報問い合わせ先
Meiji Seikaファルマ株式会社 くすり相談室
〒104-8002 東京都中央区京橋2-4-16
電話:フリーダイヤル0120-093-396
03-3273-3539
FAX:03-3272-2438

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
Meiji Seikaファルマ株式会社
東京都中央区京橋2-4-16

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/09/17 版