医療用医薬品 : ツベルミン

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医薬品情報


総称名 ツベルミン
一般名 エチオナミド
欧文一般名 Ethionamide
製剤名 エチオナミド錠
薬効分類名 結核化学療法剤
薬効分類番号 6224
ATCコード J04AD03
KEGG DRUG
D00591 エチオナミド
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年3月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ツベルミン錠100mg TUBERMIN TABLETS Meiji Seikaファルマ 6224001F1039 126.4円/錠 処方箋医薬品注)

4. 効能または効果

<適応菌種>
<適応症>
肺結核及びその他の結核症

6. 用法及び用量

通常成人は、エチオナミドとして最初1日0.3g、以後漸次増量して0.5〜0.7gを1〜3回に分けて経口投与する。年齢、症状により適宜増減する。
なお、原則として他の抗結核薬と併用すること。

8. 重要な基本的注意

8.1 劇症肝炎、急性肝炎等の重篤な肝障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うこと。[10.211.1.1参照]
8.2 本剤を含む抗結核薬による治療で、薬剤逆説反応を認めることがある。治療開始後に、既存の結核の悪化又は結核症状の新規発現を認めた場合は、薬剤感受性試験等に基づき投与継続の可否を判断すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.2 腎機能障害患者
9.2.1 腎障害のある患者又は腎障害の疑いのある患者
投与間隔をあけて使用すること。高い血中濃度が持続する。
9.3 肝機能障害患者
肝障害を悪化させるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。妊娠中に投与された患者の中から奇形を有する児を出産したという報告がある。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。肝障害等の副作用があらわれやすい。

10. 相互作用

10.2 併用注意
他の抗結核薬
8.1参照]
重篤な肝障害があらわれることがある。機序は不明である。
サイクロセリン神経系の副作用を増強することがある。機序は不明である。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 劇症肝炎、急性肝炎等の重篤な肝障害(頻度不明)[8.1参照]
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 5%以上又は頻度不明0.1〜5%未満
肝臓黄疸 
過敏症発疹 
消化器食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、胸やけ、胃痛、下痢 
精神神経系頭痛、不眠、不安、めまい、抑うつ、興奮、四肢知覚異常、メランコリー 
その他甲状腺機能低下月経異常、インポテンツ、女性型乳房、脱毛

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

15. その他の注意

15.2 非臨床試験に基づく情報
雌マウスに長期間強制経口投与[2mg/動物/日(臨床用量の7〜10倍)、約50週間プロピレングリコール溶液として投与]したところ、甲状腺癌が発生したとの報告がある1)

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
肺結核患者21例、健常人8例に500mgを単回経口投与したとき、22例は血中濃度のピークが4〜6時間後にみられ、19例で6〜12.5μg/mLの値を示した2)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
結核菌のミコール酸合成を阻害することにより抗菌作用を示す3)
18.2 抗結核菌活性
エチオナミドのヒト型結核菌H37RVに対する最小発育阻止濃度は次のとおりであった4)5)in vitro)。
Dubos液体培地
1〜5μg/mL

1%小川培地

10〜25μg/mL
Youmans培地
0.6〜1.2μg/mL
18.3 交差耐性
エチオナミドは、SM、INH、PAS等の抗結核剤との間には、交差耐性のないことが認められた6)in vitro)。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. エチオナミド

一般的名称 エチオナミド
一般的名称(欧名) Ethionamide
化学名 2-Ethylpyridine-4-carbothioamide
分子式 C8H10N2S
分子量 166.24
融点 161〜165℃
物理化学的性状 エチオナミドは黄色の結晶又は結晶性の粉末で、特異なにおいがある。
本品はメタノール又は酢酸(100)にやや溶けやすく、エタノール(99.5)又はアセトンにやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
KEGG DRUG D00591

22. 包装

PTP包装
100錠(10錠×10)

23. 主要文献

  1. Biancifiori,C.,et al., Lav.Anat.Pat.Perugia., 24, 145-166, (1964)
  2. 大貫 稔ほか, 日本胸部臨床, 20 (12), 881-885, (1961)
  3. F.G.Winder.,et al., Journal of General Microbiology., 66, 379-380, (1971)
  4. 堂野前維摩郷ほか, 日本医事新報, 1897, 36-49, (1960)
  5. Grumbach,F.,et al., C.R.Acad.Sci., 242 (17), 2187-2189, (1956) »PubMed
  6. 戸田忠雄ほか, 日本臨床結核, 18 (12), 862-865, (1959)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
Meiji Seikaファルマ株式会社 くすり相談室
〒104-8002 東京都中央区京橋2-4-16
電話:フリーダイヤル0120-093-396
03-3273-3539
FAX:03-3272-2438
製品情報問い合わせ先
Meiji Seikaファルマ株式会社 くすり相談室
〒104-8002 東京都中央区京橋2-4-16
電話:フリーダイヤル0120-093-396
03-3273-3539
FAX:03-3272-2438

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
Meiji Seikaファルマ株式会社
東京都中央区京橋2-4-16

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/08/20 版