医療用医薬品 : ジルダザック

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医薬品情報


総称名 ジルダザック
欧文一般名 Bendazac
製剤名 ベンダザック軟膏
薬効分類名 非ステロイド性外用剤<抗潰瘍・抗炎症>
薬効分類番号 2649
ATCコード M02AA11
KEGG DRUG
D01594 ベンダザック
KEGG DGROUP
DG01504 非ステロイド性抗炎症薬 (NSAID)
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年7月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ジルダザック軟膏3% Zildasac Ointment 3% 佐藤製薬 2649726M1046 16.7円/g

4. 効能または効果

○褥瘡、熱傷潰瘍、放射線潰瘍
接触性皮膚炎、急性湿疹、アトピー性皮膚炎、慢性湿疹、尋常性乾癬、乳幼児湿疹、帯状疱疹

6. 用法及び用量

<皮膚潰瘍類>
本品の適量を1日数回患部に塗布する。なお、必要に応じて1日1〜2回の貼布療法を行う。
<炎症性皮膚疾患>
本品の適量を1日数回患部に塗布する。症状によりODT療法、ステロイド外用剤の併用を行う。

8. 重要な基本的注意

本剤の長期使用により過敏症状があらわれる可能性がある。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1〜5%未満
皮膚潮紅、発赤、そう痒症状の悪化、刺激感

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
眼科用として使用しないこと。

16. 薬物動態

16.2 吸収
軟膏をヒト(5名)に塗布し、塗布直後及び24時間後の回収率ならびにそれらに基づき算出した吸収率は、それぞれ90.6±1.5%、75.2±1.0%、15.4±1.5%(平均±標準誤差)であった1)
16.5 排泄
ラットに14C-ベンダザック軟膏248〜312mg(2.69〜2.87μCi)を塗布したところ、48時間後までに尿へ6.4%、糞へ2.1%がそれぞれ排泄された2)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
国内において実施した軟膏及びクリーム剤(販売中止)の二重盲検試験及び一般臨床試験の有効率は、次のとおりである。
疾患群有効率
接触性皮膚炎80.6%(29/36例)
急性湿疹72.2%(16/22例)
アトピー性皮膚炎59.8%(58/97例)
慢性湿疹93.8%(30/32例)
尋常性乾癬80.0%(16/20例)
乳幼児湿疹97.4%(38/39例)
帯状疱疹91.7%(44/48例)
褥瘡81.4%(96/118例)
熱傷潰瘍92.7%(38/41例)
放射線潰瘍85.2%(23/27例)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
明確な作用機序は不明であるが、ベンダザックは、抗炎症作用・抗蛋白変性作用・抗浮腫作用・抗壊死作用を示す。
18.2 抗炎症・抗浮腫・抗壊死効果
18.2.1 熱湯試験管による皮膚熱炎症、PCA炎症(マウス・モルモット)に対し抗炎症作用を示し、尿素による壊死変性(ラット)に対し壊死の抑制ならびに進行遅延が認められた3)4)。また、氷酢酸ディスクによる皮膚炎症(マウス)、カラゲニン浮腫・セロトニン浮腫、セロトニン−尿素壊死(ラット)に対する抗浮腫・抗壊死作用等が報告されている5)6)
18.2.2 皮膚潰瘍面の分泌物を減少させ瘍面を浄化するとともに表皮形成を促進し組織修復を速めた(ヒト)7)8)9)10)
18.2.3 ヒスタミンあるいはブラジキニン皮下投与による血管透過性亢進(マウス)に対し、軟膏塗布あるいはベンダザックNaの腹腔内投与により抑制を示した11)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1.

一般的名称(欧名) Bendazac
化学名 [(1-Benzyl-1H-indazol-3-yl)oxy]acetic acid
分子式 C16H14N2O3
分子量 282.29
融点 160〜164℃
物理化学的性状 白色の結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。アセトンにやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。温炭酸水素ナトリウム試液に溶ける。

22. 包装

10g×10、10g×50(チューブ)
500g(プラスチック容器)

23. 主要文献

  1. 社内資料:ジルダザック軟膏3%、ジルダザッククリーム3%の吸収に関する検討
  2. 社内資料:ベンダザックの吸収、分布、代謝及び排泄に関する検討
  3. 社内資料:ジルダザックに関する薬理学的研究−とくに局所消炎・抗壊死作用について−
  4. 社内資料:ジルダザック軟膏の効力試験−モルモットPCA反応に対する抑制効果−
  5. Silvestrini B,et al., Arzneim.-Forsch., 19, 30-36, (1969) »PubMed
  6. Lisciani R,et al., Jpn.J.Pharmacol., 21, 69-73, (1971) »PubMed
  7. 神村瑞夫ほか, 薬物療法, 5, 1825-1830, (1972)
  8. Silvestrini B,et al., Arzneim.-Forsch., 20, 250-253, (1970) »PubMed
  9. 笠井久司, 薬物療法, 6, 1733-1734, (1973)
  10. 網野三郎ほか, 診療と新薬, 11, 833-836, (1974)
  11. 社内資料:ヒスタミンあるいはブラジキニンによる毛細血管透過性亢進に及ぼすベンダザックの影響について

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
佐藤製薬株式会社 医薬事業部
〒107-0051 東京都港区元赤坂1丁目5番27号
電話:フリーダイヤル 0120-310-656
製品情報問い合わせ先
佐藤製薬株式会社 医薬事業部
〒107-0051 東京都港区元赤坂1丁目5番27号
電話:フリーダイヤル 0120-310-656

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
佐藤製薬株式会社
東京都港区元赤坂1丁目5番27号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/07/23 版