医療用医薬品 : フスタゾール

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医薬品情報


総称名 フスタゾール
一般名 クロペラスチン塩酸塩
欧文一般名 Cloperastine Hydrochloride
製剤名 クロペラスチン塩酸塩錠
薬効分類名 鎮咳剤
薬効分類番号 2229
ATCコード R05DB21
KEGG DRUG
D01609 クロペラスチン塩酸塩
KEGG DGROUP
DG01091 クロペラスチン
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2025年4月 作成(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
フスタゾール糖衣錠10mg HUSTAZOL Sugar-Coated Tablets ニプロ 2229004F1030 6.1円/錠

4. 効能または効果

下記疾患に伴う咳嗽
感冒、急性気管支炎、慢性気管支炎、気管支拡張症、肺結核、肺癌

6. 用法及び用量

クロペラスチン塩酸塩として、通常成人1日30〜60mgを3回に分割経口投与する。小児にはクロペラスチン塩酸塩として、1日2歳未満7.5mg、2歳以上4歳未満7.5〜15mg、4歳以上7歳未満15〜30mgを3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
精神神経系眠気
消化器悪心、食欲不振、口渇

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
イヌにクロペラスチン塩酸塩40mgを経口投与した場合、投与後1.5〜4時間で最高血中濃度に達し、最高血中濃度は、12〜58ng/mLである。また、血中濃度曲線下面積(AUC)は68.8〜333.8ng・h/mLである。
16.3 分布
クロペラスチンフェンジゾ酸をラットに経口投与した場合、組織内濃度は2時間後に最高値を示し、24時間後にはほとんど認められない1)
16.5 排泄
クロペラスチン塩酸塩をラットに経口投与した場合、3日以内に尿中に26%、糞中に64%が排泄される1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内一般臨床試験
142例について実施された臨床試験の概要は次のとおりである。
疾患名有効率
感冒85.4%(35例/41例)
急性気管支炎77.8%(14例/18例)
慢性気管支炎66.7%(8例/12例)
気管支拡張症66.7%(6例/9例)
肺結核66.7%(34例/51例)
肺癌72.7%(8例/11例)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
求心路並びに遠心路には作用せず、咳中枢に直接作用するものと考えられている3)
18.2 鎮咳作用
機械的刺激法による鎮咳作用は、モルモットではコデインリン酸塩水和物より強力であり2)、イヌではコデインリン酸塩水和物よりやや弱い。
18.3 気管支筋弛緩作用
モルモット摘出気管支筋を用いた実験で、パパベリンと同程度の気管支筋弛緩作用を示す3)
18.4 抗ヒスタミン作用
モルモット摘出気管支筋を用いた実験で、緩和な抗ヒスタミン作用を示す3)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. クロペラスチン塩酸塩

一般的名称 クロペラスチン塩酸塩
一般的名称(欧名) Cloperastine Hydrochloride
化学名 1-{2-[(RS)-(4-Chlorophenyl)(phenyl)methoxy]ethyl}piperidine monohydrochloride
分子式 C20H24ClNO・HCl
分子量 366.32
融点 149〜153℃
物理化学的性状 ・白色の結晶又は結晶性の粉末である。
・水、メタノール、エタノール(95)又は酢酸(100)に極めて溶けやすく、無水酢酸にやや溶けやすい。
・水溶液(1→10)は旋光性を示さない。
KEGG DRUG D01609

22. 包装

100錠[10錠(PTP)×10]
1000錠[10錠(PTP)×100]
1000錠[瓶、バラ、乾燥剤入り]

23. 主要文献

  1. 加藤安之 他, 応用薬理, 5 (5), 735-739, (1971)
  2. 高木敬次郎 他, 薬学雑誌, 81 (2), 261-265, (1961) »DOI
  3. 高木敬次郎 他, 薬学雑誌, 87 (8), 907-914, (1967) »DOI

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
ニプロ株式会社 医薬品情報室
〒566-8510 大阪府摂津市千里丘新町3番26号
電話:0120-226-898
FAX:050-3535-8939
製品情報問い合わせ先
ニプロ株式会社 医薬品情報室
〒566-8510 大阪府摂津市千里丘新町3番26号
電話:0120-226-898
FAX:050-3535-8939

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
ニプロ株式会社
大阪府摂津市千里丘新町3番26号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/09/17 版