医療用医薬品 : アミノレバン

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医薬品情報


総称名 アミノレバン
薬効分類名 肝不全用経口栄養剤
薬効分類番号 3259
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2021年8月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
アミノレバンEN配合散 Aminoleban EN powder mix 大塚製薬 3259108B1039 8.88円/g

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
2.2 牛乳に対しアレルギーのある患者[本剤は添加剤としてカゼインを含有する。]

4. 効能または効果

肝性脳症を伴う慢性肝不全患者の栄養状態の改善

5. 効能または効果に関連する注意

肝性脳症を伴う慢性肝不全患者の維持療法に使用すること。

6. 用法及び用量

通常、成人に1回量として1包(50g)を約180mLの水又は温湯に溶かし(約200kcal/200mL)1日3回食事と共に経口摂取する。
なお、年齢・症状に応じて適宜増減する。

7. 用法及び用量に関連する注意

7.1 本剤の1日量(150g)で補充される蛋白質量は40.5g、総カロリーは639kcalである。残りの必要量については食事より摂取すること。
7.2 食事療法を含めた治療状況を十分確認したのち、用法の選択を行うこと。
(参考例1)
低蛋白食(蛋白質量40g/日、熱量1,600kcal/日)からの切替例
蛋白質量40g/日、熱量1,000kcal/日の低蛋白食と本剤3包/日(蛋白質量40.5g/日、熱量639kcal/日)の併用に切り替える。
(参考例2)
肝性脳症改善アミノ酸注射液療法からの切替例
蛋白質量40g/日、熱量1,000kcal/日の低蛋白食と本剤3包/日(蛋白質量40.5g/日、熱量639kcal/日)の併用に切り替える。
(参考例3)
肝臓食(蛋白質量80g/日、熱量2,100kcal/日)からの切替例
蛋白質量40g/日、熱量1,500kcal/日の低蛋白食と本剤3包/日(蛋白質量40.5g/日、熱量639kcal/日)の併用に切り替える。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.4 生殖能を有する者
9.5.1参照]
9.5 妊婦
9.5.1 妊娠3箇月以内又は妊娠を希望する女性
用法及び用量に留意し、本剤によるビタミンAの投与は5,000IU/日未満に留めるなど必要な注意を行うこと。外国において、妊娠前3箇月から妊娠初期3箇月までにビタミンAを10,000IU/日以上摂取した女性から出生した児に、頭蓋神経堤などを中心とする奇形発現の増加が推定されたとする疫学調査結果がある1)。[9.4参照]
9.5.2 妊婦(妊娠3箇月以内の女性を除く)
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 低血糖(1%未満)
低血糖(冷汗、気分不良、ふるえ、動悸等)があらわれることがある。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 1〜5%未満1%未満頻度不明
過敏症 発疹、そう痒感 
消化器下痢、腹部膨満感、嘔気・嘔吐、食欲不振心窩部痛・腹痛、胸やけ、口唇炎、気分不良、空腹感舌炎
肝臓 黄疸、肝機能障害 
代謝異常 高アンモニア血症、腹水、口渇、血糖値の上昇低カリウム血症、浮腫、体重増加、偽アルドステロン症、代謝性アシドーシス
精神神経系 頭痛・頭重感、めまい・眠気 
その他 貧血、ほてり尿量減少、四肢麻痺、血圧上昇

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意
14.1.1 本剤1包(50g)を約1kcal/mLに調製する場合、容器に水又は温湯(約50℃)を約180mL入れ、本剤1包を加えて溶かす。この場合、溶解後の液量は約200mL(約1kcal/mL)となる。
14.1.2 味などの問題のため、投与が困難な場合は濃度を約0.8kcal/mL(1包50gを水又は温湯約230mLに溶解)に下げて投与すること。
14.1.3 水分の制限を必要とする場合は濃度を約2kcal/mL(1包50gを水又は温湯約80mLに溶解)に上げて投与すること2)
14.1.4 熱湯による溶解は蛋白変性の原因となるので避けること。
14.1.5 患者の好みに応じて繊維分を含む野菜などを混ぜて良いが、果物の生ジュースは酸性のため、混ぜるとゲル化するので避けること。
14.2 薬剤調製後の注意
用時調製するが、調製後10時間以内に使用すること。また、調製後やむなく保存する場合は冷所保存が望ましい。
14.3 薬剤投与時の注意
経口的に投与する薬剤であるので、血管内に投与しないこと。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
肝性脳症を主体とする肝不全患者126例を対象に本剤を1日3回2週間経口投与し、肝臓食との比較検討を行った結果、脳波、精神神経症状、自・他覚症状及びFischer比などの改善と安全性を総合して判定された有用率は65.5%(74/113例)であった3)
副作用発現頻度は、121例中20例(16.5%)であった。主な副作用は、下痢6例(5.0%)、腹部膨満感6例(5.0%)、頭痛・頭重感2例(1.7%)及び嘔気・嘔吐・胸やけ2例(1.7%)であった。
17.1.2 国内臨床試験
肝性脳症を主体とする肝不全患者9例を対象に、本剤を1日3回2週間経口投与した結果、正の窒素出納が得られ、栄養状態の改善が認められた4)
17.1.3 国内長期投与試験
非代償性肝硬変患者105例を対象に本剤を1日3回6箇月以上投与した試験において、昏睡度、Karnofskyのperformance scale、外来移行率という生存の質に対する効果も含めて判定された有用率は72.9%(70/96例)であった。
6箇月間投与群の累積生存率はHistorical Data群における累積生存率に比較して有意に優っていた(p<0.05、log rank test、Wilcoxon rank test、Gehan-Wilcoxon test)。また、血清蛋白濃度の有意な改善を認め、栄養状態の改善が認められた(p<0.001、paired t-test)5)
副作用発現頻度は、96例中16例(16.7%)であった。主な副作用は、食思不振5例(5.2%)、悪心5例(5.2%)、腹部膨満感3例(3.1%)及び下痢2例(2.1%)であった。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
本剤の摂取により血漿中の遊離アミノ酸濃度パターン及びFischer比が改善され、その結果、神経伝達物質の前駆体である芳香族アミノ酸の脳内への移行の亢進が抑制される。
18.2 慢性肝不全モデルにおける作用
18.2.1 門脈下大静脈吻合(PCS)ラット及びイヌを用いて検討した結果、本剤投与により血漿中及び脳内遊離アミノ酸濃度の不均衡は是正され、特に脳内セロトニン代謝異常の改善が認められた6)7)
18.2.2 PCSラットを用いて検討した結果、本剤連続投与により体重増加がみられ、正の窒素出納が得られた。また、蛋白質利用効率も上昇傾向を示した8)。さらに、手術侵襲を負荷したPCSラットの術後異化期においても本剤連続投与により体重増加と正の窒素出納が得られ、四塩化炭素誘発肝障害ラットにおいても体重減少の抑制、正の窒素出納が得られた9)
18.3 アンモニア負荷モデルにおける作用
正常ラットにおけるアンモニア誘発昏睡に対する効果について検討した結果、本剤投与により昏睡発症の抑制傾向と昏睡持続時間の短縮傾向が認められた。また、アンモニアを負荷したPCSラットにおいて、本剤投与により脳波電位の低下を抑制した10)
18.4 急性肝不全モデルにおける作用
虚血性肝不全ラットを用いて検討した結果、血漿中及び脳内遊離アミノ酸濃度の不均衡及び脳内アミン代謝異常は本剤投与により是正された11)
18.5 閉塞性黄疸モデルにおける作用
総胆管結紮ラットを用いて検討した結果、本剤連続投与により体重増加と正の窒素出納が得られた12)

22. 包装

50g×21包(アルミ袋)(コーヒー味、フルーツ味)

23. 主要文献

  1. Rothman,K.J.et al., New Engl J Med., 333 (21), 1369-1373, (1995) »PubMed
  2. 木下芳一 ほか, JJPEN., 13 (4), 367-382, (1991)
  3. 市田文弘 ほか, 肝胆膵, 12 (5), 823-837, (1986)
  4. 武藤泰敏 ほか, 肝胆膵, 13 (1), 135-140, (1986)
  5. 市田文弘 ほか, 肝臓, 29 (8), 1051-1061, (1988) »DOI
  6. 木戸康博 ほか, 薬理と治療, 13 (7), 4103-4114, (1985)
  7. 鈴木一幸 ほか, JJPEN., 6 (3), 339-345, (1984)
  8. 木戸康博 ほか, 薬理と治療, 13 (8), 4443-4454, (1985)
  9. Okita,M.et al., Curr Ther Res., 35 (6), 1049-1057, (1984)
  10. 木戸康博 ほか, 日薬理誌, 88 (1), 47-56, (1986) »DOI
  11. 木戸康博 ほか, 薬理と治療, 14 (9), 5591-5598, (1986)
  12. 木戸康博 ほか, 薬理と治療, 13 (10), 5657-5666, (1985)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
大塚製薬株式会社 医薬情報センター
〒108-8242 東京都港区港南2-16-4 品川グランドセントラルタワー
電話:0120-189-840
FAX:03-6717-1414
製品情報問い合わせ先
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26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
大塚製薬株式会社
東京都千代田区神田司町2-9

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/12/17 版