医療用医薬品 : フルコート

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医薬品情報


総称名 フルコート
一般名 フルオシノロンアセトニド
フラジオマイシン硫酸塩
欧文一般名 Fluocinolone Acetonide
Fradiomycin Sulfate
製剤名 フルオシノロンアセトニド・フラジオマイシン硫酸塩軟膏
薬効分類名 抗生物質配合 外用合成副腎皮質ホルモン剤
薬効分類番号 2647
KEGG DRUG
D04795 フラジオマイシン硫酸塩・フルオシノロンアセトニド
JAPIC 添付文書(PDF)
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添付文書情報2025年12月 改訂(第2版 D7)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
フルコートF軟膏 FLUCORT F Ointment 田辺ファーマ 2647707M1049 22.3円/g

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 フラジオマイシン耐性菌又は非感性菌による皮膚感染[皮膚感染が増悪するおそれがある。]
2.2 細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患(疥癬、けじらみ等)[感染症を悪化させるおそれがある。]
2.3 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.4 鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒の遅延及び感染のおそれがある。]
2.5 フラジオマイシン、カナマイシン、ストレプトマイシン、ゲンタマイシン等のアミノ糖系抗生物質及びバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者
2.6 潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷[皮膚の再生が抑制され、治癒が遅延するおそれがある。]

4. 効能または効果

<適応菌種>
フラジオマイシン感性菌
<適応症>
○深在性皮膚感染症、慢性膿皮症
○湿潤、びらん、結痂を伴うか、又は二次感染を併発している次の疾患
湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、ビダール苔癬、放射線皮膚炎、日光皮膚炎を含む)、乾癬、皮膚そう痒症(陰部・肛門部)、掌蹠膿疱症
○外傷・熱傷及び手術創等の二次感染

6. 用法及び用量

通常、1日1〜数回直接患部に塗布又は塗擦するか、あるいは無菌ガーゼ等にのばして貼付する。
なお、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

8.1 感作されるおそれがあるので、観察を十分に行い感作されたことを示す兆候(そう痒、発赤、腫脹、丘疹、小水疱等)があらわれた場合には使用を中止すること。
8.2 広範囲な熱傷のある皮膚には、長期間連用しないこと。
8.3 大量又は長期にわたる広範囲の密封法(ODT)等の使用により、副腎皮質ステロイド剤を全身的投与した場合と同様な症状があらわれることがある。[9.59.79.811.1.2参照]
8.4 腎障害、難聴があらわれることがあるので、長期連用を避けること。[11.2参照]
8.5 本剤の使用により症状の改善がみられない場合又は症状の悪化がみられる場合は使用を中止すること。
8.6 症状改善後はできるだけ速やかに使用を中止すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対しては、大量又は長期にわたる広範囲の使用を避けること。動物実験(連日皮下投与)で催奇形作用(マウス:外形異常)、胎児異常(ラット、マウス:生存率低下、発育抑制)があらわれたとの報告がある。[8.3参照]
9.7 小児等
長期・大量使用又は密封法(ODT)により発育障害を来すおそれがある。
また、おむつは密封法(ODT)と同様の作用があるので注意すること。[8.3参照]
9.8 高齢者
大量又は長期にわたる広範囲の密封法(ODT)等の使用に際しては特に注意すること。一般に副作用があらわれやすい。[8.3参照]

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 眼圧亢進、緑内障(いずれも頻度不明)
眼瞼皮膚への使用に際しては、眼圧亢進、緑内障を起こすことがある。
11.1.2 後のう白内障、緑内障(いずれも頻度不明)
大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)によりあらわれることがある。[8.3参照]
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1〜5%未満頻度不明
皮膚の感染症 フラジオマイシン耐性菌又は非感性菌による感染症、真菌症(白癬、カンジダ症等)、ウイルス感染症
その他の皮膚症状注1)魚鱗癬様皮膚変化、紫斑、多毛、色素脱失、刺激感、乾燥ざ瘡疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎(口囲、顔面全体に紅斑、丘疹、毛細血管拡張、痂皮、鱗屑を生じる)、ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張)
過敏症発疹接触皮膚炎、紅斑
下垂体・副腎皮質系機能 大量又は長期にわたる広範囲の使用又は密封法(ODT)による下垂体・副腎皮質系機能の抑制
長期連用注2) 腎障害、難聴

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
14.1.1 本剤は皮膚疾患治療薬であるので、化粧下やひげそり後等に使用しないよう注意すること。
14.1.2 本剤の基剤として使用されている油脂性成分は、コンドーム等の避妊用ラテックスゴム製品の品質を劣化・破損する可能性があるため、これらとの接触を避けさせること。
14.2 薬剤使用時の注意
眼科用として使用しないこと。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
湿疹・皮膚炎群、乾癬、熱傷、膿皮症等を対象とした二重盲検比較試験を含む国内で実施された臨床試験で、本剤は有効率80.7%(1,030/1,277例)であった1)2)3)4)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
18.1.1 フルオシノロンアセトニド
コルチコステロイドは、標的細胞の細胞質内に入り、そこに存在するレセプターと結合後、核内に移行して遺伝子を活性化し、合成されたメッセンジャーRNAが細胞質内に特異的蛋白リポコルチン合成する。
細胞膜を形成するリン脂質に含まれるアラキドン酸は、ホスホリパーゼA2(PLA2)により遊離後、代謝を受けて各種のプロスタグランジン、トロンボキサン、ロイコトリエンとなり炎症に関与するが、リポコルチンはこのPLA2を阻害することにより、抗炎症作用を発現するものと考えられている5)
18.1.2 フラジオマイシン硫酸塩
他のアミノグリコシド系抗生物質と同様に蛋白合成阻害であり、作用は殺菌的である。
18.2 薬理作用
18.2.1 フルオシノロンアセトニド
抗肉芽試験(ラット)6)、毛細血管収縮試験(ヒト)7)8)、乾癬試験(ヒト)9)等により優れた抗炎症作用が認められた。
18.2.2 フラジオマイシン硫酸塩
グラム陽性球菌、グラム陰性桿菌に対し強い抗菌作用を示す。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. フルオシノロンアセトニド

一般的名称 フルオシノロンアセトニド
一般的名称(欧名) Fluocinolone Acetonide
化学名 6α,9-Difluoro-11β,21-dihydroxy-16α,17-(1-methylethylidenedioxy)pregna-1,4-diene-3,20-dione
分子式 C24H30F2O6
分子量 452.49
融点 266〜274℃(分解)
物理化学的性状 白色の結晶又は結晶性の粉末である。酢酸(100)又はアセトンに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。結晶多形が認められる。
理化学知見その他 19.1 フルオシノロンアセトニド
KEGG DRUG D01825

19.2. フラジオマイシン硫酸塩

一般的名称 フラジオマイシン硫酸塩
一般的名称(欧名) Fradiomycin Sulfate
化学名 フラジオマイシンB硫酸塩:2,6-Diamino-2,6-dideoxy-α-D-glucopyranosyl-(1→4)-[2,6-diamino-2,6-dideoxy-β-L-idopyranosyl-(1→3)-β-D-ribofuranosyl-(1→5)]-2-deoxy-D-streptamine trisulfate
フラジオマイシンC硫酸塩:2,6-Diamino-2,6-dideoxy-α-D-glucopyranosyl-(1→4)-[2,6-diamino-2,6-dideoxy-α-D-glucopyranosyl-(1→3)-β-D-ribofuranosyl-(1→5)]-2-deoxy-D-streptamine trisulfate
分子式 C23H46N6O13・3H2SO4
分子量 908.88
物理化学的性状 白色〜淡黄色の粉末である。水に溶けやすく、エタノール(95)にほとんど溶けない。吸湿性である。
理化学知見その他 19.2 フラジオマイシン硫酸塩
KEGG DRUG D01618

22. 包装

50g[5g(チューブ)×10]

23. 主要文献

  1. 中村家政,他, 西日本皮膚科, 38 (2), 317-326, (1976) »DOI
  2. 内山光明, 基礎と臨床, 9 (5), 1045-1053, (1975)
  3. 川岸悦郎, 基礎と臨床, 10 (2), 546-550, (1976)
  4. 境 繁雄,他, 西日本皮膚科, 38 (3), 464-468, (1976) »DOI
  5. 鹿取 信, 炎症とプロスタグランジン, 74-93, (1986)
  6. Lerner LJ,et al., Proc Soc Exp Biol Med., 116, 385-388, (1964) »PubMed
  7. Stoughton RB., Arch Dermatol., 99 (6), 753-756, (1969) »PubMed
  8. Place VA,et al., Arch Dermatol., 101 (5), 531-537, (1970) »PubMed
  9. Scholtz JR,et al., Acta Derm Venereol., 52 (1), 43-48, (1972)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
田辺ファーマ株式会社 くすり相談センター
〒541-8505 大阪市中央区道修町3-2-10
電話:0120-753-280
製品情報問い合わせ先
田辺ファーマ株式会社 くすり相談センター
〒541-8505 大阪市中央区道修町3-2-10
電話:0120-753-280

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
田辺ファーマ株式会社
大阪市中央区道修町3-2-10

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2026/01/21 版