デカリニウム塩化物の作用機序を検討するため、
Staphylococcus aureus CN491及び
Bacillus megaterium KMにデカリニウム塩化物を作用させ、電子顕微鏡で形態的観察を行った。いずれの菌も変化は主に細胞内に限定され、原形質は明らかに無秩序化されていた。また、
14C標識デカリニウム塩化物を作用させたときの
B.megaterium KMの細胞壁及び原形質への分布は、本剤の原形質内への浸透を示した
1)。
デカリニウム塩化物の蛋白凝固作用と抗菌力を検討した実験より、デカリニウム塩化物の作用機序には蛋白に及ぼす影響が関連することが推察された
2)。
デカリニウム塩化物は、グラム陽性菌、真菌などに抗菌作用を示した
3)。
表1 in vitro抗菌作用
| 被験菌 | 最小発育阻止濃度(μg/mL) |
| S.aureus | 3.12 |
| Beta hemolytic Streptococcus | 6.25 |
| Klebsiella sp. | >100.0 |
| C.albicans | 1.56 |
唾液による抗菌力の低下はわずかに認められたが、血清による抗菌力の低下はほとんど認められなかった
4)5)。
表2 ヒト唾液の影響
| 培地中の唾液濃度(%) | 最小発育阻止濃度(μg/mL) 5日目 |
| 0 | 0.221 |
| 5 | 0.625 |
| 10 | 0.878 |
表3 ヒト血清による影響
| 薬剤 | 培地中の血清濃度(%) | 最小発育阻止濃度(μg/mL) |
| 24時間 | 5日 |
| デカリニウム塩化物 | None | 0.31 | 0.31 |
| human 10 | 0.31 | 0.63 |
| human 50 | 0.63 | 0.63 |