医療用医薬品 : セキソビット |
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総称名 | セキソビット |
一般名 | シクロフェニル |
欧文一般名 | Cyclofenil |
製剤名 | シクロフェニル錠 |
薬効分類名 | 排卵誘発剤 |
薬効分類番号 | 2499 |
ATCコード | G03GB01 |
KEGG DRUG |
D01281
シクロフェニル
商品一覧 |
JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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セキソビット錠100mg | SEXOVID TABLETS | あすか製薬 | 2499001F1032 | 32.3円/錠 | 処方箋医薬品 |
次の患者には投与しないこと
エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば,乳癌,子宮内膜癌)及びその疑いのある患者[腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある.]
卵巣腫瘍のある患者及び多嚢胞性卵巣症候群を原因としない卵巣腫大のある患者[卵胞刺激ホルモン分泌作用により,これらの症状が増悪することがある.]
妊婦又は妊娠している可能性のある女性(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)
次の患者には投与しないことを原則とするが,特に必要とする場合には慎重に投与すること
児を望まない無排卵症患者[妊娠する可能性がある.]
第1度無月経,無排卵性月経,希発月経の排卵誘発
シクロフェニルとして,1日400〜600mg(4〜6錠)を2〜3回に分け,5〜10日間経口投与し,症状に応じてこれを反復する.
慎重投与
未治療の子宮内膜増殖症のある患者[子宮内膜増殖症は細胞異型を伴う場合があるため.]
子宮筋腫のある患者[子宮筋腫の発育を促進するおそれがある.]
子宮内膜症のある患者[症状が増悪するおそれがある.]
乳癌の既往歴のある患者[乳癌が再発するおそれがある.]
乳癌家族素因が強い患者,乳房結節のある患者,乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者[症状が増悪するおそれがある.]
多嚢胞性卵巣のある患者[卵巣過剰刺激を起こしやすい.]
重要な基本的注意
妊娠初期の不注意な投与を避けるため,次の点に注意すること.
投与前少なくとも1カ月間及び治療期間中は基礎体温を必ず記録させ,排卵誘発の有無を観察すること.
無月経患者においては投与前にプロゲステロン・テストを行い,消退性出血開始日を第1日として5日目に,また,投与前に自然出血(無排卵周期症)があった場合は,その5日目に投与を開始すること.
投与後基礎体温が高温相に移行した場合は,投与を中止し,必ず妊娠成立の有無を確認すること.
対象外患者
本療法の対象は間脳又は下垂体前葉の機能障害に由来する性腺刺激ホルモン低分泌無排卵症患者であるので,次の患者は本療法の対象から除外すること.
原発性卵巣機能不全による尿中性腺刺激ホルモン分泌の高い患者
副腎及び甲状腺機能の異常による無排卵症患者
頭蓋内に病変(下垂体腫瘍等)のある患者
無排卵症以外の不妊症患者
無月経患者には,プロゲステロン・テストを行って消退性出血の出現を確認し,第2度無月経患者は本療法の対象から除外すること.
卵巣過剰刺激
本療法の卵巣過剰刺激による副作用を避けるため,次の点に留意し,異常が認められた場合には直ちに投与を中止すること.
患者の自覚症状(下腹部痛,下腹部緊迫感,悪心,腰痛等)の有無
急激な体重増加の有無
卵巣腫大の有無(内診,超音波検査等の実施)
患者に対しては,あらかじめ次の点を説明すること.
卵巣過剰刺激を引き起こすことがあること.
卵巣過剰刺激の結果として多胎妊娠の可能性があること.
異常が認められた場合には直ちに医師等に相談すること.
3クール反復投与しても排卵性月経の全くみられない場合には,原則として投与を中止すること.
産婦人科・内分泌専門医師の管理のもとに投与すること.
副作用
副作用発現状況の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない(再審査対象外).
重大な副作用及び副作用用語
重大な副作用
(頻度不明)
肝機能障害,黄疸
AST(GOT),ALT(GPT),γ-GTP等の上昇,発熱,倦怠感等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
その他の副作用
頻度不明 | |
卵巣過剰刺激注) | 下腹部痛等の卵巣腫大症状 |
子宮 | 不正出血 |
過敏症注) | 発疹等 |
消化器 | 悪心,嘔吐,便秘,下痢,食欲不振,胃痛,腹部膨満感等 |
精神神経系 | 頭痛,めまい,情動不安,眼精疲労等 |
その他 | 顔面潮紅,全身倦怠感,頻尿,尿量増加,鼻出血,口中異和感,体重増加 |
妊婦,産婦,授乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと.[類似化合物の動物実験で胎児毒性並びに催奇形性が認められており,また,ヒト妊卵に対する安全性は確立されていない.]
適用上の注意
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること(PTPシートの誤飲により,硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し,更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている).
排卵誘発率は626/1,191例(52.6%),929/2,302周期(40.4%)で,疾患別では第1度無月経224/566例(39.6%),299/1,041周期(28.7%),無排卵性月経345/553例(62.4%),531/1,088周期(48.8%),希発月経57/72例(79.2%),99/173周期(57.2%)であった.
マウス,ラット又は家兎における実験から,次の作用が認められる.
間脳視床下部もしくは脳下垂体前葉に作用し,ゴナドトロピン放出因子(FSH-RH,LH-RH)及びゴナドトロピン(FSH,LH)の産生と放出,特にLHの放出を促進する12)13)14)15)16)17)18).
卵巣のゴナドトロピンに対する反応性を増強し,排卵能,ステロイド産生能を高める13).
スチルベストロールの約1/1,000の弱いエストロゲン作用を有し,一方,スチルベストロールとの同時投与では,抗エストロゲン作用も認められる19)20).
一般名 | シクロフェニル |
一般名(欧名) | Cyclofenil |
化学名 | Bis(4-acetoxyphenyl)-cyclohexylidenemethane |
分子式 | C23H24O4 |
分子量 | 364.43 |
融点 | 137〜141℃ |
性状 | 白色の結晶性の粉末で,においはない. クロロホルム又はN,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく,酢酸(100)にやや溶けやすく,ジエチルエーテルにやや溶けにくく,メタノール又はエタノール(95)に溶けにくく,水にほとんど溶けない. |
KEGG DRUG | D01281 |
セキソビット錠100mg
120錠(10錠×12)
1. | 松本清一 他, 産婦人科の世界, 21, 318, (1969) |
2. | 林 要 他, 産婦人科の世界, 20, 943, (1968) |
3. | 西村敏雄 他, 産婦人科の世界, 21, 390, (1969) |
4. | 郭 仁智, 日本不妊学会雑誌, 21, 453, (1976) |
5. | 関 光倫, 産婦人科治療, 21, 447, (1970) |
6. | 下村 宏 他, 産婦人科の世界, 26, 727, (1974) |
7. | 木村好秀, 産婦人科の世界, 26, 1159, (1974) |
8. | 奥山通雄, ホルモンと臨床, 23, 73, (1975) »PubMed |
9. | 中村正彦 他, 産婦人科の世界, 27, 559, (1975) |
10. | 田村 貴 他, 産婦人科の世界, 29, 1337, (1977) |
11. | 宮越洋二 他, 日本不妊学会雑誌, 29, 242, (1984) |
12. | Sato,T.et al., Fertil.Steril., 20, 965, (1969) »PubMed »DOI |
13. | 東條伸平 他, ホルモンと臨床, 21, 193, (1973) »PubMed |
14. | Seki,M.et al., Endocrinology, 91, 845, (1972) »PubMed »DOI |
15. | 藤井久四郎 他, 産婦人科の世界, 22, 50, (1970) |
16. | 広井正彦 他, 産婦人科の世界, 21, 933, (1969) |
17. | Taubert,H.D.et al., Endocrinol.Exp., 3, 123, (1969) |
18. | 飯塚理八 他, 日本不妊学会雑誌, 15, 313, (1970) |
19. | Einer-Jensen,N., Acta Pharmacol.et Toxicol., 23, 365, (1965) »PubMed »DOI |
20. | Watnick,A.S.et al., Acta Endocrinol., 59, 611, (1968) »PubMed »DOI |
改訂履歴 |
2013年2月 改訂 |
文献請求先 |
あすか製薬株式会社 |
お問い合わせ先 |
あすか製薬株式会社 |
業態及び業者名等 |
製造販売元 販売 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2021/3/24 版 |