医療用医薬品 : ヒノポロン

List   Top

医薬品情報


総称名 ヒノポロン
一般名 ヒノキチオール
ヒドロコルチゾン酢酸エステル
アミノ安息香酸エチル
欧文一般名 Hinokitiol
Hydrocortisone Acetate
Ethyl Aminobenzoate
製剤名 ヒドロコルチゾン酢酸エステル・ヒノキチオール配合剤
薬効分類名 歯周疾患治療剤
薬効分類番号 2790
KEGG DRUG
D04879 ヒドロコルチゾン酢酸エステル・ヒノキチオール・アミノ安息香酸エチル
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
日米の医薬品添付文書はこちらから検索することができます。

添付文書情報2024年3月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ヒノポロン口腔用軟膏 HINOPORON Oral Ointment ジーシー昭和薬品 2790810M1037 175.9円/g 処方箋医薬品注)

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 本剤に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 メトヘモグロビン血症のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]

4. 効能または効果

急性歯肉炎、辺縁性歯周炎

6. 用法及び用量

十分清拭乾燥した患部に1日1回適量を注入する。又は、塗布する場合、患部を清拭したのち、通常1日1〜3回適量を使用する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。また、長期使用を避けること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

10. 相互作用

10.2 併用注意
ヨード製剤、その他の金属塩を含む薬剤ヒノキチオールの効果を減弱させるおそれがあるので併用を避けること。機序は不明である。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(頻度不明)
血圧降下、顔面蒼白、脈拍の異常、呼吸抑制等の症状があらわれた場合には、直ちに使用を中止し、適切な処置を行うこと。(アミノ安息香酸エチルによる)
11.1.2 振戦、痙攣(いずれも頻度不明)
振戦、痙攣等の中毒症状があらわれた場合には、直ちに使用を中止し、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)の投与等の適切な処置を行うこと。(アミノ安息香酸エチルによる)
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
中枢神経注)眠気、不安、興奮、霧視、眩暈、悪心・嘔吐等(アミノ安息香酸エチルによる)
過敏症過敏症状
下垂体・副腎皮質系下垂体・副腎皮質系機能の抑制
(大量又は長期にわたる使用による)
血液メトヘモグロビン血症(アミノ安息香酸エチルによる)

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用時の注意
14.1.1 眼科用として使用しないこと。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
医師による注入199例(辺縁性歯周炎197例、歯肉炎2例)、患者自身による塗布84例(辺縁性歯周炎72例、歯肉炎12例)を対象とし、臨床所見として出血、排膿の停止及び減少、歯肉発赤、腫脹の減退、疼痛の消失、歯牙の動揺度の減少と歯肉の緊張等について評価したところ、成績と著効及び有効例を含めた有効率は表のとおりであった。なお、臨床全例において副作用は認められなかった1)2)3)4)5)6)7)8)9)10)
用法疾患名著効有効やや有効無効不明有効率(%)
医師による注入辺縁性歯周炎42119726381.7
歯肉炎20000100.0
患者による塗布辺縁性歯周炎1236195066.6
歯肉炎2622066.6

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
18.1.1 抗菌作用
ヒノキチオールは歯周疾患の炎症や化膿に関与するアクチノミセスや溶血性ストレプトコッカスなどの好気性菌には100万分の3〜100の濃度で、また症状が進み盲のうが深くなるに従い歯肉組織の崩壊に大きく関与するとみられるバクテロイデスや、フソバクテリウムなどの嫌気性菌には、100万分の3〜50の濃度で発育を阻止する11)
18.1.2 抗炎症作用
ヒドロコルチゾン酢酸エステルは、糖質コルチコイドであり、細胞質あるいは核内に存在する受容体に結合すると、核内に移行して特定の遺伝子の転写を開始あるいは阻害する。転写が開始されて合成される代表的なたん白質はリポコルチン-1であるが、これはホスホリパーゼA2を阻害して結果的にプロスタグランジン類、トロンボキサン類、ロイコトリエン類などの起炎物質の産生を低下させる。起炎物質の生合成抑制と炎症細胞の遊走抑制により抗炎症作用を現すと考えられる12)
18.1.3 鎮痛作用
アミノ安息香酸エチルは、神経細胞膜のNaチャンネルを抑制することによって神経の活動電位発生を抑制するという局所麻酔薬共通の作用により、知覚神経の求心性伝導を抑制する。水に難溶で、軟膏や坐剤として外用で用いる13)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ヒノキチオール

一般的名称 ヒノキチオール
一般的名称(欧名) Hinokitiol
化学名 4-Isopropyl-2-hydroxy-2,4,6-cycloheptatriene-1-one
分子式 C10H12O2
分子量 164.20
融点 50〜52.5℃
物理化学的性状 白色又はやや黄色を帯びた白色の結晶又は結晶性の塊で、ヒノキに似た芳香を有し、味はほとんどない。水に溶けにくく、ジエチルエーテル、エタノール(95)、クロロホルム、ベンゼンに極めて溶けやすい。又、光によって徐々に分解して淡黄色となる。
理化学知見その他 19.1 ヒノキチオール
KEGG DRUG D04876

19.2. ヒドロコルチゾン酢酸エステル

一般的名称 ヒドロコルチゾン酢酸エステル
一般的名称(欧名) Hydrocortisone Acetate
化学名 11β,17,21-Trihydroxypregn-4-ene-3,20-dione 21-acetate
分子式 C23H32O6
分子量 404.50
融点 約220℃(分解)
物理化学的性状 白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。1,4-ジオキサンにやや溶けにくく、メタノール、エタノール(95)又はクロロホルムに溶けにくく、ジエチルエーテルに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
理化学知見その他 19.2 ヒドロコルチゾン酢酸エステル
KEGG DRUG D00165

19.3. アミノ安息香酸エチル

一般的名称 アミノ安息香酸エチル
一般的名称(欧名) Ethyl Aminobenzoate
化学名 Ethyl 4-aminobenzoate
分子式 C9H11NO2
分子量 165.19
融点 89〜91℃
物理化学的性状 白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味はやや苦く、舌を麻ひする。エタノール(95)又はジエチルエーテルに溶けやすく、水に極めて溶けにくく、希塩酸に溶ける。
理化学知見その他 19.3 アミノ安息香酸エチル
KEGG DRUG D00552

20. 取扱い上の注意

20.1 本剤は、光や温度及び金属の影響により徐々に変色する性質があるので、使用後はキャップをしっかり締めて保管すること。

22. 包装

5g×1[チューブ]
5g×10[チューブ]
5g×20[チューブ]

23. 主要文献

  1. 嶋 良男ほか, 阪大歯学雑誌, 4 (5), 1231-1236, (1959)
  2. 木下四郎ほか, 歯界展望, 17 (6), 740-742, (1960)
  3. 中西 貫ほか, 第37回岐阜歯集談会, (1960)
  4. 小尾 誠ほか, 北海道歯科医師会誌, 15, 16-18, (1960)
  5. 高木芳雄ほか, 第3回日本歯槽膿漏学会, (1960)
  6. 上野美治ほか, 九州歯科学会雑誌, 14, 788-790, (1961) »DOI
  7. 内藤俊郎, 歯科月報, 34, 498-505, (1960)
  8. 渡辺久郎ほか, 愛知学院大学歯学会誌, 25 (1), 133-143, (1987)
  9. 堀 亘孝ほか, 日本歯科評論, 550, 239-247, (1988)
  10. 今井久夫ほか, Dental Diamond, 13 (9), 98-104, (1988)
  11. 木下雄一ほか, 日本歯科評論, 516, 254-257, (1985)
  12. 第十八改正日本薬局方解説書, C-4350, (2021)
  13. 第十八改正日本薬局方解説書, C-288, (2021)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
株式会社ジーシー昭和薬品
〒113-0033 東京都文京区本郷一丁目28番34号
電話:0120-648-914 <受付時間>9:00〜17:30(土・日・祝日・弊社休日を除く)
製品情報問い合わせ先
株式会社ジーシー昭和薬品
〒113-0033 東京都文京区本郷一丁目28番34号
電話:0120-648-914 <受付時間>9:00〜17:30(土・日・祝日・弊社休日を除く)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
株式会社ジーシー昭和薬品
東京都板橋区蓮沼町76番1号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/07/23 版