通常成人1日1.5〜2.0gを3〜4回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
16.1 血中濃度
16.1.1 健康成人(生物学的同等性試験)
健康成人男子10名に本剤2g(アズレンスルホン酸ナトリウム水和物として6mg、及びL-グルタミンとして1,980mg)経口投与した。アズレンスルホン酸ナトリウム水和物は投与約5時間後に最高血漿中濃度に達し、その生物学的半減期は約13時間であった。また、L-グルタミンは投与約0.5時間後に最高血漿中濃度に達した
1)。
16.1.2 生物学的同等性試験
本剤(2g)とマーズレン配合錠1.0ES(3錠)(いずれもアズレンスルホン酸ナトリウム水和物として6mg)を2剤2期のクロスオーバー法により健康成人男子に絶食時単回経口投与してHPLC法にて血漿中アズレンスルホン酸ナトリウム濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUCt、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された
1)。
マーズレン配合錠1.0ES(3錠)又はマーズレンS配合顆粒(2g)経口投与後の血漿中アズレンスルホン酸ナトリウム濃度推移
薬物動態パラメータ
| 判定パラメータ | 参考パラメータ |
AUC0-48(ng・hr/mL) | Cmax(ng/mL) | Tmax(hr) | t1/2(hr) |
マーズレン配合錠1.0ES(3錠) | 13085±3276 | 757±211 | 4.9±1.9 | 12.8±2.7 |
マーズレンS配合顆粒(2g) | 13462±2703 | 776±121 | 4.5±1.5 | 13.3±2.8 |
血漿中濃度並びにAUCt、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
注)本剤の承認されている用法及び用量は「通常成人1日1.5〜2.0gを3〜4回に分割経口投与する。」であり、マーズレン配合錠1.0ESの承認されている用法及び用量は「通常成人1日3錠を3回に分割経口投与する。」である。
16.4 代謝
本剤はプロプラノロール、イミプラミン、ジアゼパム、ワルファリンを基質としてチトクロームP450への影響を調べた結果、チトクロームP450へ影響を及ぼさなかった
2)(
in vitro)。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(二重盲検比較試験)
本剤は、アズレンスルホン酸ナトリウム水和物、L-グルタミンの単独投与群に比べ、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の患者を対象とした二重盲検比較試験においてその有用性が認められている。
試験に用いた薬剤は以下の3剤である。
・本剤M:1g中、アズレンスルホン酸ナトリウム水和物3mg及びL-グルタミン990mg含有
・対照薬A:1g中、アズレンスルホン酸ナトリウム水和物3mg含有
・対照薬G:1g中、L-グルタミン990mg含有
(1)胃炎に対する効果
慢性胃炎に対する本剤M群の自他覚症状の総合改善率(有効以上)は、7日目で84.3%(140/166例)、また、自他覚症状の総合改善率と安全性を総合的に判断した有用性(有用以上)は、84.9%(141/166例)と、他の2群に比べ有意に優れた効果を示した
3)。
(2)胃潰瘍に対する効果
本剤M群の内視鏡判定(著明改善以上)は61.5%(8/13例)と、他の2群に比べ有意に優れた効果を示した。また、自覚症状の改善率(有効以上)は84.6%(11/13例)と、対照薬G群に比べ有意に優れた効果を示した
4)。
(3)十二指腸潰瘍に対する効果
本剤M群の外来患者における自覚症状の項目別改善度(消失率)は8週目で85.3%(58/68例)、また、内視鏡判定(略治以上)は50.0%(9/18例)と、対照薬G群に比べ有意に優れた効果を示した
5)。
20.1 開封後は光を遮り、直射日光や高温を避けて保存すること。
20.2 多少の色調幅があるが、成分等に影響はない。
400g[0.67g(分包)×3×20×10枚]
480g[1.0g(分包)×3×20×8枚]
525g[0.5g(分包)×3×7×50枚]
500g[500g(アルミニウム袋、バラ)×1袋]
1kg[500g(アルミニウム袋、バラ)×2袋]