医療用医薬品 : ビーゾカイン

List   Top

医薬品情報


総称名 ビーゾカイン
一般名 アミノ安息香酸エチル
欧文一般名 Ethyl Aminobenzoate
製剤名 アミノ安息香酸エチル歯科用ゼリー
薬効分類名 歯科用表面麻酔剤
薬効分類番号 2710
ATCコード N01BA05 R02AD01
KEGG DRUG
D00552 アミノ安息香酸エチル
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
日米の医薬品添付文書はこちらから検索することができます。

添付文書情報2023年12月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ビーゾカイン歯科用ゼリー20% (後発品) BEEZOCAINE Dental Jelly ビーブランド・メディコーデンタル 2710816P1030 67.9円/g 処方箋医薬品注)

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 本剤の成分又は安息香酸エステル系局所麻酔剤に対して、過敏症の既往歴のある患者。
2.2 メトヘモグロビン血症のある患者[症状が悪化する恐れがある]。

4. 効能または効果

歯科領域における表面麻酔。

6. 用法及び用量

本剤を適量取り、局所に塗布する。

8. 重要な基本的注意

8.1 局所麻酔剤の使用に際しては、まれにショック様症状を起こすことがあるので、常時、直ちに救急処置のとれる準備が望ましい。[11.1.1参照]
8.2 投与に際し、その副作用を完全に防止する方法はないが、ショック様症状をできるだけ避けるために、以下の点に留意すること。
・患者の全身状態の観察を十分に行うこと。
・できるだけ必要最小量にとどめること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
新生児、乳児、3歳未満の幼児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(頻度不明)
血圧降下、顔面蒼白、脈拍の異常、呼吸抑制等の症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。[8.1参照]
11.1.2 振戦、痙攣(頻度不明)
振戦、痙攣等の中毒症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、ジアゼパム又は超短時間作用型バルビツール酸製剤(チオペンタールナトリウム等)の投与等の適切な処置を行うこと。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 発現頻度不明
精神神経系注1)眠気、不安、興奮、霧視、眩暈、悪心・嘔吐等
過敏症蕁麻疹等の皮膚症状、浮腫等の過敏症状
血液メトヘモグロビン血症

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 本剤を用いる前に口腔内の洗浄および消毒を行い、脱脂綿等により簡易防湿を施し、適用部位およびその周囲を十分乾燥させること。
14.1.2 麻酔発現後は脱脂綿等で拭きとり、術後うがいをして、本剤を洗去するよう患者を指導すること。

16. 薬物動態

16.4 代謝
アミノ安息香酸エチルは血液や肝などで容易に加水分解を受けるので、その代謝はパラアミノ安息香酸とほぼ同一と考えられる。ウサギに400mg及び800mg/kgを経口投与したとき、24時間尿中に未変化体1%以下、パラアミノ安息香酸36%、パラアミノ安息香酸のグリシン抱合体20%、パラアミノ安息香酸のグルクロン抱合体8%(エステル型)、12%(エーテル型)、パラアミノ安息香酸の硫酸抱合体約9%が排泄される。1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 ビーゾカイン歯科用ゼリー20%臨床効果(総合効果)
ビーゾカイン歯科用ゼリー20%の臨床試験について、公表文献のある症例について集計した。2)3)4)
施設名有効率(有効例数/総例数)
日本歯科大学歯周病学講座68.0%(34/50)
大阪歯科大学小児歯科学講座74.2%(46/62)
岐阜歯科大臨床研歯科診療所75.0%(24/32)
全身的、局所的に副作用は認められなかった。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
神経細胞膜のNaチャネルを抑制することによって神経の活動電位発生を抑制し、知覚神経の求心性伝導を抑制する。1)
18.2 表面麻酔作用
モルモットの眼瞼結膜嚢に塗布し、刺激毛にて角膜を刺激しまばたき反射の有無を調べたところ、塗布後1分から80分までの間、反応は見られなかった。2)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. アミノ安息香酸エチル

一般的名称 アミノ安息香酸エチル
一般的名称(欧名) Ethyl Aminobenzoate
化学名 Ethyl 4-aminobenzoate
分子式 C9H11NO2
分子量 165.19
融点 89〜91℃
物理化学的性状 白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味はやや苦く、舌を麻痺させる。エタノール(95)又はジエチルエーテルに溶けやすく、水に極めて溶けにくい。希塩酸に溶ける。
KEGG DRUG D00552

22. 包装

20g

23. 主要文献

  1. 第十八改正日本薬局方解説書, C-286-288, (2021), (廣川書店)
  2. 花村裕之ほか, 歯界展望, 61 (5), 1027-1033, (1983)
  3. 親里嘉健ほか, 小児歯科学雑誌, 21 (3), 528-536, (1983) »DOI
  4. 広瀬淳ほか, 歯界展望, 63 (7), 1581-1584, (1984)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
株式会社ビーブランド・メディコーデンタル
大阪市東淀川区西淡路5丁目20番19号
電話:06-6370-4182
FAX:06-6370-4184
製品情報問い合わせ先
株式会社ビーブランド・メディコーデンタル
大阪市東淀川区西淡路5丁目20番19号
電話:06-6370-4182
FAX:06-6370-4184

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
株式会社ビーブランド・メディコーデンタル
大阪市東淀川区西淡路5丁目20番19号
電話:06-6370-4182

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/07/23 版