医療用医薬品 : シムビコート

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医薬品情報


総称名 シムビコート
一般名 ブデソニド, ホルモテロールフマル酸塩水和物
欧文一般名 Budesonide, Formoterol Fumarate Hydrate
製剤名 ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物吸入剤
薬効分類名 ドライパウダー吸入式喘息・COPD治療配合剤
薬効分類番号 2290
ATCコード R03AK07
KEGG DRUG D09595 ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物
商品一覧 米国の商品 相互作用情報
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報


禁忌 原則禁忌 効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 取扱い上の注意 包装 参考 主要文献

商品情報 詳細

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
シムビコートタービュヘイラー30吸入 Symbicort Turbuhaler 30 doses アストラゼネカ 2290801G1029 2996.3円/キット 処方箋医薬品
シムビコートタービュヘイラー60吸入 Symbicort Turbuhaler 60 doses アストラゼネカ 2290801G2025 5850.2円/キット 処方箋医薬品

禁忌

次の患者には投与しないこと

有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者[ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。]

本剤の成分に対して過敏症(接触性皮膚炎を含む)の既往歴のある患者

原則禁忌

次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること

結核性疾患の患者[ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。]

効能・効果及び用法・用量

効能効果

気管支喘息(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)

慢性閉塞性肺疾患慢性気管支炎肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)

効能効果に関連する使用上の注意

気管支喘息

本剤は吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用による治療が必要な場合に使用すること。

慢性閉塞性肺疾患慢性気管支炎肺気腫)の諸症状の緩解

本剤は増悪時の急性期治療を目的として使用する薬剤ではない。

用法用量

気管支喘息

通常、成人には、維持療法として1回1吸入(ブデソニドとして160μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として4.5μg)を1日2回吸入投与する。なお、症状に応じて増減するが、維持療法としての1日の最高量は1回4吸入1日2回(合計8吸入:ブデソニドとして1280μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として36μg)までとする。

維持療法として1回1吸入あるいは2吸入を1日2回投与している患者は、発作発現時に本剤の頓用吸入を追加で行うことができる。本剤を維持療法に加えて頓用吸入する場合は、発作発現時に1吸入する。数分経過しても発作が持続する場合には、さらに追加で1吸入する。必要に応じてこれを繰り返すが、1回の発作発現につき、最大6吸入までとする。
維持療法と頓用吸入を合計した本剤の1日の最高量は、通常8吸入までとするが、一時的に1日合計12吸入(ブデソニドとして1920μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として54μg)まで増量可能である。

(参考)

維持療法として用いる場合維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合
(維持療法として1回1吸入あるいは2吸入を1日2回投与している患者で可能)
用法・用量発作発現時の頓用吸入としての用法・用量1回の発作発現における吸入可能回数1日最高量
通常1回1吸入1日2回、症状に応じ1回4吸入1日2回まで。1吸入行い、数分経過しても発作が持続する場合、さらに1吸入する。必要に応じてこれを繰り返す。6吸入まで注1)通常合計8吸入まで、一時的に合計12吸入まで注2)
注1)用法・用量に関連する使用上の注意[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合][3]を参照注2)維持療法及び頓用吸入としての使用の合計

慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解

通常、成人には、1回2吸入(ブデソニドとして320μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物として9μg)を1日2回吸入投与する。

用法用量に関連する使用上の注意

気管支喘息

症状の緩解がみられた場合は、治療上必要最小限の用量を投与し、必要に応じ吸入ステロイド剤への切り替えも考慮すること。

発作治療薬(本剤の頓用吸入を含む)の使用量が増加したり、効果が十分でなくなってきた場合には、喘息の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し治療を求めるように患者に注意を与えると共に、そのような状態がみられた場合には、生命を脅かす可能性があるので、本剤の維持用量の増量、あるいは全身性ステロイド剤等の他の適切な薬剤の追加を考慮すること。併用薬剤は症状の軽減に合わせて徐々に減量すること。

患者に対し、本剤の過度の使用により不整脈、心停止等の重篤な副作用が発現する危険性があることを理解させ、用法・用量を超えて使用しないよう注意を与えること。

β刺激剤の薬理学的作用による症状(動悸、頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等)の発現等により本剤を治療上必要な用量まで増量できない場合は、他の治療法を考慮すること。

[本剤を維持療法として使用する場合]

発作に対しては、短時間作動型吸入β2刺激剤等の適切な薬剤を使用すること。

[本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合]

本剤の頓用吸入は維持療法としての使用に追加して行うこと。本剤は頓用吸入のみに使用しないこと。

発作に対しては原則として他の発作治療薬は用いず、本剤を使用すること。

維持療法としての吸入に引き続き頓用吸入を行う場合は、維持療法と頓用吸入の合計で最大6吸入までとすること。

1日使用量が合計8吸入を超える場合には、医療機関を受診するよう患者に注意を与えること。またこのような患者では、喘息の状態を再度評価し、患者が受けている喘息維持治療の内容についても検討を行うこと。

維持療法として1回2吸入1日2回を超える用量を投与している場合は、発作発現時に本剤を頓用吸入で使用しないこと(1回2吸入1日2回を超える用量を投与している時に本剤を発作治療薬として頓用吸入した臨床経験がない)。

慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)の諸症状の緩解

患者に対し、本剤の過度の使用により不整脈、心停止等の重篤な副作用が発現する危険性があることを理解させ、用法・用量を超えて使用しないよう注意を与えること。

使用上の注意

慎重投与

感染症の患者[ステロイドの作用により症状を増悪するおそれがある。]

甲状腺機能亢進症の患者[甲状腺機能亢進症の症状を悪化させるおそれがある。]

高血圧の患者[血圧を上昇させるおそれがある。]

心疾患のある患者[β1作用により症状を増悪させるおそれがある。]

糖尿病の患者[グリコーゲン分解作用及びステロイドの作用により症状を増悪させるおそれがある。]

低カリウム血症の患者[Na+/K+ ATPaseを活性化し細胞外カリウムを細胞内へ移動させることにより低カリウム血症を増悪させるおそれがある。]

重度な肝機能障害のある患者[本剤の成分であるブデソニド及びホルモテロールはいずれも主に肝臓で代謝されるため血中濃度が上昇する可能性がある。]

重要な基本的注意

喘息患者を対象とした国内臨床試験における本剤の1日最高量(1回4吸入1日2回(1,280/36μg/日))の使用経験は少ないため、本剤を維持療法として使用する場合の最高用量(1回4吸入1日2回)の投与は慎重に行うこと。また喘息患者を対象とした国際共同臨床試験(日本人患者を含む)において、維持療法として定期吸入することに加えて頓用吸入する場合に、本剤の通常1日最高量である合計8吸入超の使用経験、及び発作発現時に1回6吸入した使用経験は少ないため、1日最高量の投与は慎重に行うこと。

本剤の維持療法としての定期吸入は気管支喘息あるいは慢性閉塞性肺疾患の長期管理を目的としており、毎日規則正しく使用すること。

本剤の投与開始前には、患者の喘息症状を比較的安定な状態にしておくこと。特に、喘息発作重積状態又は喘息の急激な悪化状態のときには原則として本剤は使用しないこと。

喘息悪化により気管支粘液の分泌が著しい患者には、全身性ステロイド剤等の併用を考慮すること。

以下の注意喚起を患者に与えること。

本剤を維持療法として定期吸入する場合は、本剤の投与期間中に発現する発作に対しては、発作治療薬として短時間作動型吸入β2刺激剤等の他の適切な薬剤を使用すること。

本剤を維持療法に加えて頓用吸入としても使用する場合は、発作に対しては、原則として他の発作治療薬は用いず、本剤を使用すること。

本剤の投与期間中に発現する慢性閉塞性肺疾患の急性増悪に対しては、医療機関を受診するよう患者に注意を与えること。

喘息患者及び慢性閉塞性肺疾患患者において、感染を伴う症状の増悪がみられた場合には、ステロイド療法の強化と感染症の治療を考慮すること。

本剤の投与を突然中止すると喘息の急激な悪化を起こすことがあるので、投与を中止する場合には患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量すること。なお、慢性閉塞性肺疾患患者においても、投与中止により症状が悪化するおそれがあるので、観察を十分に行うこと。

全身性ステロイド剤と比較して可能性は低いが、本剤の高用量を長期間投与する場合には、副腎皮質機能低下等の全身作用が発現する可能性があるので、定期的に検査を行うことが望ましい。また、異常が認められた場合には、患者の喘息症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。

全身性ステロイド剤の減量は本剤吸入開始後症状の安定をみて徐々に行うこと。減量にあたっては一般のステロイド剤の減量法に準ずること。

長期又は大量の全身性ステロイド療法を受けている患者では副腎皮質機能不全が考えられるので、全身性ステロイド剤の減量中並びに離脱後も副腎皮質機能検査を行い、外傷、手術、重症感染症等の侵襲には十分に注意を払うこと。
また、必要があれば一時的に全身性ステロイド剤の増量を行うこと。

喘息患者において、本剤を含む吸入ステロイド剤投与後に、潜在していた基礎疾患であるChurg-Strauss症候群にみられる好酸球増多症がまれにあらわれることがある。この症状は通常、全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って発現しており、本剤との直接的な因果関係は確立されていない。本剤の投与期間中は、好酸球数の推移や、他のChurg-Strauss症候群症状(しびれ、発熱、関節痛、肺の浸潤等の血管炎症状等)に注意すること。

全身性ステロイド剤の減量並びに離脱に伴って、鼻炎、湿疹、蕁麻疹、眩暈、動悸、倦怠感、顔のほてり、結膜炎等の症状が発現・増悪することがあるので、このような症状があらわれた場合には適切な処置を行うこと。

過度に本剤の使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、用法・用量を超えて投与しないよう注意すること。

相互作用

相互作用序文

ブデソニドは主として肝代謝酵素CYP3A4で代謝される。また、ホルモテロールは主としてグルクロン酸抱合を受ける。

薬物代謝酵素用語

CYP3A4

併用注意

CYP3A4阻害剤
イトラコナゾール等
副腎皮質ステロイド剤を全身投与した場合と同様の症状があらわれる可能性がある。CYP3A4による代謝が阻害されることにより、ブデソニドの血中濃度が上昇する可能性がある。(【薬物動態】の項参照)
カテコールアミン
アドレナリン
イソプレナリン等
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。
そのため、不整脈を起こすことがある。
キサンチン誘導体
テオフィリン
アミノフィリン等
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することがある。
全身性ステロイド剤
プレドニゾロン
ベタメタゾン等
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。全身性ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。
利尿剤
フロセミド等
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うことが望ましい。全身性ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。
β遮断剤
アテノロール等
ホルモテロールの作用を減弱する可能性がある。β受容体において競合的に拮抗する。
QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤
抗不整脈剤
三環系抗うつ剤等
QT間隔が延長され心室性不整脈等のリスクが増大するおそれがある。いずれもQT間隔を延長させる可能性がある。

副作用

副作用発現状況の概要

気管支喘息

本剤を維持療法として定期吸入する治療法を検討した国内臨床試験において、安全性評価対象314例中58例(18.5%)に副作用が認められた。主な副作用は嗄声17例(5.4%)、筋痙攣9例(2.9%)、動悸8例(2.5%)、咽喉頭疼痛4例(1.3%)であった(承認時)。

本剤を維持療法として定期吸入することに加え、発作発現時(咳嗽、喘鳴、胸苦しさ、息切れ等の喘息症状)に頓用吸入する治療法を検討した国際共同臨床試験において、安全性評価対象1,049例(日本人201例含む)中41例(3.9%)に副作用が認められた。主な副作用は、口腔カンジダ症5例(0.5%)、動悸5例(0.5%)であった。日本人患者では201例中18例(9.0%)に副作用が認められ、主な副作用は、動悸3例(1.5%)、口腔咽頭痛2例(1.0%)、口腔咽頭不快感2例(1.0%)であった(用法・用量追加承認時)。

本剤の追加投与時の忍容性を検討した国内臨床試験において、安全性評価対象25例中8例(32.0%)に副作用が認められた。主な副作用は振戦3例(12.0%)、血中カリウム減少2例(8.0%)であった(用法・用量追加承認時)。

慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)

国際共同臨床試験において、安全性評価対象636例(日本人147例含む)中27例(4.2%)に副作用が認められた。主な副作用は、嗄声10例(1.6%)であった。日本人患者では147例中20例(13.6%)に副作用が認められ、主な副作用は、嗄声10例(6.8%)であった(効能・効果追加承認時)。

国内臨床試験において、安全性評価対象130例中33例(25.4%)に副作用が認められた。主な副作用は嗄声5例(3.8%)、肺炎5例(3.8%)であった(効能・効果追加承認時)。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

アナフィラキシー(1%未満)

アナフィラキシー(呼吸困難、気管支攣縮、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

重篤な血清カリウム値の低下(1%未満)

β2刺激剤による重篤な血清カリウム値の低下が報告されている。また、β2刺激剤による血清カリウム値の低下作用は、キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。さらに、低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。このような場合には血清カリウム値をモニターすることが望ましい。

発現頻度は国内臨床試験及び国際共同臨床試験(国際共同臨床試験は日本人患者を含む:効能・効果追加承認時)より算出し、これらの試験で認められなかった副作用については1%未満に記載した。

その他の副作用

 1〜5%未満1%未満
過敏症注1)  発疹、蕁麻疹、接触性皮膚炎、血管浮腫等の過敏症状
口腔・呼吸器嗄声咽喉頭の刺激感、口腔カンジダ症、味覚異常、咳嗽、感染、肺炎、気管支痙攣注2)
消化器 悪心
精神神経系 頭痛、振戦、神経過敏、激越、情緒不安、めまい、睡眠障害、抑うつ、行動障害
循環器 動悸、不整脈(心房細動、上室性頻脈、期外収縮等)、頻脈、狭心症、血圧上昇
筋・骨格系 筋痙攣
内分泌 高血糖
その他 皮膚挫傷
注1)このような症状があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。注2)短時間作動型吸入β2刺激剤を投与するなどの適切な処置を行うこと。

発現頻度は国内臨床試験及び国際共同臨床試験(国際共同臨床試験は日本人患者を含む:効能・効果追加承認時)より算出し、これらの試験で認められなかった副作用については1%未満に記載した。

高齢者への投与

一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[ラットを用いた器官形成期毒性試験では、ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物として12/0.66μg/kg以上を吸入投与したときに、着床後胚損失率の増加、及び催奇形性作用が認められている。]

授乳中の婦人に対しては、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[ブデソニドはヒト乳汁に移行するが、乳児の血液中には検出されないことが報告されている。ホルモテロールはラット乳汁への移行が報告されている。]

小児等への投与

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確立していない(国内での使用経験がない)。

過量投与

ブデソニドの過量投与により副腎皮質系機能が低下することがあるので、このような場合には患者の症状を観察しながら徐々に減量するなど適切な処置を行うこと。

ホルモテロールフマル酸塩水和物の過量投与により、動悸、頻脈、不整脈、振戦、頭痛及び筋痙攣等、β刺激剤の薬理学的作用による全身作用が発現する可能性がある。また、重篤な症状として、血圧低下、代謝性アシドーシス、低カリウム血症、高血糖、心室性不整脈あるいは心停止等が発現する可能性がある。このような症状がみられた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

適用上の注意

本剤は口腔内への吸入投与のみに使用すること。

吸入前

本剤の投与にあたって、吸入器の操作法、吸入法等を十分に説明すること。(「取扱い上の注意」の項参照)

吸入後

口腔カンジダ症又は嗄声の予防のため、本剤吸入後に、うがいを実施するよう患者を指導すること。ただし、うがいが困難な患者には、うがいではなく口腔内をすすぐよう指導すること。

その他の注意

他の長時間作動型吸入β2刺激剤(サルメテロール(エアゾール剤))での米国大規模プラセボ対照試験において、以下の報告がある[1]

米国で実施された喘息患者を対象とした28週間のプラセボ対照多施設共同試験において、主要評価項目である呼吸器に関連する死亡と生命を脅かす事象の総数は、患者集団全体ではサルメテロール群とプラセボ群間に有意差は認められなかったものの、アフリカ系米国人の患者集団では、サルメテロール群に有意に多かった。また、副次評価項目の1つである喘息に関連する死亡数は、サルメテロール群に有意に多かった。なお、吸入ステロイド剤を併用していた患者集団では、主要及び副次評価項目のいずれにおいても両群の間に有意差は認められなかった。

外国における疫学調査で、吸入ステロイド剤投与によりまれに白内障が発現することが報告されている。

薬物動態

<日本人における成績>

血漿中濃度

健康成人への単回投与

健康成人男子14例に本剤4吸入(ブデソニド:640μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物:18μg)を単回吸入投与したとき、ブデソニド及びホルモテロールの血漿中濃度はいずれも速やかに最高濃度に達した。終末相の半減期はブデソニドで約3時間、ホルモテロールで約6時間であった[2]

図1 単回吸入投与後の血漿中ブデソニド濃度(14例の平均値±標準偏差)

表1 単回吸入投与後のブデソニドの薬物動態パラメータ(14例の平均値±標準偏差)

ブデソニド(μg)Cmax(nmol/L)Tmax(min)AUC0-∞(nmol・h/L)t1/2(h)
64010.3±2.375.36±1.3414.0±1.933.09±0.49

図2 単回吸入投与後の血漿中ホルモテロール濃度(14例の平均値±標準偏差)

表2 単回吸入投与後のホルモテロールの薬物動態パラメータ(14例の平均値±標準偏差)

ホルモテロールフマル酸塩水和物(μg)Cmax(pmol/L)Tmax(min)AUC0-∞(pmol・h/L)t1/2(h)
18175±56.45.00±0.00329±81.06.14±2.66

健康成人への反復投与

健康成人男子11または12例に本剤2吸入(ブデソニド:320μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物:9μg)または4吸入(ブデソニド:640μg、ホルモテロールフマル酸塩水和物:18μg)を1日2回7日間反復投与したとき、ブデソニド及びホルモテロールはそれぞれ投与後10分以内、投与後5分に最高血漿中濃度(Cmax)に達した。消失半減期(t1/2)はブデソニドで約3.5時間、ホルモテロールで約5〜7時間であった。ブデソニド及びホルモテロールのCmax及びAUCは投与量にほぼ比例して増加した。ブデソニド及びホルモテロールともに反復投与による薬物動態の変化は認められなかった[2]

<外国人における成績>

血漿中濃度

健康成人に本剤吸入投与後のブデソニド及びホルモテロール各成分の薬物動態パラメータは、ブデソニド及びホルモテロールの各単剤を投与(タービュヘイラーを使用)したときと同様であった[3]

分布

ヒト血漿蛋白質との結合率はブデソニドで約90%[4]、ホルモテロールで約50%[5]であった(in vitro試験)。分布容積はブデソニドで約3L/kg[6]、ホルモテロールで約5L/kg[7]であった。

代謝・排泄

健康成人に3H標識ブデソニド100μgを静脈内投与したとき、投与後96時間までに投与量の57%が尿中に、34%が糞中に排泄された。ブデソニドの血漿及び尿中の主代謝物は、16α-ヒドロキシプレドニゾロン及び6β-ヒドロキシブデソニドであり、尿中に未変化体は検出されなかった[8]

健康成人に3H標識ホルモテロール37μgを経口投与後直ちに3H標識ホルモテロール16μgを静脈内持続注入(30分)したとき、投与後168時間までに投与放射能の62%が尿中に、24%が糞中に排泄された。血漿及び尿中の主代謝物はホルモテロールのグルクロン酸抱合体であった。尿中にはO-脱メチル化体のグルクロン酸抱合体も認められた[9]

代謝酵素

ブデソニドの代謝にはCYP3A4が関与する(in vitro)[10]。ホルモテロールのO-脱メチル化反応には主としてCYP2D6及びCYP2C分子種が関与する(in vitro)[11]

相互作用

健康成人にブデソニド3mg(カプセル剤)とケトコナゾール200mgを併用経口投与したとき、ブデソニドの平均AUCはブデソニド単剤投与時に比べて6.8倍上昇した[12]。また、ブデソニド1,000μg(加圧式定量噴霧吸入器)を吸入時にイトラコナゾール200mgを経口投与したとき、ブデソニドの平均AUCはブデソニド単剤投与時に比べて4.2倍上昇した[13]

臨床成績

気管支喘息

テオフィリン徐放製剤と吸入ステロイド剤を併用中の成人気管支喘息患者346例を対象とした無作為化二重盲検実薬対照並行群間比較試験において、本剤(ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物)1回1吸入1日2回、又は対照薬(ブデソニドとテオフィリン徐放製剤の併用)1日2回を8週間投与した結果は、下表のとおりであった[14]

表3 朝のピークフロー値の投与前からの変化量(L/min)

投与群症例数投与前からの変化量 群間差**
95%信頼区間
本剤(ブデソニド/ホルモテロールフマル酸塩水和物)17615.2±31.28.76
(2.64,14.88)
対照(ブデソニド+テオフィリン徐放製剤)1706.5±26.2
*算術平均±標準偏差、**投与前値で調整した平均値の差

成人気管支喘息患者138例を対象とした長期投与試験において、本剤1回1吸入、2吸入または4吸入1日2回を52週間投与したとき、肺機能に関連した評価項目の投与前からの推移は下図の通りであった(図3)[15]。なお、本試験では、組み入れ時のステロイドの用量に応じて本剤1吸入または2吸入1日2回で投与開始し、投与開始2週以降は症状に応じて4吸入1日2回まで適宜増減した。

図3 朝のピークフロー値の推移(平均値±標準誤差)

成人気管支喘息患者2,091例(日本人患者400例を含む)を対象とした無作為化二重盲検実薬対照並行群間比較試験において、本剤1回1吸入1日2回を維持療法として定期吸入することに加えて、発作発現時(咳嗽、喘鳴、胸苦しさ、息切れ等の喘息症状)に本剤または対照薬(テルブタリン硫酸塩の吸入剤注1)を頓用吸入する治療法を52週間行った。本剤を維持療法として定期吸入することに加えて発作発現時に頓用吸入する治療法により、初回の重症急性増悪までの期間が有意に延長し(p=0.0007、ログランク検定)、初回の重症急性増悪のリスクは約30%低下した(図4)。また対照群と比較して重症急性増悪回数は少なく(0.214回/人・年 対 0.307回/人・年)、重症急性増悪を発現した患者の割合についても小さかった(16.2% 対 22.0%)[16]

図4 初回の重症急性増悪までの期間

外国人の成人及び思春期気管支喘息患者3,394例を対象とした12ヵ月間の無作為化二重盲検実薬対照並行群間比較試験において、本剤を維持療法として定期吸入(1吸入1日2回)することに加えて発作発現時(咳嗽、喘鳴、胸苦しさ、息切れ等の喘息症状)に頓用吸入する治療法により、対照群(本剤1吸入1日2回の定期吸入に加えて発作発現時にホルモテロール注2を頓用吸入)と比較して、初回の重症急性増悪までの期間が有意に延長し(p=0.0048、ログランク検定)、初回の重症急性増悪のリスクは27%低下した。また、対照群と比較して、重症急性増悪回数は少なかった(0.19回/人・年 対 0.29回/人・年)[17]

外国人の成人及び思春期気管支喘息患者3,335例を対象とした6ヵ月間の無作為化二重盲検実薬対照並行群間比較試験において、本剤を維持療法として定期吸入(1吸入1日2回)することに加えて発作発現時(咳嗽、喘鳴、胸苦しさ、息切れ等の喘息症状)に頓用吸入する治療法により、対照群(サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル配合剤100/500μg/日の定期吸入に加えて発作発現時にテルブタリン硫酸塩注1を頓用吸入)と比較して、初回の重症急性増悪までの期間が有意に延長し(p=0.0034、ログランク検定)、初回の重症急性増悪のリスクは33%低下した。また、対照群と比較して、重症急性増悪回数は少なかった(0.12回/人・6ヵ月 対 0.19回/人・6ヵ月)[18]

外国人の成人及び思春期気管支喘息患者2,309例を対象とした26週間の無作為化二重盲検実薬対照並行群間比較試験において、本剤を維持療法として定期吸入(2吸入1日2回投与)することに加えて発作発現時(咳嗽、喘鳴、胸苦しさ、息切れ等の喘息症状)に頓用吸入する治療法により、対照群(サルメテロール/フルチカゾンプロピオン酸エステル配合剤100/1,000μg/日を維持療法として定期的に吸入し、発作発現時にテルブタリン硫酸塩注1を頓用吸入)と比較して重症急性増悪回数は少なかった(0.12回/人・6ヵ月 対 0.16回/人・6ヵ月)が、主要評価項目である初回の重症急性増悪までの期間に関する対比較において有意差は認められなかった(p=0.12、国を層としたCoxの比例ハザードモデル)[19]

急性気管支収縮を発現している外国人の成人及び思春期気管支喘息患者104例を対象とした無作為化二重盲検実薬対照並行群間比較試験において、サルブタモール硫酸塩800μgあるいはブデソニド/ホルモテロール320/9μg配合剤注32吸入を5分間隔で2回行ったところ、投与90分後までの肺機能の改善(平均FEV1)はほぼ同様であった[20]

注1:テルブタリン硫酸塩の吸入剤は本邦未承認

注2:ホルモテロールの吸入剤は気管支喘息に対して本邦未承認

注3:ブデソニド/ホルモテロール320/9μg配合剤は本邦未承認

慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎・肺気腫)

慢性閉塞性肺疾患患者1,293例(日本人患者312例を含む)を対象とした12週間の国際共同無作為化二重盲検実薬対照並行群間比較試験[21]において、本剤2吸入1日2回投与により、ホルモテロールフマル酸塩水和物に比して肺機能が有意に改善した(表4)。

表4 全投与期間中の平均投与前FEV1のベースラインに対する比

 本剤群ホルモテロール群本剤群のホルモテロール群に対する比
[95%信頼区間]
p値b)
 例数幾何平均値
(CV%)
中央値
(範囲)
例数幾何平均値
(CV%)
中央値
(範囲)
ベースライン(L)6350.971
(38.254)
0.980
(0.33-2.53)
6570.945
(37.963)
0.950
(0.31-2.61)
全投与期間の平均a)(L)6191.021
(41.361)
1.033
(0.35-3.29)
6350.968
(38.628)
0.967
(0.32-2.58)
ベースラインに対する比(%)618104.6
(18.7)
102.6
(37.4-311.1)
635101.5
(16.6)
100.7
(35.1-218.5)
1.032
[1.013、1.052]
(p=0.0011)
a) 投与後4、8及び12週の投与前FEV1の幾何平均値b) 国及び投与群を因子、ベースライン値を共変量とした乗法分散分析モデル(対数線形モデル)

更に本剤投与によりホルモテロールに比して増悪回数が減少し(本剤93件、ホルモテロール151件)、増悪を発現した患者の割合についても小さく(本剤11.9%<76/363例>、ホルモテロール16.9%<111/657例>)、初回増悪までの期間が延長した。

慢性閉塞性肺疾患患者260例を対象とした長期投与試験[22]において、本剤2吸入1日2回を52週間投与したとき、投与前からのFEV1の改善が維持された。

外国人の慢性閉塞性肺疾患患者1,022例を対象とした12ヵ月の無作為化二重盲検並行群間比較試験において、本剤はプラセボ、ブデソニド注4あるいはホルモテロールに比して肺機能を有意に改善した(表5)[23]。また本剤投与により初回の重度増悪までの期間がプラセボ、ホルモテロールあるいはブデソニド注4に比して有意に延長した(表6)。

表5 全投与期間中の平均投与後FEV1のベースラインに対する比

 例数ベースライン(L)a) 全投与期間中の平均(L)a,b) ベースラインに対する調整済み比(%)c) 本剤群の各群に対する比
[95%信頼区間](%)c)
p値c)
本剤群2341.11(0.3-3.1)1.10(0.4-2.8)98.96
プラセボ群2141.14(0.4-3.3)0.98(0.4-3.2)86.74114.09
[110.45,117.84]
<0.001
ブデソニド群2231.13(0.3-3.3)1.00(0.4-2.8)88.88111.34
[107.82,114.97]
<0.001
ホルモテロール群2131.18(0.4-2.7)1.09(0.4-3.0)93.93105.36
[101.99,108.84]
0.002
a) 幾何平均値(範囲)b) 投与後1、2、3、6、9及び12ヵ月の幾何平均値c) 国及び投与群を因子、ベースライン値を共変量とした乗法分散分析モデル(対数線形モデル)

表6 初回の重度増悪までの期間(日)

 中央値(日)本剤群の各群に対するハザード比a)[95%信頼区間]p値b)
本剤群254
プラセボ群960.715[0.562,0.910]0.017
ブデソニド群1780.773[0.611,0.980]0.037
ホルモテロール群1540.705[0.558,0.891]0.002
注 経口ステロイドまたは抗生物質の使用を必要とした増悪、あるいは入院を必要とした増悪と定義したa) Cox比例ハザードモデルに基づき算出b) ログランク検定

外国人の慢性閉塞性肺疾患患者812例を対象とした12ヵ月の無作為化二重盲検並行群間比較試験において、本剤はプラセボあるいはブデソニド注4に比して肺機能を有意に改善した(表7)[24]。また本剤投与により重度増悪回数がプラセボあるいはホルモテロールに比して有意に減少した(表8)。

表7 全投与期間中の平均投与後FEV1のベースラインに対する比

 例数ベースライン(L)a) 全投与期間中の平均(L)a,b) ベースラインに対する調整済み比(%)c) 本剤群の各群に対する比
[95%信頼区間](%)c)
p値c)
本剤群2010.96(0.4-2.0)1.08(0.4-2.9)111.52
プラセボ群1850.98(0.4-2.8)0.95(0.4-2.3)97.03114.94
[110.96,119.06]
<0.001
ブデソニド群1820.98(0.4-2.3)1.01(0.5-2.4)102.14109.18
[105.38,113.12]
<0.001
ホルモテロール群1911.00(0.4-2.7)1.10(0.4-3.2)110.15101.25
[97.76,104.86]
0.487
a) 幾何平均値(範囲)b) 投与後1、2、3、6、9及び12ヵ月の幾何平均値c) 国及び投与群を因子、ベースライン値を共変量とした乗法分散分析モデル(対数線形モデル)

表8 全投与期間中の重度増悪回数

 例数平均回数a)(/人・年)本剤群の各群に対する比[95%信頼区間]a) p値a,b)
本剤群2041.42
プラセボ群2011.870.758[0.586,0.981]0.035
ブデソニド群1921.590.889[0.682,1.159]0.385
ホルモテロール群1991.840.771[0.599,0.992]0.043
注 経口ステロイドまたは抗生物質の使用を必要とした増悪、あるいは入院を必要とした増悪と定義したa) 国及び投与群を因子とし、観察期間(対数)をオフセット変数とし、overdispersionを調整したポアソン分布(対数連結関数)を仮定した一般化線形モデル(ポアソン回帰モデル)b) 有意水準:両側5%、検定の多重性の調整あり

注4:ブデソニド吸入剤は慢性閉塞性肺疾患に対して本邦未承認

薬効薬理

ブデソニド

ブデソニドは、特有の動態学的特性を示す糖質コルチコイドである[25]。吸入ブデソニドは、主に気道組織内で可逆的脂肪酸エステル化を受けるが、この特性はブデソニドの持続的な局所組織結合及び抗炎症作用に寄与すると考えられる[26]。各種動物喘息モデルにおいて、抗原投与後の即時型及び遅発型喘息反応[27]、並びに、気道過敏反応[28][29]を抑制した。in vitroにおいて各種炎症性メディエータ及びサイトカインの産生及び遊離を抑制し[30]、動物モデルへの局所投与によって気道内好酸球数増加[28][29]、血管透過性亢進[31]、炎症性肺浮腫形成[32]及び気道粘液繊毛輸送能低下[33]に対して抑制作用を示した。

ホルモテロールフマル酸塩水和物

ホルモテロールは選択的なβ2受容体刺激剤で、迅速かつ持続的な気道平滑筋弛緩作用を示した[34]。モルモット喘息モデルにおいて、本薬は、吸入投与によって経口投与よりも低い用量で抗喘息作用を示し、経口、皮下及び吸入投与のいずれにおいてもサルブタモールより強力な抗喘息作用を示した[35]
外国人の成人気管支喘息患者を対象とした試験において、ホルモテロールを単回吸入したとき、吸入投与後3分以内に肺機能(FEV1)が有意に改善し、作用は12時間持続した[36]
日本人を含む慢性閉塞性肺疾患患者を対象とした12週間の国際共同臨床試験において、投与開始日にホルモテロール吸入投与5分後の肺機能(FEV1)を測定したところ、プラセボに比して有意な増加が認められた[37]

シムビコート(ブデソニド+ホルモテロールフマル酸塩水和物)

in vitroのヒト気管支上皮細胞において、ブデソニドとホルモテロールの同時添加によって、TNF-α刺激GM-CSF産生を単独添加よりも強力に抑制した[38]。ラットアレルギーモデルの気管内にブデソニドとホルモテロールを併用投与時、メタコリン誘発気道収縮及び肺浮腫を相乗的に抑制した(各抑制率(%)は、ブデソニド、ホルモテロール、併用の順に、気道収縮:29.1、12.9、73.2、肺浮腫:25.9、15.7、45.3)[39]
これら相乗作用の機序は明らかになっていないが、長時間作動型吸入β2刺激剤のクラスエフェクトと考えられ[40]、その機序の一つとしてβ2刺激剤が糖質コルチコイド受容体の核移行を促進することが提唱されている[41]

有効成分に関する理化学的知見

一般名ブデソニド
一般名(欧名)Budesonide
化学名(+)-[(RS)-16α,17α-butylidenedioxy-11β,21-dihydroxy-1,4-pregnadiene-3,20-dione]
分子式C25H34O6
分子量430.53
融点約240℃(分解)
性状ブデソニドは白色〜微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノールにやや溶けやすく、アセトニトリル又はエタノール(95)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
理化学知見その他ブデソニド
KEGG DRUGD00246

有効成分に関する理化学的知見

一般名ホルモテロールフマル酸塩水和物
一般名(欧名)Formoterol Fumarate Hydrate
化学名N-(2-Hydroxy-5-{(1RS)-1-hydroxy-2-[(1RS)-2-(4-methoxyphenyl)-1-methylethylamino]ethyl}phenyl)formamide hemifumarate monohydrate
分子式(C19H24N2O4)2・C4H4O4・2H2O
分子量840.91
融点約138℃(分解)
性状ホルモテロールフマル酸塩水和物は白色〜帯黄白色の結晶性の粉末である。酢酸(100)に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、水又はエタノール(95)に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品のメタノール溶液(1→100)は旋光性を示さない。
理化学知見その他ホルモテロールフマル酸塩水和物
KEGG DRUGD05277

取扱い上の注意

薬剤交付時(患者への説明)

患者に本剤を交付する際には、包装中に添付している患者用説明文書を渡し、使用方法を指導すること。

初めて本剤を投与する患者には、本剤が十分に気道に到達するよう吸入方法をよく説明したうえ、吸入の訓練をさせること。

保管及び手入れ

使用後は必ずキャップ(カバー)を閉めて保管すること。

マウスピースの外側を週に1〜2回乾燥した布で清拭すること(水洗いはしないこと)。

包装

シムビコートタービュヘイラー30吸入

1本、10本

シムビコートタービュヘイラー60吸入

1本、10本

参考

本剤のブデソニド用量は、容器(タービュヘイラー)から放出される薬剤量として表記しており、パルミコートタービュヘイラーのブデソニド用量は容器(タービュヘイラー)内で量り取られる薬剤量として表記している。
両薬剤の用量対応は、以下のとおりである。

シムビコートタービュヘイラーとパルミコートタービュヘイラーのブデソニドに関する用量対応表

 ブデソニドの用量
シムビコートタービュヘイラー
容器から放出される量
(delivered dose)
パルミコート200μgタービュヘイラー
容器内で量り取られる量
(metered dose)
1吸入160μg200μg
2吸入320μg400μg
4吸入640μg800μg
8吸入1280μg1600μg

主要文献


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[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2019/8/21 版