医療用医薬品 : ラクテック

List   Top

医薬品情報


総称名 ラクテック
薬効分類名 5%ソルビトール加乳酸リンゲル液
薬効分類番号 3319
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
日米の医薬品添付文書はこちらから検索することができます。

添付文書情報2023年3月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ラクテックG輸液 Lactec G Injection 大塚製薬工場 3319535A7058 219円/袋 処方箋医薬品注)
ラクテックG輸液 Lactec G Injection 大塚製薬工場 3319535A5080 228円/袋 処方箋医薬品注)
ラクテックG輸液 Lactec G Injection 大塚製薬工場 3319535A8038 421円/袋 処方箋医薬品注)

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 高乳酸血症の患者[高乳酸血症が悪化するおそれがある。]
2.2 遺伝性果糖不耐症の患者[ソルビトールが体内で代謝されて生成した果糖が正常に代謝されず、低血糖、肝不全、腎不全等が誘発されるおそれがある。]

4. 効能または効果

○循環血液量及び組織間液の減少時における細胞外液の補給・補正
○代謝性アシドーシスの補正
○エネルギーの補給

6. 用法及び用量

通常成人、1回500〜1000mLを点滴静注する。投与速度は通常成人D-ソルビトールとして1時間当たり0.5g/kg体重以下とする。
なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 心不全の患者
循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。
9.1.2 高張性脱水症の患者
水分補給が必要であり、電解質を含む本剤の投与により症状が悪化するおそれがある。
9.1.3 閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者
水分、電解質等の排泄が障害されているため、症状が悪化するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
9.3.1 重篤な肝障害のある患者
水分、電解質代謝異常、高乳酸血症が悪化する又は誘発されるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
過敏症紅斑、蕁麻疹、そう痒感
大量・急速投与肺水腫、脳浮腫、末梢の浮腫

14. 適用上の注意

14.1 全般的な注意
14.1.1 使用時には、感染に対する配慮をすること。
14.1.2 注射針や輸液セットのびん針は、ゴム栓の刻印部(○印)に垂直にゆっくりと刺すこと。斜めに刺した場合、削り片の混入及び液漏れの原因となるおそれがある。また、針は同一箇所に繰り返し刺さないこと。
14.2 薬剤調製時の注意
薬剤を配合する場合には、配合変化に注意すること。
14.3 薬剤投与時の注意
14.3.1 原則として、連結管を用いたタンデム方式による投与は行わないこと。輸液セット内に空気が流入するおそれがある。
14.3.2 容器の目盛りは目安として使用すること。
14.3.3 残液は使用しないこと。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
本剤は細胞外液成分に類似した電解質と5%ソルビトールを配合し、細胞外液の補給・補正、エネルギーの補給効果を示す。本剤に含まれるL-乳酸ナトリウムは、体内で代謝されてHCO3となり、アシドーシスを補正する。
18.2 細胞外液の補給効果
実験的出血性ショック犬を用い、本剤の循環動態、酸塩基平衡、代謝系に及ぼす影響を検討した。その結果、血圧改善維持効果は良好で、pH、Base Excessの速やかな正常化と、血漿電解質バランスの維持効果が認められた。また血糖値の上昇と乳酸値、ピルビン酸値の変動は少なく、NEFAの上昇抑制傾向が認められ、本剤に配合のソルビトールが、エネルギー源として利用されることが示唆された1)

20. 取扱い上の注意

20.1 液漏れの原因となるので、強い衝撃や鋭利なものとの接触等を避けること。
20.2 以下の場合には使用しないこと。
・外袋内や容器表面に水滴や結晶が認められる場合
・容器から薬液が漏れている場合
・性状その他薬液に異状が認められる場合
・ゴム栓部のシールがはがれている場合

22. 包装

250mL 20袋 ソフトバッグ
500mL 20袋 ソフトバッグ
1000mL 10袋 ソフトバッグ

23. 主要文献

  1. 長沢孝二郎,他, 基礎と臨床, 9 (5), 889-898, (1975)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
株式会社大塚製薬工場 輸液DIセンター
〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-2
電話:0120-719-814
FAX:03-5296-8400
製品情報問い合わせ先
株式会社大塚製薬工場 輸液DIセンター
〒101-0048 東京都千代田区神田司町2-2
電話:0120-719-814
FAX:03-5296-8400

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
株式会社大塚製薬工場
徳島県鳴門市撫養町立岩字芥原115
26.2 販売提携
大塚製薬株式会社
東京都千代田区神田司町2-9

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/09/17 版