医療用医薬品 : セレザイム

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医薬品情報


総称名 セレザイム
一般名 イミグルセラーゼ(遺伝子組換え)
欧文一般名 imiglucerase(genetical recombination)
製剤名 イミグルセラーゼ(遺伝子組換え)静注用凍結乾燥製剤
薬効分類名 遺伝子組換えゴーシェ病治療剤
薬効分類番号 3959
ATCコード A16AB02
KEGG DRUG D03020 イミグルセラーゼ
商品一覧 米国の商品
JAPIC 添付文書(PDF)

添付文書情報 2017年2月 改訂 (第5版)


効能・効果及び用法・用量 使用上の注意 薬物動態 臨床成績 薬効薬理 理化学的知見 包装 主要文献

商品情報 組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
セレザイム静注用400単位 CEREZYME injection サノフィ 3959406D2021 291790円/瓶 生物由来製品 , 劇薬 , 処方箋医薬品

効能・効果及び用法・用量

効能効果

ゴーシェ病の諸症状(貧血、血小板減少症、肝脾腫及び骨症状)の改善

効能効果に関連する使用上の注意

本剤はゴーシェ病における諸症状の治療剤であり、その適用にあたっては、ゴーシェ病との診断が確立した患者を対象とすること。

本剤のゴーシェ病II型及びIII型患者におけるゴーシェ病の諸症状(特に骨症状)に対する効果は必ずしも十分な有効性が示されていない。

本剤のゴーシェ病の神経症状に対する有効性は確立していない。

用法用量

イミグルセラーゼ(遺伝子組換え)として、1回体重1kg当たり60単位を隔週、1〜2時間かけて点滴静注するか、又は適切な用量を1単位/kg/分を超えない注入速度で投与する。
投与に当たっては用時1バイアルを注射用水10.2mLで溶解し、1バイアルあたり10.0mLを採取する。必要な薬液量を生理食塩液で希釈し、最終容量は100〜200mLとする。
なお、症状の程度により適宜増減する。
また、一定期間投与した後治療効果を判定し、良好な改善状態が持続してみられた場合には、維持用量として初期量より減量してよい。治療効果を注意深く観察しながら3〜6ヵ月の間隔でさらに減量を行ってもよい。

使用上の注意

慎重投与

本剤に対する抗体産生がみられたことのある患者、又は本剤に対して過敏症が発現した患者[現在までに本剤を投与し、抗体検査を実施した患者341例のうち、約15%に投与開始後1年以内にIgG抗体の産生がみられた。IgG抗体の産生は、6ヵ月以内にみられる場合が多く、1年を経過すると抗体の産生はまれである。IgG抗体が検出された患者のうち、約46%が過敏症状を呈した。]

先に類似薬であるセレデース注を投与した患者、特にセレデース注に抗体産生歴がある患者又はセレデース注に対する過敏症が発現したことのある患者。

重要な基本的注意

本剤に対する抗体産生がみられる患者は、過敏反応があらわれやすい。したがって、本剤を投与している患者は定期的にIgG抗体検査を行なうこと。また、過敏症状があらわれた場合は、適切な処置の後、症状発現の2時間以内にトリプターゼ濃度の測定及び補体活性化試験並びにイミグルセラーゼ(遺伝子組換え)に対する抗体検査のための血清サンプルを採取し、−20℃以下で保存しておくこと。(「重大な副作用」の項参照)

本剤投与により過敏症が発現することがある。臨床上重大な症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置の後、経過を見ながら再開を考慮すること(抗ヒスタミン剤の前投与や点滴速度を下げる等の処置により、本剤の投与が継続可能であった)。

本剤を投与中の患者は、貧血の十分な改善効果を得るために適切な鉄剤の補給を行うこと。

治療にあたっては、本剤のゴーシェ病II型及びIII型に対する効果については、必ずしも十分な検証がなされていないことを患者に十分に説明し、インフォームド・コンセントを得ること。

副作用

副作用発現状況の概要

承認時までの臨床試験において、5例中2例に副作用が報告され、その内訳は洞性頻脈、湿疹、紅斑の各1件であった。

市販後の使用成績調査等における総症例110例中30例(27.3%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められた。その主なものは、蕁麻疹5例(4.55%)、発熱4例(3.64%)、嘔吐3例(2.73%)、ALT(GPT)上昇、頭痛、湿疹、各2例(1.82%)であった(再審査結果時)。

重大な副作用及び副作用用語

重大な副作用

アナフィラキシー

アナフィラキシー(そう痒感、潮紅、蕁麻疹、血管浮腫、胸部不快感、呼吸困難、喘鳴、血圧低下、チアノーゼ、咳嗽、低血圧等の過敏反応)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には適切な処置を行うこと。(「重要な基本的注意」の項参照)

その他の副作用

 1%以上1%未満頻度不明
胃腸嘔吐悪心、腹痛下痢
筋骨格系背部痛
血管障害潮紅
神経系頭痛めまい
全身及び局所症状発熱倦怠感疲労、悪寒、一過性の末梢性浮腫
注射部位不快感、そう痒感、灼熱感、腫脹、無菌性膿瘍
皮膚蕁麻疹、湿疹紅斑、爪変形発疹
臨床検査ALT(GPT)上昇白血球増加、赤血球減少、ヘモグロビン減少、AST(GOT)上昇
心臓洞性頻脈頻脈

妊婦、産婦、授乳婦等への投与

本剤の動物における生殖試験は実施していない。本剤を妊婦に投与した場合、胎児に有害作用を引き起こすかどうか、生殖能力に影響を及ぼすかどうかについての安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。

ヒト母乳中への移行は不明であるので、本剤投与中の婦人は授乳を中止すること。

過量投与

海外における使用成績では、2週に1回、240単位/kgまでの用量が報告されており、この用量では明確な毒性は認められていない。1)

適用上の注意

本剤を溶解するときは、本剤を室温程度に戻した後、注射用水で静かに溶解する。急激な振盪溶解は避けること。

溶解した時、肉眼で異物や変色の有無を確認し、それらを認めた場合は使用しないこと。

1ヵ月単位での投与量を基準にして、バイアル(400)単位で1回の投与量を調節する(開封したバイアルは使いきる)ことが可能である。

溶解後、直ちに生理食塩液で静かに希釈し、速やかに使用すること。溶解後は、次回投与用として保存しないこと。

他の製剤との混注はさけること。

0.2ミクロンの親水性ポリエーテルスルフォン製メンブレンフィルターが付いた輸液セットを使用すること。微小異物除去用のろ過網が組込まれた輸液セットは、目詰まりを起こすため使用しないこと。

その他の注意

肺高血圧症はゴーシェ病の既知の合併症である。海外において本剤を投与中の患者に肺高血圧症が認められたとの報告があるので、患者が呼吸器症状を呈した場合は肺高血圧症の有無を検討し、適切な処置を行うこと。

本剤の生殖機能及び癌原性を評価する試験は動物及びヒトで行われていない。

薬物動態

吸収

外国における検討で、ゴーシェ病I型の抗体陰性患者に、本剤7.5〜60U/kgを60分間点滴静注した結果、30分以内に血中酵素活性が定常状態に到達した。投与後、血中酵素活性は速やかに低下し、消失半減期は、3.6〜10.4分(5.9±2.4分)、血中クリアランスは9.8〜20.3mL/分/kg(14.5±4.0mL/分/kg)、分布容積は、88.6〜146.1mL/kg(115±24mL/kg)であった。この投与量範囲では、消失半減期、血中クリアランス、分布容積は投与量に依存しなかった。
本剤に対する抗体陽性患者は、定常状態の血中酵素活性が高く、分布容積及びクリアランスの減少と消失半減期の延長が認められた。

分布

マウスに本剤を単回静脈内投与したところ、回収された酵素活性の95〜96%が肝臓で回収され、ついで脳、脾臓に分布した。
ラットに本剤0〜300U/kgを単回静脈内投与あるいは週1回13週間静脈内投与した結果、1週間後の肝組織中に酵素活性は有意に検出されなかった。

代謝

マウス単回投与後、クッパー細胞中の酵素活性の細胞内消失は、短い半減期(3〜4時間)と長い半減期(79〜84時間)の二相性を示した。

臨床成績

改善判定基準は、貧血はヘモグロビン値が投与前値より≧1.0g/dL増加、血小板減少症は血小板数が投与前値より≧30%増加、肝脾腫は肝脾容積が投与前値より≧10%減少とした。

日本における検討2)

本剤60単位/kgを隔週で6ヵ月間、ゴーシェ病I型3例とIII型2例に投与したところ、5例中貧血は4例で、血小板減少症は3例で、肝腫は4例で、脾腫は脾摘が行われていなかった3例中全例で、改善した。ゴーシェ病患者で異常高値を示す酸性ホスファターゼ及びアンギオテンシン変換酵素は、5例全例で低下し低下率はそれぞれ25.4〜67.3%、29.9〜69.8%であった。

米国における検討

本剤またはアルグルセラーゼ60単位/kgを隔週で6ヵ月間、各ゴーシェ病15例に投与し、二重盲検比較試験を行った。本剤投与群では、15例中貧血は11例で、血小板減少症は9例で、肝腫は8例で、脾腫は全例で、改善した。骨症状は11例中7例で長骨のX線所見が改善した。ゴーシェ病患者で異常高値を示す酸性ホスファターゼ及びアンギオテンシン変換酵素は、それぞれ15例中14例で≧30%低下した。治療成績と抗体産生率は、両群で差がなかった。3)

本剤を60単位/kg、隔週投与で6ヵ月間投与した後、3ヵ月毎にヘモグロビン値の評価をし、50%減量しながら25〜30ヵ月間の長期維持投与を評価した。その結果、一定期間の投与の後十分な臨床効果が得られた場合であれば、減量した後も減量前に獲得した改善効果(貧血、血小板減少症、肝脾腫)を維持することが示された。また、アルグルセラーゼから本剤への薬剤変更の影響を、貧血、血小板減少症、肝脾腫への改善効果で検討したところ、変更前後で治療効果の変化はなかった。

その他の検討

ICGG(International Collaborative Gaucher Group)Gaucher Registryに登録されているゴーシェ病I型患者502例(本剤非投与群160例、本剤投与群(15〜60単位/kg隔週投与)342例)を最長8年間追跡した結果、二重エネルギーX線吸収測定法(DXA)による腰椎骨密度の平均Zスコアは、本剤非投与群ではベースラインから徐々に低下する傾向を示したが、本剤投与群では増加した。4)

薬効薬理

本剤は、ゴーシェ病のマクロファージに蓄積している糖脂質グルコセレブロシドの分解酵素グルコセレブロシダーゼの改良型酵素である。本剤は、DNA組換え技術によりチャイニーズハムスター卵巣細胞で産生されたヒトβ-グルコセレブロシダーゼ5)の糖鎖を修飾し、マンノース末端にすることにより、標的細胞であるマクロファージに効率よく取り込まれ、効力を発揮する。

グルコセレブロシドに対する作用

天然基質グルコセレブロシドのアナログである合成基質p-ニトロフェニル-β-D-グルコピラノシドに対する本剤及び胎盤由来のβ-グルコセレブロシダーゼ製剤(一般名:アルグルセラーゼ、商品名:セレデース注)の酵素反応性を検討したところ、酵素反応速度定数(Km及びVmax)に差はなく、酵素特性は同等であった。

マクロファージレセプターに対する反応性

本剤は、ラット肺胞マクロファージのマンノースレセプターに対する、125I-マンノシレートウシ血清アルブミンの結合を阻害し、その阻害能はアルグルセラーゼと同等であった。また、本剤及びアルグルセラーゼの125I-標識体のラット肺胞マクロファージマンノースレセプターへの結合能について検討した結果、本剤はアルグルセラーゼと同等の親和性及び結合速度を示した。

有効成分に関する理化学的知見

一般的名称イミグルセラーゼ(遺伝子組換え)
一般名(欧名)imiglucerase(genetical recombination)
化学名ヒト胎児肺線維芽細胞に由来するヒトcDNAの発現によりチャイニーズハムスター卵巣細胞で産生されたβ-グルコセレブロシダーゼを、シアリダーゼ、β-ガラクトシダーゼ及びヘキソサミニダーゼの酵素処理により糖鎖末端をマンノースにした497個のアミノ酸残基(C2532H3843N671O711S16;分子量:55,509)からなる糖蛋白質(分子量:約60,000)
分子量約60,000
KEGG DRUGD03020

包装

セレザイム静注用400単位

1バイアル

主要文献


1. R.Schiffmann,et al.,  Ann.Neurol.,  42 (4),  613-621,  (1997) »PubMed
2. 北川照男,ほか,  小児科臨床,  50 (8),  145-164,  (1997)
3. G.Grabowski,et al.,  Ann.Intern.Med.,  122 (1),  33-39,  (1995) »PubMed
4. RJ.Wenstrup,et al.,  J.Bone Miner Res.,  22 (1),  119-126,  (2007)
5. J.Sorge,et al.,  Proc.Natl.Acad.Sci.,  82,  7289-7293,  (1985) »PubMed

作業情報


改訂履歴

2016年7月 改訂
2017年2月 改訂 (第5版)

文献請求先

サノフィ株式会社
163-1488
東京都新宿区西新宿三丁目20番2号
フリーダイヤル0120-109-905

業態及び業者名等

製造販売
サノフィ株式会社
163-1488
東京都新宿区西新宿三丁目20番2号


[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2020/11/18 版