医療用医薬品 : バトラーフローデン

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医薬品情報


総称名 バトラーフローデン
一般名 フッ化ナトリウム
欧文一般名 Sodium Fluoride
製剤名 リン酸酸性フッ化ナトリウム塗布剤
薬効分類名 う蝕予防フッ化物歯面塗布剤
薬効分類番号 2790
ATCコード A01AA01
KEGG DRUG
D00943 フッ化ナトリウム
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年9月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
バトラーフローデンフォームA酸性2% Butler Fluodent Foam A 2% サンスター 2790822Q1090

4. 効能または効果

齲蝕の予防

6. 用法及び用量

通常、歯面に対し年間1〜2回次の方法により実施する。
〔塗布方法〕
I.一般的方法(綿球法)
(1)歯面の清掃
歯ブラシ等によって口腔内を十分に清掃してから、必要ある時は塗布面の歯石を除去し、ポリッシングブラシ又はポリッシングカップに研磨剤をつけて歯面から歯垢(苔)を除くようにする。
(2)防湿・乾燥
巻綿花を用いて塗布する歯を孤立させ、綿球で唾液を拭った後、圧縮空気で乾燥する。
(3)薬剤の塗布
薬剤(2mL以下)に浸した脱脂綿、ガーゼ等で歯面をなるべく長く薬剤に浸潤させる。塗布後約30分間は洗口させないで唾液を吐かせる程度にとどめる。
II.トレー法
(1)歯面の清掃
一般的方法と同様に行う。
(2)トレーの選択
歯(列)弓に適合するトレーを選ぶ。
(3)トレーの装着
トレーに薬剤(2mL以下)をのせ、口腔内に挿入し、軽く歯列に圧接して約4分間かませる。
(4)トレーの除去
トレーをはずす。塗布後約30分間は洗口させないで唾液を吐かせる程度にとどめる。

7. 用法及び用量に関連する注意

塗布薬液量は2mL以下とし、幼小児においては必要最小限度にとどめること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
 頻度不明
過敏症過敏症状
口腔・粘膜障害一過性の口腔内軟部組織痛・感覚異常

13. 過量投与

13.1 急性中毒
誤って飲用し、嘔吐、腹痛、下痢等の急性中毒症状を起こした場合には、牛乳、グルコン酸カルシウム等のカルシウム剤を応急的に服用させ、医師の診療を受けさせること。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用時の注意
14.1.1 腐蝕性があるので、できるだけ口腔粘膜に薬液が触れないよう注意すること。
14.1.2 塗布後約30分間は洗口させないこと。ただし、薬液の残留する唾液は吐き出させ、飲み込まないように指示すること。
14.1.3 歯科医師又はその指導下で歯科衛生士が取扱うこと。
14.1.4 In vitro試験において、本剤との接触により、チタン、チタン合金(Ti-6Al-4V)又はケイ素含有材料(歯科用グラスアイオノマーセメント、歯科用コンポジットレジン充填材等)が変色したり表面性状に影響を及ぼすとの報告がある1)2)
14.1.5 フォームを吐出する際は、容器を傾け過ぎず、タテに持って容器の胴体部を押して吐出すること。
14.1.6 容器は振らないで使用すること。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
フッ化ナトリウムを高濃度(本剤はフッ化物イオン濃度として約9000ppmを含有)で歯質に作用させた場合には、反応生成物として主にフッ化カルシウムが生成される。フッ化カルシウムは最終的反応生成物ではなく、口腔内環境によって変化し、溶解することでカルシウムイオンやフッ化物イオンの供給源となり有益な働きをしている。歯質に対するフッ化物イオンの齲蝕予防の作用機序は、脱灰抑制と再石灰化促進効果である。また、再石灰化の過程でフッ化物イオンが吸着・置換することで、再石灰化ミネラルは酸に溶解しにくい性状となる3)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. フッ化ナトリウム

一般的名称 フッ化ナトリウム
一般的名称(欧名) Sodium Fluoride
分子式 NaF
分子量 41.99
物理化学的性状 白色の結晶性の粉末で、においはない。水にやや溶けやすい。
KEGG DRUG D00943

20. 取扱い上の注意

使用後は必ず頭部を押し下げて密栓をし、青色カバーを装着すること。

22. 包装

1本150mL(ポリプロピレン製瓶)

23. 主要文献

  1. 小瀬木克英 他, 歯科学報, 96 (4), 293-304, (1996)
  2. 安藤良彦, 日歯保誌, 33 (3), 690-697, (1990)
  3. 飯島洋一 中垣晴男,眞木吉信 編, “フッ化物応用と歯質・再石灰化の科学”.フッ化物臨床応用のサイエンス.第1版, 13-28, (2002), (永末書店)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
サンスター株式会社 医薬品インフォメーションセンター
〒569-1195 大阪府高槻市朝日町3-1
電話:072-682-4815
製品情報問い合わせ先
サンスター株式会社 医薬品インフォメーションセンター
〒569-1195 大阪府高槻市朝日町3-1
電話:072-682-4815

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
サンスター株式会社
〒569-1195 大阪府高槻市朝日町3-1

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/07/23 版