医療用医薬品 : ミヤBM |
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販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
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ミヤBM細粒 | MIYA-BM FINE GRANULES | ミヤリサン製薬 | 2316009C1026 | 6.3円/g | |
ミヤBM錠 | MIYA-BM TABLETS | ミヤリサン製薬 | 2316009F1022 | 5.7円/錠 |
腸内菌叢の異常による諸症状の改善
ミヤBM細粒
通常、成人1日1.5〜3gを3回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
ミヤBM錠
通常、成人1日3〜6錠を3回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
副作用
適用上の注意
調製時
アミノフィリン、イソニアジドとの配合により着色することがあるので、配合を避けることが望ましい。
薬剤交付時
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。(PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されている。)
胃液に対する安定性
分布、排泄
宮入菌製剤を使用した臨床試験の概要は、次のとおりであった。1)2)3)
対象疾患 | 改善率 |
胃腸炎 | 75%(3/4例) |
腹部症状 | 80%(271/338例) |
下痢 | 97%(117/121例) |
便秘 | 67%(6/9例) |
交替性便通異常 | 80%(8/10例) |
軟便 | 59%(94/159例) |
急性鼻咽頭炎あるいは急性扁桃炎により抗生物質投与を受けた乳児、幼児及び小児において、下痢が40例中19例(47.5%)に発症した。これに対し宮入菌製剤を併用した例の下痢発症率は91例中17例(18.7%)であった。10)
キャンピロバクター腸炎の小児47例において、宮入菌製剤、抗生物質及び止瀉剤を単独、2剤併用あるいは3剤併用で服用した場合、宮入菌製剤と抗生物質の併用例は最も回復が早かった。11)
過敏性腸症候群の症例において、腹痛、下痢、便秘あるいは交替性便通異常等に対して、宮入菌製剤は123例中99例(80.5%)に有効であった。3)
腸内細菌に対する作用
混合培養において、宮入菌はコレラ菌、赤痢菌、腸炎ビブリオ菌、サルモネラ菌、腸管病原性大腸菌、腸管毒素原性大腸菌、腸管出血性大腸菌など、各種腸管病原菌の発育を抑制した。12)13)14)15)
無菌マウスにおいて、宮入菌を投与することにより、腸管出血性大腸菌O157:H7の増殖性、毒素産生性及び致死率が有意に抑制された。15)
宮入菌が産生する酪酸は、腸管毒素原性大腸菌による毒素の産生を抑制した。16)
ウサギ、マウスによる腸管毒素原性大腸菌誘発下痢モデルにおいて、宮入菌を投与することにより、腸管水分貯留が有意に抑制された。17)18)
宮入菌の培養ろ液を添加した液体培地において、ビフィズス菌の発育が促進された。19)
宮入菌は有害細菌によるアンモニア、アミン類の産生を抑制した。20)
化学療法剤投与時における整腸作用
各種抗菌剤の投与を受けた成人において、偽膜性大腸炎の原因菌とされるClostridium difficileの糞便中検出率が著しく増加したが、宮入菌製剤を併用することにより、その出現頻度並びに菌数は減少した。21)
予め宮入菌を定着させた後Clostridium difficileを感染させた無菌マウスは、Clostridium difficileを単独感染させた無菌マウスと比較して致死率が減少し、上皮細胞の壊死及び出血等も観察されなかった。22)
その他の整腸作用
理化学知見その他 | 宮入菌は細菌分類学上Clostridium butyricumに属するグラム陽性、有芽胞、偏性嫌気性の桿菌で、酪酸、酢酸などの短鎖脂肪酸を産生する。28)嫌気培養することにより、BL寒天培地で灰褐色で中心部茶色の正円形〜不規則形の集落を作る。 |
ミヤBM細粒
バラ包装
500g、1kg(500g×2)、5kg(500g×10)
HS包装
1g×630包、1g×2,520包
ミヤBM錠
バラ包装
1,000錠
PTP包装
100錠(10錠×10枚)、400錠(10錠×10枚×4)、800錠(10錠×10枚×8)
1. | 武田英二 他, 新薬と臨床, 25 (9), 1505, (1976) |
2. | 岡林一夫 他, 新薬と臨床, 43 (2), 300, (1994) |
3. | Zhang D.et al., Chinese Journal of Gastroenterology, 3 (2), 82, (1998) |
4. | 下山 孝, 厚生省特定疾患「潰瘍性大腸炎調査研究」昭和48年度業績集, (1974) |
5. | 下山 孝 他, 総合臨床, 26 (6), 1051, (1977) |
6. | 佐藤留美子 他, 日本細菌学雑誌, 50 (1), 227, (1995) |
7. | Sato R.et al., Microbial Ecology in Health and Disease, 9, 115, (1996) |
8. | Sato R.et al., Microbiology and Immunology, 41 (9), 665, (1997) |
9. | 佐藤留美子 他, ミヤリサン製薬(株)社内資料 |
10. | 倉田 晉 他, 小児科臨床, 41 (10), 2409, (1988) |
11. | 山下亮子 他, 小児科臨床, 46 (11), 2703, (1993) |
12. | 藤田逸樹 他, 医学と生物学, 116 (1), 27, (1988) |
13. | 前田暁男, ミヤリサン製薬(株)社内資料 |
14. | 黒岩豊秋 他, 感染症学雑誌, 64 (3), 257, (1990) »PubMed »DOI |
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17. | 藤田逸樹 他, 薬理と治療, 14 (7), 4651, (1986) |
18. | 藤田逸樹 他, 薬理と治療, 15 (3), 1219, (1987) |
19. | 北城俊男, 日本細菌学雑誌, 23 (1), 31, (1968) |
20. | 北城俊男, ミヤリサン製薬(株)社内資料 |
21. | 黒岩豊秋 他, 感染症学雑誌, 64 (11), 1425, (1990) »PubMed »DOI |
22. | 田口晴彦 他, Progress in Medicine, 17 (5), 1405, (1997) |
23. | 黒岩豊秋 他, 応用薬理, 37 (1), 1, (1989) |
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25. | 伊藤いづみ 他, 日本老年医学会雑誌, 34 (4), 298, (1997) »DOI |
26. | 岡本敏彦 他, 消化と吸収, 19 (2), 65, (1996) |
27. | 北城俊男, ミヤリサン製薬(株)社内資料 |
28. | Ikeda T.et al., Bifidobacteria Microflora, 7 (1), 57, (1988) |
改訂履歴 |
2020年9月 改版 |
文献請求先 |
主要文献に記載の社内資料につきましても下記にご請求ください。 |
業態及び業者名等 |
製造販売元 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2021/4/20 版 |