<マーズレン配合錠0.375ES>
通常成人1日6〜8錠を3〜4回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
<マーズレン配合錠0.5ES>
通常成人1日6錠を3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
<マーズレン配合錠1.0ES>
通常成人1日3錠を3回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
16.1 血中濃度
16.1.1 健康成人(生物学的同等性試験)
健康成人男子10名にマーズレン配合錠1.0ES 3錠(アズレンスルホン酸ナトリウム水和物として6mg、及びL-グルタミンとして1,980mg)経口投与した。アズレンスルホン酸ナトリウム水和物は投与約5時間後に最高血漿中濃度に達し、その生物学的半減期は約13時間であった。また、L-グルタミンは投与約0.5時間後に最高血漿中濃度に達した
1)。
16.1.2 生物学的同等性試験
マーズレン配合錠1.0ES(3錠)とマーズレンS配合顆粒(2g)(いずれもアズレンスルホン酸ナトリウム水和物として6mg)を、2剤2期のクロスオーバー法により健康成人男子に絶食時単回経口投与してHPLC法にて血漿中アズレンスルホン酸ナトリウム濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUCt、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された
1)。
マーズレン配合錠1.0ES(3錠)又はマーズレンS配合顆粒(2g)経口投与後の血漿中アズレンスルホン酸ナトリウム濃度推移
薬物動態パラメータ
| 判定パラメータ | 参考パラメータ |
AUC0-48(ng・hr/mL) | Cmax(ng/mL) | Tmax(hr) | t1/2(hr) |
マーズレン配合錠1.0ES(3錠) | 13085±3276 | 757±211 | 4.9±1.9 | 12.8±2.7 |
マーズレンS配合顆粒(2g) | 13462±2703 | 776±121 | 4.5±1.5 | 13.3±2.8 |
血漿中濃度並びにAUCt、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
注)マーズレン配合錠1.0ESの承認されている用法及び用量は「通常成人1日3錠を3回に分割経口投与する。」であり、マーズレンS配合顆粒の承認されている用法及び用量は「通常成人1日1.5〜2.0gを3〜4回に分割経口投与する。」である。
16.4 代謝
本剤は、プロプラノロール、イミプラミン、ジアゼパム、ワルファリンを基質としてチトクロームP450への影響を調べた結果、チトクロームP450へ影響を及ぼさなかった
2)(
in vitro)。
16.8 その他
<マーズレン配合錠0.375ES>
マーズレン配合錠0.375ESは、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日 薬食審1124004号)」に基づき、マーズレン配合錠1.0ESを標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた
3)。
<マーズレン配合錠0.5ES>
マーズレン配合錠0.5ESは、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成12年2月14日 医薬審64号)」に基づき、マーズレン配合錠1.0ESを標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた
4)。
17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第III相試験(二重盲検比較試験)
本剤と剤形が異なるマーズレンS配合顆粒では、アズレンスルホン酸ナトリウム水和物、L-グルタミンの単独投与群に比べ、胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍の患者を対象とした二重盲検比較試験においてその有用性が認められている。
試験に用いた薬剤は以下の3剤である。
・マーズレンS配合顆粒M:1g中、アズレンスルホン酸ナトリウム水和物3mg及びL-グルタミン990mg含有
・対照薬A:1g中、アズレンスルホン酸ナトリウム水和物3mg含有
・対照薬G:1g中、L-グルタミン990mg含有
(1)胃炎に対する効果
慢性胃炎に対するマーズレンS配合顆粒M群の自他覚症状の総合改善率(有効以上)は、7日目で84.3%(140/166例)であった。また、自他覚症状の総合改善率と安全性を総合的に判断した有用性(有用以上)は、7日目で84.9%(141/166例)と、他の2群に比べ有意に優れた効果を示した
5)。
(2)胃潰瘍に対する効果
マーズレンS配合顆粒M群の内視鏡判定(著明改善以上)は61.5%(8/13例)と、他の2群に比べ有意に優れた効果を示した。また、自覚症状の改善率(有効以上)は、84.6%(11/13例)と、対照薬G群に比べ有意に優れた効果を示した
6)。
(3)十二指腸潰瘍に対する効果
マーズレンS配合顆粒M群の外来患者における自覚症状の項目別改善度(消失率)は8週目で85.3%(58/68例)であった。また、内視鏡判定(略治以上)は50.0%(9/18例)と、対照薬G群に比べ有意に優れた効果を示した
7)。
20.1 開封後は光を遮り、直射日光や高温を避けて保存すること。
20.2 多少の色調幅があるが、成分等に影響はない。