医療用医薬品 : ニカルジピン塩酸塩 |
List Top |
総称名 | ニカルジピン塩酸塩 |
---|---|
一般名 | ニカルジピン塩酸塩 |
欧文一般名 | Nicardipine Hydrochloride |
薬効分類名 | 注射用Ca拮抗剤 |
薬効分類番号 | 2149 |
ATCコード | C08CA04 |
KEGG DRUG |
D00617
ニカルジピン塩酸塩
|
KEGG DGROUP |
DG01928
ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬
DG03231
血圧降下薬
|
JAPIC | 添付文書(PDF) |
販売名 | 欧文商標名 | 製造会社 | YJコード | 薬価 | 規制区分 |
---|---|---|---|---|---|
ニカルジピン塩酸塩注射液2mg「サワイ」 (後発品) | NICARDIPINE HYDROCHLORIDE Injection[SAWAI] | 沢井製薬 | 2149400A1132 | 100円/管 | 劇薬, 処方箋医薬品注) |
ニカルジピン塩酸塩注射液10mg「サワイ」 | NICARDIPINE HYDROCHLORIDE Injection[SAWAI] | 沢井製薬 | 2149400A2155 | 100円/管 | 劇薬, 処方箋医薬品注) |
ニカルジピン塩酸塩注射液25mg「サワイ」 (後発品) | NICARDIPINE HYDROCHLORIDE Injection[SAWAI] | 沢井製薬 | 2149400A3070 | 195円/管 | 劇薬, 処方箋医薬品注) |
他の血圧降下剤[8.6参照] | 血圧降下作用が増強されることがある。 | 両剤の薬理学的な相加作用等による。 |
β-遮断剤 プロプラノロール 等 | うっ血性心不全患者では、過度の血圧低下、心機能の低下があらわれることがある。必要に応じどちらかを減量又は投与を中止する。 | 両剤の薬理学的な相加作用による。 (1)血圧降下作用の増強 (2)陰性変力作用の増強1) |
フェンタニール | フェンタニール麻酔時、β-遮断剤と本剤の併用で血圧低下がみられることがある2)。必要に応じどちらかを減量又は投与を中止する。 | 機序不明 |
ジゴキシン | ジゴキシンの作用を増強し3)、中毒症状(嘔気、嘔吐、めまい、徐脈、不整脈等)があらわれることがある。必要に応じジゴキシンを減量する。 | 本剤が、主に腎でのクリアランスを減少させ、ジゴキシンの血中濃度が上昇する。 |
ダントロレンナトリウム水和物 | 他のCa拮抗剤(ベラパミル等)の動物実験で心室細動、循環虚脱がみられたとの報告がある。 | 高カリウム血症を来すと考えられる。 |
タンドスピロンクエン酸塩 | 動物実験で血圧降下作用が増強されたとの報告がある。 | タンドスピロンクエン酸塩は中枢性の血圧降下作用を有し、相加的な降圧作用を示す4)。 |
ニトログリセリン[8.6参照] | 動物実験で房室ブロックを起こしたとの報告がある。 | 機序不明 |
筋弛緩剤 パンクロニウム臭化物 ベクロニウム臭化物 等 | 筋弛緩の作用が増強することがある。筋弛緩作用に注意し、異常が認められた場合には、両剤の減量若しくは投与を中止する。 | 本剤が神経筋接合部位において、シナプス前あるいは後にアセチルコリン放出を抑制させること、及び骨格筋の筋小胞体でのCa遊離抑制による筋自体の収縮力の低下等が考えられている5)。 |
免疫抑制剤 シクロスポリン タクロリムス水和物 等 | 免疫抑制剤の作用を増強し6)、中毒症状(特に腎機能異常)があらわれることがある。また、本剤の作用を増強し、血圧低下、頻脈等があらわれることがある。必要に応じ免疫抑制剤及び本剤を減量する。 | 本剤あるいは免疫抑制剤によりCYP3A4が阻害され、免疫抑制剤あるいは本剤の血中濃度が上昇する。 |
フェニトイン | (1)フェニトインの作用を増強し、中毒症状(神経的)があらわれることがある。必要に応じフェニトインを減量する。 (2)本剤の作用が減弱されることがある。必要に応じ本剤を増量する。 | (1)本剤の蛋白結合率が高いため、血漿蛋白結合競合により、遊離型フェニトインが上昇する。 (2)CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される7)8)。 |
リファンピシン | 本剤の作用が減弱されることがある。必要に応じ本剤を増量する。 | CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。 |
シメチジン | 本剤の作用が増強され、血圧低下、頻脈等があらわれることがある。必要に応じ本剤を減量する9)。 | これらの薬剤によりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。 |
HIVプロテアーゼ阻害剤 サキナビル リトナビル 等 | 本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。 | これらの薬剤によりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。 |
アゾール系抗真菌薬 イトラコナゾール 等 | 本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。 | これらの薬剤によりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。 |
0.1〜5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
循環器 | 頻脈、心電図変化、血圧低下、肺動脈圧の上昇(急性心不全時)、心係数の低下(急性心不全時)、心室頻拍(急性心不全時)、チアノーゼ(急性心不全時) | 動悸、顔面潮紅、全身倦怠感、心室性期外収縮 | 房室ブロック |
肝臓 | 肝機能異常(AST・ALT等の上昇) | ||
腎臓 | BUN上昇、クレアチニン上昇 | ||
消化器 | 嘔気、嘔吐、むかつき | ||
過敏症 | 皮疹 | ||
その他 | 頭痛、体温の上昇、尿量減少、血中総コレステロールの低下、悪寒、背部痛、血清カリウムの上昇 | 静脈炎 |
配合する輸液の量 (mL) | 調製するニカルジピン塩酸塩溶液の濃度 | ||
約0.01% | 約0.015% | 約0.02% | |
加えるニカルジピン塩酸塩注射液の量(mL) | |||
100 | 12 | 18 | 24 |
250 | 30 | 45 | 60 |
500 | 60 | 90 | 120 |
投与量(mg/kg iv) | n | t1/2β(min) | AUC(ng・h/mL) | Vdβ(mL/kg) |
0.01 | 2 | 63 | 23.3 | 644 |
0.02 | 2 | 50 | 38.3 | 641 |
投与量(mg/kg iv) | n | t1/2β(min) | AUC(ng・h/mL) | Vdβ(mL/kg) |
0.01 | 7 | 28 | 21.8 | 321 |
0.02 | 5 | 22 | 29.8 | 495 |
0.03 | 4 | 45 | 68.7 | 609 |
投与 | t1/2β(min) | CL tot(mL/kg/min) | Vdβ(mL/kg) |
1日目 | 109 | 10.7 | 1,683 |
t1/2β(min) | CL tot(mL/kg/min) | Vdβ(mL/kg) |
160 | 14.2 | 3,083 |
t1/2β(min) | CL tot(mL/kg/min) | Vd ss(mL/kg) |
130 | 11.5 | 2,091 |
[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] | 2025/05/21 版 |