医療用医薬品 : キャベジン

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医薬品情報


総称名 キャベジン
一般名 メチルメチオニンスルホニウムクロリド
欧文一般名 Methylmethionine Sulfonium Chloride
製剤名 メチルメチオニンスルホニウムクロリド錠
薬効分類名 消化性潰瘍・胃炎・慢性肝疾患治療剤
薬効分類番号 2321
ATCコード A02BX04
KEGG DRUG
D00177 メチルメチオニンスルホニウムクロライド
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2024年5月 改訂(第2版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
キャベジンUコーワ錠25mg CABAGIN-U KOWA Tablets 25mg 興和 2321001F1042 5.7円/錠

4. 効能または効果

○下記疾患における自覚症状及び他覚所見の改善
○慢性肝疾患における肝機能の改善

6. 用法及び用量

メチルメチオニンスルホニウムクロリドとして、通常成人1回25〜75mgを1日3回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1%未満
過敏症発疹等
消化器便秘、下痢、おくび等

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内二重盲検比較試験
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎、慢性肝炎における二重盲検比較試験の結果、有用性が認められた1)2)3)4)5)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
メチルメチオニンスルホニウムクロリドの詳細な機序は明確ではないが、胃粘液量増加、胃血流量増加等による潰瘍抑制作用及び肝機能改善作用を示す。
18.2 各種実験潰瘍、胃粘膜損傷、胃血流に対する作用
18.2.1 実験潰瘍(酢酸、clamping)を抑制し、胃粘膜組織ムコ多糖成分の分解を防止(β-グルクロニダーゼ活性及びN-アセチル-β-グルコサミニダーゼ活性の抑制)する(ラット)。
18.2.2 実験潰瘍(エタノール、塩酸エタノール、塩酸アスピリン)における胃粘膜損傷を抑制する。インドメタシン前処理ではこれらの作用は低下する6)(ラット)。
18.2.3 実験潰瘍(エタノール)に対して胃粘膜表層部の粘液糖蛋白量を増加・保持させる7)(ラット)。
18.2.4 胃切除後の残胃粘膜の変性防止を認め、上皮の再生、粘液分泌を認める8)(イヌ)。
18.2.5 胃血流を増加させる9)(イヌ)。
18.3 肝機能改善作用
18.3.1 四塩化炭素障害肝で血清膠質反応を改善する10)(ラット)。
18.3.2 四塩化炭素障害肝でリン脂質、リン蛋白、RNAの代謝を改善する10)(ウサギ)。
18.3.3 四塩化炭素障害肝で肝臓のローズベンガル摂取率の低下、キニノーゲン量の一過性の増大を抑制する11)(ラット)。
18.3.4 メチルメチオニンスルホニウムクロリドはlabile-CH3基を有しており、体内においてメチル基供与体として作用し、ヒスタミンを不活化する12)(マウス)。
18.3.5 ケファリンからレシチンへの合成を促進する(マウス)。
18.3.6 コレステロール脂肝に対して肝臓並びに血清中の脂質を減少させる13)(ウサギ)。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. メチルメチオニンスルホニウムクロリド

一般的名称 メチルメチオニンスルホニウムクロリド
一般的名称(欧名) Methylmethionine Sulfonium Chloride
化学名 (3-Amino-3-carboxypropyl)dimethylsulfonium chloride
分子式 C6H14ClNO2S
分子量 199.70
融点 約140℃(分解)
物理化学的性状 白色の結晶又は結晶性の粉末で、わずかに特異なにおいがある。水に極めて溶けやすく、エタノール(99.5)、アセトン又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。水溶液(1→20)のpHは4.0〜5.0である。水溶液(1→50)は旋光性を示さない。また、吸湿性である。
KEGG DRUG D00177

20. 取扱い上の注意

アルミピロー包装開封後は湿気を避けて保存すること。

22. 包装

PTP
100錠(10錠×10)、1000錠(10錠×100)

23. 主要文献

  1. 伊藤緩他, 薬理と治療, 3, 687-97, (1975)
  2. 三好秋馬他, 薬理と治療, 3, 677-86, (1975)
  3. 三好秋馬他, 薬理と治療, 5, 1290-300, (1977)
  4. 三好秋馬他, 薬理と治療, 5, 1301-9, (1977)
  5. 鈴木宏他, 医学のあゆみ, 105, 844-58, (1978)
  6. 岡部進他, Ther Res., 17, 3663-9, (1996)
  7. Watanabe T,et al., Dig Dis Sci., 41, 49-54, (1996) »PubMed
  8. 赤木正信他, 新薬と臨床, 14, 887-90, (1965)
  9. 佐島敬清他, 基礎と臨床, 11, 3182-6, (1977)
  10. 市原干城, 京都府立医科大学雑誌, 70, 955-79, (1961)
  11. 久保寺昭子, 薬理と治療, 4, 1109-13, (1976)
  12. 鈴江緑衣郎, 綜合臨床, 17, 2579-83, (1968)
  13. 鮫島美子他, 関西医科大学雑誌, 15, 58-62, (1963) »DOI

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
興和株式会社 くすり相談センター 受付時間 9:00〜17:00(土・日・祝日・弊社休日を除く)
〒103-8433 東京都中央区日本橋本町三丁目4-14
電話:0120-508-514
03-3279-7587
製品情報問い合わせ先
興和株式会社 くすり相談センター 受付時間 9:00〜17:00(土・日・祝日・弊社休日を除く)
〒103-8433 東京都中央区日本橋本町三丁目4-14
電話:0120-508-514
03-3279-7587

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
興和株式会社
東京都中央区日本橋本町三丁目4-14

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2024/08/21 版