次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(0.2%)、アナフィラキシー(0.3%)
呼吸困難、胸痛、低血圧、頻脈、徐脈、潮紅、血管浮腫、発汗等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2 白血球減少等の骨髄抑制
白血球減少(61.4%)、好中球減少(55.5%)、貧血[ヘモグロビン減少(30.7%)、ヘマトクリット値減少(5.0%)、赤血球減少(11.2%)等]、血小板減少(11.7%)、汎血球減少等があらわれることがある。また、骨髄抑制の持続により、感染症[尿路感染(2.3%)、上気道感染(4.8%)、敗血症(0.9%)、帯状疱疹(1.0%)、肺炎(1.1%)等]の併発が報告されている。感染症、出血傾向の発現又は増悪に十分注意すること。A法では、白血球及び好中球減少の最低値までの期間(中央値)はそれぞれ投与開始後11日後、13日後にあらわれ、最低値発現日から白血球、好中球ともに7日間(中央値)で回復した。また、B法では、白血球及び好中球減少の最低値までの期間(中央値)はともに投与開始後22日後にあらわれ、最低値発現日から白血球、好中球はそれぞれ14日間(中央値)、13日間(中央値)で回復した。
11.1.3 末梢神経障害、麻痺
しびれ等の末梢神経障害(43.8%)、麻痺(0.1%)、片麻痺(0.1%未満)、不全麻痺(頻度不明)があらわれることがある。
11.1.4 間質性肺炎(0.5%)、肺線維症(頻度不明)
発熱、咳嗽、呼吸困難及び胸部X線検査異常等が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
11.1.5 急性呼吸窮迫症候群(0.1%未満)
急速に進行する呼吸困難、低酸素症、両側性びまん性肺浸潤影等の胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.6 心筋梗塞(0.1%未満)、うっ血性心不全(0.1%未満)、心伝導障害(頻度不明)、肺塞栓(0.1%)、血栓性静脈炎(0.4%)、脳卒中(0.1%未満)、肺水腫(0.1%未満)
11.1.7 難聴(0.2%)、耳鳴(0.5%)
11.1.8 消化管壊死(頻度不明)、消化管穿孔(0.1%未満)、消化管出血(0.1%未満)、消化管潰瘍(0.1%)
11.1.9 重篤な腸炎
出血性大腸炎(0.1%未満)、偽膜性大腸炎(頻度不明)、虚血性大腸炎(頻度不明)等があらわれることがあるので、激しい腹痛・下痢等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.10 腸管閉塞、腸管麻痺
腸管閉塞(1.6%)、腸管麻痺(0.1%)(食欲不振、悪心・嘔吐、著しい便秘、腹痛、腹部膨満あるいは腹部弛緩及び腸内容物のうっ滞等)を来し、麻痺性イレウスに移行することがあるので、腸管閉塞、腸管麻痺があらわれた場合には投与を中止し、腸管減圧法等の適切な処置を行うこと。
11.1.11 肝機能障害(4.0%)、黄疸(0.1%未満)
11.1.12 膵炎(0.1%未満)
血清アミラーゼ値等に異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.13 急性腎障害(0.2%)
BUN、血清クレアチニン、クレアチニン・クリアランス値等に異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.14 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
11.1.15 播種性血管内凝固症候群(DIC)(0.1%)
血小板数、血清FDP値、血漿フィブリノゲン濃度等の血液検査に異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.16 腫瘍崩壊症候群(頻度不明)
異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察すること。
11.1.17 白質脳症(可逆性後白質脳症症候群を含む)(頻度不明)
歩行時のふらつき、痙攣、頭痛、視覚障害、高血圧、意識障害等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
注2)発現頻度は、卵巣癌、非小細胞肺癌、乳癌、胃癌、子宮体癌患者を対象とした国内第II相試験及び卵巣癌、乳癌患者を対象とした海外第II相試験、使用成績調査並びに市販後臨床試験の結果に基づき記載した。