医療用医薬品 : レボフロキサシン

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医薬品情報


総称名 レボフロキサシン
一般名 レボフロキサシン水和物
欧文一般名 Levofloxacin Hydrate
薬効分類名 広範囲抗菌点眼剤
薬効分類番号 1319
ATCコード S01AE05
KEGG DRUG
D00588 レボフロキサシン水和物
KEGG DGROUP
DG01549 ニューキノロン系抗生物質
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年7月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
レボフロキサシン点眼液1.5%「タカタ」 (後発品) Levofloxacin Ophthalmic Solution"TAKATA" 高田製薬 1319742Q2116 23.5円/mL 処方箋医薬品

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 本剤の成分、オフロキサシン及びキノロン系抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

<適応菌種>
<適応症>
眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼科周術期の無菌化療法

5. 効能または効果に関連する注意

本剤におけるメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対する有効性は証明されていないので、MRSAによる感染症が明らかであり、臨床症状の改善が認められない場合、速やかに抗MRSA作用の強い薬剤を投与すること。

6. 用法及び用量

通常、1回1滴、1日3回点眼する。なお、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

8.1 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は8歳未満の小児に投与した臨床試験は実施していない。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)
紅斑、発疹、呼吸困難、血圧低下、眼瞼浮腫等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 1〜5%未満1%未満頻度不明
眼刺激眼のそう痒感びまん性表層角膜炎等の角膜障害、結膜炎、眼痛、角膜沈着物、眼瞼炎
皮膚 蕁麻疹発疹、そう痒
その他 味覚異常(苦味等) 

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。
・薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
・患眼を開瞼して結膜のう内に点眼し、1〜5分間閉瞼して涙のう部を圧迫させた後、開瞼すること。
・他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。
・遮光して保存すること。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
レボフロキサシン水和物は、ニューキノロン系抗菌薬である。キノロン系及びニューキノロン系抗菌薬の作用機序は、細菌のDNAジャイレース(DNA複製時にらせん状のDNA鎖を一度切断し、その後再結合する酵素)の活性阻害によるDNAの複製阻害であり、殺菌的に作用する1)
18.2 生物学的同等性試験
18.2.1 眼房水中レボフロキサシン濃度
レボフロキサシン点眼液1.5%「タカタ」とクラビット点眼液1.5%をウサギにそれぞれ30μL(レボフロキサシンとして0.45mg)を単回点眼し、点眼後60分に眼房水を採取した。
HPLCにより測定した眼房水中レボフロキサシン濃度は次のとおりであり、統計解析にて90%信頼区間を求めた結果、眼房水中レボフロキサシン濃度の対数値の平均値の差はlog(0.80)〜log(1.25)の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された2)
表18-1 眼房水中濃度
 眼房水中濃度(ng/mL)
レボフロキサシン点眼液1.5%「タカタ」3803.9±2106.9
クラビット点眼液1.5%3761.0±2325.6
18.2.2 角膜中レボフロキサシン濃度
レボフロキサシン点眼液1.5%「タカタ」とクラビット点眼液1.5%をウサギの片眼ずつにそれぞれ30μL(レボフロキサシンとして0.45mg)を点眼し、最高角膜中濃度となる15分後に角膜を採取した。
HPLCにより測定した角膜中レボフロキサシン濃度は次のとおりであり、統計解析にて90%信頼区間を求めた結果、角膜中レボフロキサシン濃度の対数値の平均値の差はlog(0.80)〜log(1.25)の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された2)
表18-2 角膜中濃度
 角膜中濃度(ng/g)
レボフロキサシン点眼液1.5%「タカタ」25940±15592
クラビット点眼液1.5%26184±14731
18.2.3 緑膿菌角膜感染症に対する治療効果
緑膿菌を接種したウサギに対して、レボフロキサシン点眼液1.5%「タカタ」とクラビット点眼液1.5% 50μL(レボフロキサシンとして0.75mg)を菌接種後6時間、10時間及び翌日以降1日3回、2日間点眼し緑膿菌角膜感染症に対する治療効果を比較検討した。本剤及び標準製剤による角膜の混濁抑制及び緑膿菌に対する抗菌効果に有意な差が認められず、生物学的同等性が確認された3)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. レボフロキサシン水和物

一般的名称 レボフロキサシン水和物
一般的名称(欧名) Levofloxacin Hydrate
化学名 (3S)-9-Fluoro-3-methyl-10-(4-methylpiperazin-1-yl)-7-oxo-2,3-dihydro-7H-pyrido[1,2,3-de][1,4]benzoxazine-6-carboxylic acid hemihydrate
分子式 C18H20FN3O4・1/2H2O
分子量 370.38
融点 約226℃(分解)
物理化学的性状 淡黄白色〜黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
酢酸(100)に溶けやすく、水又はメタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくい。
0.1mol/L塩酸試液に溶ける。
光によって徐々に暗淡黄白色になる。
旋光度 〔α〕20D:−92〜−99°(脱水物に換算したもの0.1g、メタノール、10mL、100mm)
KEGG DRUG D00588

20. 取扱い上の注意

外箱開封後は、遮光して保存すること。

22. 包装

5mL[10本、点眼瓶]

23. 主要文献

  1. 日本薬局方解説書編集委員会編, 第十八改正 日本薬局方解説書, C-6260-6265, (2021)
  2. 社内資料:生物学的同等性試験(レボフロキサシン点眼液1.5%「タカタ」)
  3. 社内資料:生物学的同等性試験(レボフロキサシン点眼液1.5%「タカタ」)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
高田製薬株式会社 文献請求窓口
〒336-8666 さいたま市南区沼影1丁目11番1号
電話:0120-989-813
FAX:048-816-4183
製品情報問い合わせ先
高田製薬株式会社 文献請求窓口
〒336-8666 さいたま市南区沼影1丁目11番1号
電話:0120-989-813
FAX:048-816-4183

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
高田製薬株式会社
さいたま市西区宮前町203番地1

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/05/21 版