医療用医薬品 : ロキソプロフェンNa

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医薬品情報


総称名 ロキソプロフェンNa
一般名 ロキソプロフェンナトリウム水和物
欧文一般名 Loxoprofen Sodium Hydrate
製剤名 ロキソプロフェンナトリウム水和物貼付剤
薬効分類名 経皮吸収型鎮痛・抗炎症剤
薬効分類番号 2649
ATCコード M02AA31
KEGG DRUG
D01709 ロキソプロフェンナトリウム水和物
KEGG DGROUP
DG01504 非ステロイド性抗炎症薬 (NSAID)
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2024年10月 改訂(第2版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ロキソプロフェンNaパップ100mg「タカタ」 Loxoprofen Na Pap"TAKATA" 高田製薬 2649735S1095 19.4円/枚

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[喘息発作を誘発することがある。][9.1.1参照]

4. 効能または効果

下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
変形性関節症、筋肉痛、外傷後の腫脹・疼痛

6. 用法及び用量

1日1回、患部に貼付する。

8. 重要な基本的注意

8.1 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
8.2 慢性疾患(変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には薬物療法以外の療法も考慮すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 気管支喘息の患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者を除く)
病態を悪化させることがある。[2.2参照]
9.1.2 皮膚感染症のある患者
感染による炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤又は抗真菌剤を併用し、観察を十分行い慎重に使用すること。皮膚の感染症を不顕性化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤を妊娠中期以降の妊婦に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
65歳以上の高齢者に使用する場合は、貼付部の皮膚の状態に注意すること。
ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg及びテープ剤50mg・100mgの製造販売後調査の結果、65歳以上の高齢者での副作用の発現率(3.7%、1,738例中65例)は、65歳未満(1.7%、1,300例中22例)と比較して有意に高く、主な副作用が貼付部の皮膚症状であった。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー(血圧低下、蕁麻疹、喉頭浮腫、呼吸困難等)があらわれることがある。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
 1〜3%未満0.5〜1%未満0.5%未満頻度不明
皮膚そう痒、紅斑、接触性皮膚炎、皮疹  皮下出血、皮膚刺激、色素沈着、水疱、腫脹
消化器 胃不快感上腹部痛、下痢・軟便 
肝臓 AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇  
その他   浮腫

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 損傷皮膚及び粘膜に使用しないこと。
14.1.2 湿疹又は発疹の部位に使用しないこと。

16. 薬物動態

16.3 分布
16.3.1 生物学的同等性試験
ロキソプロフェンNaパップ100mg「タカタ」とロキソニンパップ100mgを、健康成人男子12名の背部皮膚にそれぞれ約1.607mg/2.25cm2(各剥離時点につき2ヵ所ずつ)を貼付し、貼付後4、24時間にテープストリッピング法により角層を剥離した。HPLCにより測定した薬物の角層中濃度は4時間後にそれぞれ14.93±2.22(μg/部位)、14.98±2.13(μg/部位)、24時間後にそれぞれ19.26±3.69(μg/部位)、22.71±3.00(μg/部位)であり、統計解析にて90%信頼区間を求めた結果、各時点における角層中薬物濃度の対数値の平均値の差はlog(0.70)〜log(1.43)の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された1)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
ロキソプロフェンナトリウム水和物は、プロドラッグであり、活性代謝物のトランスOH体が酸性非ステロイド性抗炎症薬としての作用を示す。すなわち、プロスタグランジン生合成の律速酵素であるシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害し、プロスタグランジンの産生を抑制することにより、抗炎症作用、解熱作用、鎮痛作用を現す。構成型COX(COX-1)と誘導型COX(COX-2)に対する選択性はない2)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ロキソプロフェンナトリウム水和物

一般的名称 ロキソプロフェンナトリウム水和物
一般的名称(欧名) Loxoprofen Sodium Hydrate
化学名 Monosodium 2-{4-[(2-oxocyclopentyl)methyl]phenyl}propanoate dihydrate
分子式 C15H17NaO3・2H2O
分子量 304.31
物理化学的性状 白色〜帯黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
水又はメタノールに極めて溶けやすく、エタノール(95)に溶けやすく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
水溶液(1→20)は旋光性を示さない。
本品1.0gを新たに煮沸して冷却した水20mLに溶かした液のpHは6.5〜8.5である。
KEGG DRUG D01709

20. 取扱い上の注意

内袋開封後はチャックを閉めて保存すること。

22. 包装

70枚[7枚/袋×10袋]
350枚[7枚/袋×50袋]

23. 主要文献

  1. 社内資料:生物学的同等性試験(ロキソプロフェンNaパップ100mg「タカタ」)
  2. 日本薬局方解説書編集委員会編, 第十八改正 日本薬局方解説書, C-6311-6316, (2021)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
高田製薬株式会社 文献請求窓口
〒336-8666 さいたま市南区沼影1丁目11番1号
電話:0120-989-813
FAX:048-838-2121
製品情報問い合わせ先
高田製薬株式会社 文献請求窓口
〒336-8666 さいたま市南区沼影1丁目11番1号
電話:0120-989-813
FAX:048-838-2121

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
高田製薬株式会社
さいたま市西区宮前町203番地1

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/07/23 版