8.1 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
8.2 慢性疾患(変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には薬物療法以外の療法も考慮すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 気管支喘息の患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者を除く)
9.1.2 皮膚感染症のある患者
感染による炎症に対して用いる場合には適切な抗菌剤又は抗真菌剤を併用し、観察を十分行い慎重に使用すること。皮膚の感染症を不顕性化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤を妊娠中期以降の妊婦に使用し、胎児動脈管収縮が起きたとの報告がある。また、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。
9.7 小児等
9.8 高齢者
65歳以上の高齢者に使用する場合は、貼付部の皮膚の状態に注意すること。
ロキソプロフェンナトリウム水和物パップ剤100mg及びテープ剤50mg・100mgの製造販売後調査の結果、65歳以上の高齢者での副作用の発現率(3.7%、1,738例中65例)は、65歳未満(1.7%、1,300例中22例)と比較して有意に高く、主な副作用が貼付部の皮膚症状であった。
11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(頻度不明)、アナフィラキシー(頻度不明)
ショック、アナフィラキシー(血圧低下、蕁麻疹、喉頭浮腫、呼吸困難等)があらわれることがある。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
| 1〜3%未満 | 0.5〜1%未満 | 0.5%未満 | 頻度不明 |
皮膚 | そう痒、紅斑、接触性皮膚炎、皮疹 | | | 皮下出血、皮膚刺激、色素沈着、水疱、腫脹 |
消化器 | | 胃不快感 | 上腹部痛、下痢・軟便 | |
肝臓 | | AST上昇、ALT上昇、γ-GTP上昇 | | |
その他 | | | | 浮腫 |
14.1 薬剤投与時の注意
14.1.1 損傷皮膚及び粘膜に使用しないこと。
14.1.2 湿疹又は発疹の部位に使用しないこと。
14.1.3 眼又は眼の周囲に使用しないこと。
14.1.4 入浴の30分以上前にはがすこと。
14.1.5 入浴後直ちに使用しないこと。
14.1.6 本剤に触れた手で、眼、鼻腔、口唇等の粘膜に触れないこと。
18.1 作用機序
ロキソプロフェンナトリウム水和物は皮膚から吸収された後、活性代謝物trans-OH体に変換され、急性炎症・慢性炎症、疼痛に対して、優れた抗炎症・鎮痛作用を示す。
18.2 抗炎症作用
カラゲニン足蹠浮腫法(ラット)において、ロキソプロフェンナトリウムテープ50mg「タイホウ」は、起炎対照群及びプラセボ群と比較して有意な抗炎症作用を示した。
2)
18.3 鎮痛作用
Randall-Selitto法(ラット)において、ロキソプロフェンナトリウムテープ50mg「タイホウ」は、起炎対照群及びプラセボ群と比較して有意な鎮痛作用を示した。
2)
ロキソプロフェンナトリウムテープ50mg「タイホウ」
70枚[7枚/袋×10袋]、350枚[7枚/袋×50袋]
ロキソプロフェンナトリウムテープ100mg「タイホウ」
70枚[7枚/袋×10袋]、350枚[7枚/袋×50袋]