医療用医薬品 : ブテナフィン塩酸塩

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医薬品情報


総称名 ブテナフィン塩酸塩
一般名 ブテナフィン塩酸塩
欧文一般名 Butenafine Hydrochloride
薬効分類名 抗白癬菌剤
薬効分類番号 2659
ATCコード D01AE23
KEGG DRUG
D01093 ブテナフィン塩酸塩
JAPIC 添付文書(PDF)
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添付文書情報2023年2月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
ブテナフィン塩酸塩クリーム1%「トーワ」 (後発品) BUTENAFINE HYDROCHLORIDE CREAM 1%"TOWA" 東和薬品 2659708N1090 15.2円/g
ブテナフィン塩酸塩液1%「トーワ」 (後発品) BUTENAFINE HYDROCHLORIDE SOLUTION 1%"TOWA" 東和薬品 2659708Q1070 15.2円/mL

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

4. 効能または効果

下記の皮膚真菌症の治療
足部白癬、股部白癬、体部白癬
癜風

6. 用法及び用量

1日1回患部に塗布する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。
9.7 小児等
9.7.1 低出生体重児又は新生児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
9.7.2 乳児又は3歳以下の幼児では、刺激感、発赤等があらわれやすいので、このような症状があらわれた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1〜5%未満0.1%未満頻度不明
皮膚接触皮膚炎、局所の発赤・紅斑、刺激感、そう痒、水疱落屑糜爛、亀裂

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用時の注意
<製剤共通>
14.1.1 著しい糜爛面には使用しないこと。
<外用液>
14.1.2 亀裂、糜爛面には注意して使用すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康成人の背部皮膚表面500cm2にブテナフィン塩酸塩クリーム1%5gを単回投与(12時間塗布)したときの血漿中濃度は、12時間(塗布終了時)で最高となりCmaxは4.0ng/mL、消失半減期は23.4時間であった。1)
16.1.2 反復投与
健康成人の背部皮膚表面500cm2にブテナフィン塩酸塩クリーム1%5gを7日間反復投与したとき、最高血漿中濃度は2日目以降4.3〜4.8ng/mLでほぼ一定となった。1)
16.2 吸収
健康成人の背部皮膚表面500cm2にブテナフィン塩酸塩クリーム1%5gを単回投与(12時間塗布)したときのブテナフィン塩酸塩の回収率は77.9%であった。1)
16.4 代謝
健康成人の背部皮膚表面500cm2にブテナフィン塩酸塩クリーム1%5gを単回投与(12時間塗布)したときの代謝物の検索を行ったところ、尿中にごく微量の未変化体が認められたのみであった。1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内第II相試験
白癬又は癜風の患者を対象に、ブテナフィン塩酸塩クリーム1%又はブテナフィン塩酸塩外用液1%を1日1回2週間患部に入浴後又は就寝前に塗布したところ、有効率は下表のとおりであった。2)
疾患名有効率
クリーム1%外用液1%
白癬股部白癬92.5%(49/53例)81.8%(18/22例)
体部白癬84.4%(76/90例)80.0%(12/15例)
癜風81.1%(43/53例)86.2%(25/29例)
17.1.2 国内第III相比較試験
白癬又は癜風の患者を対象に、ブテナフィン塩酸塩クリーム1%又はビホナゾールクリーム1%を1日1回2週間(足部白癬では4週間)患部に入浴後又は就寝前に塗布したところ、有効率は下表のとおりであった。3)
疾患名有効率
ブテナフィン塩酸塩クリーム1%ビホナゾールクリーム1%
白癬足部白癬77.8%(77/99例)71.8%(74/103例)
股部白癬83.7%(36/43例)92.3%(36/39例)
体部白癬86.4%(38/44例)80.4%(41/51例)
癜風85.7%(36/42例)86.8%(33/38例)
副作用発現頻度は、1.6%(4/249例)であった。主な副作用は、そう痒1.2%(3/249例)、発赤・紅斑0.8%(2/249例)であった。
17.1.3 国内第III相一般臨床試験
白癬又は癜風の患者を対象に、ブテナフィン塩酸塩クリーム1%を1日1回2週間(足部白癬では4週間)患部に入浴後又は就寝前に塗布したところ、有効率は下表のとおりであった。4)
疾患名有効率
白癬足部白癬75.0%(15/20例)
股部白癬100.0%(8/8例)
体部白癬100.0%(10/10例)
癜風66.7%(6/9例)
副作用は接触皮膚炎2.1%(1/47例)のみであった。
17.1.4 国内第III相比較試験
足部白癬の患者を対象に、ブテナフィン塩酸塩クリーム1%を1日1回4週間又はクロトリマゾールクリーム1%を1日2回4週間朝及び晩(入浴後又は就寝前)患部に塗布したところ、有効率は下表のとおりであった。5)
疾患名有効率
ブテナフィン塩酸塩クリーム1%クロトリマゾールクリーム1%
白癬足部白癬84.2%(16/19例)82.4%(14/17例)
副作用は認められなかった。
17.1.5 国内長期投与試験
足部白癬の患者を対象に、ブテナフィン塩酸塩クリーム1%を1日1回4週間以上8週間まで入浴後又は就寝前に患部に塗布したところ、有効率は下表のとおりであった。6)
疾患名有効率
白癬足部白癬第4週57.9%(11/19例)
第8週100.0%(22/22例)
17.3 その他
17.3.1 皮膚刺激性
本邦パッチテスト研究班の基準に基づき、健康成人並びに皮膚疾患患者を対象にクリーム剤、外用液剤及びそれぞれの基剤を用いたパッチテストと皮膚疾患患者における光パッチテストの結果、皮膚刺激性は認められなかった。7)8)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
スクアレンのエポキシ化反応阻害に基づいて、真菌細胞膜の構成成分であるエルゴステロールの合成を阻害する。9)10)
18.2 抗真菌作用
18.2.1 抗真菌活性
ブテナフィン塩酸塩は皮膚糸状菌(Trichophyton属、Microsporum属、Epidermophyton属)及び癜風菌(Malassezia furfur)に対して強い抗菌力を示し、その作用は殺菌的である(in vitro)。11)12)
主な臨床分離株に対する最小発育阻止濃度(MIC)
菌種株数MIC(μg/mL)幾何平均(最小〜最大)
Trichophyton rubrum410.007(0.0015〜0.025)
Trichophyton mentagrophytes220.012(0.006〜0.025)
Microsporum canis140.024(0.0125〜0.05)
Epidermophyton floccosum30.016(0.006〜0.025)
Malassezia furfur63.13(1.56〜6.25)注)
18.2.2 実験的白癬治療効果
Trichophyton mentagrophytesによるモルモット背部白癬モデル及び足部白癬モデルに対して、1日1回の塗布で治療効果を認めた。13)14)
モルモット足部白癬に対する効果
 治療日数菌陰性化率
ブテナフィン塩酸塩クリーム1%20日88.5%
ブテナフィン塩酸塩外用液1%20日89.2%
モルモット背部白癬に対する効果
 治療日数菌陰性化率
ブテナフィン塩酸塩外用液1%4日100%
ブテナフィン塩酸塩外用液1%10日100%
18.3 皮膚貯留性
モルモットの背部皮膚面にブテナフィン塩酸塩外用液1%を塗布し、24、48又は72時間後にTrichophyton mentagrophytesを接種した実験では、24及び48時間で感染は完全に予防された。13)
さらにブテナフィン塩酸塩の皮膚中濃度を測定した結果、24、48、72時間のいずれにおいてもT.mentagrophytesの最小殺菌濃度(0.012μg/mL)をはるかに上回る皮膚中濃度が維持されていた。
18.4 薬力学的試験
<ブテナフィン塩酸塩クリーム1%「トーワ」>
18.4.1 白癬菌感染に対する抗真菌作用
モルモット実験的白癬菌感染モデル(1群10匹)におけるブテナフィン塩酸塩クリーム1%「トーワ」及びメンタックスクリーム1%(300mg/body/dayを14日間塗布)の皮膚病変スコア及び皮膚切片の菌陽性率を比較検討した。
その結果、いずれも皮膚病変の進行を抑制し感染部位の菌を死滅させ、両剤の効果は生物学的に同等と判断された。15)
18.4.2 脂漏性皮膚炎に対する抗真菌作用
モルモット実験的脂漏性皮膚炎モデル(1群10匹)におけるブテナフィン塩酸塩クリーム1%「トーワ」及びメンタックスクリーム1%(300mg/body/dayを14日間塗布)の皮膚病変スコア及び皮膚切片の菌陽性率を比較検討した。
その結果、いずれも皮膚病変の進行を抑制し感染部位の菌を死滅させ、両剤の効果は生物学的に同等と判断された。16)
<ブテナフィン塩酸塩液1%「トーワ」>
18.4.3 白癬菌感染に対する抗真菌作用
モルモット実験的白癬菌感染モデル(1群10匹)におけるブテナフィン塩酸塩液1%「トーワ」及びメンタックス外用液1%(300mg/body/dayを14日間塗布)の皮膚病変スコア及び皮膚切片の菌陽性率を比較検討した。
その結果、いずれも皮膚病変の進行を抑制し感染部位の菌を死滅させ、両剤の効果は生物学的に同等と判断された。17)
18.4.4 脂漏性皮膚炎に対する抗真菌作用
モルモット実験的脂漏性皮膚炎モデル(1群10匹)におけるブテナフィン塩酸塩液1%「トーワ」及びメンタックス外用液1%(300mg/body/dayを14日間塗布)の皮膚病変スコア及び皮膚切片の菌陽性率を比較検討した。
その結果、いずれも皮膚病変の進行を抑制し感染部位の菌を死滅させ、両剤の効果は生物学的に同等と判断された。18)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. ブテナフィン塩酸塩

一般的名称 ブテナフィン塩酸塩
一般的名称(欧名) Butenafine Hydrochloride
化学名 N-[4-(1,1-Dimethylethyl)benzyl]-N-methyl-1-(naphthalen-1-yl)methylamine monohydrochloride
分子式 C23H27N・HCl
分子量 353.93
融点 約214℃(分解)
物理化学的性状 白色の結晶又は結晶性の粉末である。ギ酸に極めて溶けやすく、メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすく、水に溶けにくい。
KEGG DRUG D01093

20. 取扱い上の注意

<外用液>
20.1 外箱開封後、遮光して保存すること。
20.2 火気を避けて保存すること。

22. 包装

<ブテナフィン塩酸塩クリーム1%「トーワ」>
10g×10本[チューブ]
10g×50本[チューブ]
<ブテナフィン塩酸塩液1%「トーワ」>
10mL×20本[瓶]

23. 主要文献

  1. 伊藤正俊 他, 基礎と臨床, 24, 3239-3246, (1990)
  2. 香川三郎 他, 西日本皮膚科, 52, 586-595, (1990) »DOI
  3. 中嶋弘 他, 西日本皮膚科, 52, 1012-1024, (1990) »DOI
  4. 渡辺靖 他, 基礎と臨床, 24, 2925-2929, (1990)
  5. 露木重明 他, 皮膚科紀要, 85, 299-306, (1990)
  6. 堀江徹也 他, 西日本皮膚科, 52, 581-585, (1990) »DOI
  7. 伊藤正俊, 皮膚, 30, 507-513, (1988) »DOI
  8. 伊藤正俊 他, 皮膚, 32, 403-410, (1990) »DOI
  9. 平谷民雄 他, 日本医真菌学会誌, 32, 139-149, (1991) »DOI
  10. 平谷民雄 他, 日本医真菌学会誌, 32, 151-157, (1991) »DOI
  11. 前田鉄也 他, 薬学雑誌, 111, 126-137, (1991) »DOI
  12. 横尾守 他, 西日本皮膚科, 53, 144-151, (1991) »DOI
  13. Arika T,et al., Antimicrob Agents Chemother., 34, 2250-2253, (1990) »PubMed
  14. Arika T,et al., Antimicrob Agents Chemother., 34, 2254-2255, (1990) »PubMed
  15. 社内資料:薬力学的試験(白癬菌感染に対する抗真菌作用(クリーム1%))
  16. 社内資料:薬力学的試験(脂漏性皮膚炎に対する抗真菌作用(クリーム1%))
  17. 社内資料:薬力学的試験(白癬菌感染に対する抗真菌作用(液1%))
  18. 社内資料:薬力学的試験(脂漏性皮膚炎に対する抗真菌作用(液1%))

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
東和薬品株式会社 学術部DIセンター
〒570-0081 大阪府守口市日吉町2丁目5番15号
電話:0120-108-932
FAX:06-7177-7379
製品情報問い合わせ先
東和薬品株式会社 学術部DIセンター
〒570-0081 大阪府守口市日吉町2丁目5番15号
電話:0120-108-932
FAX:06-7177-7379

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
東和薬品株式会社
大阪府門真市新橋町2番11号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/12/17 版