医療用医薬品 : d−クロルフェニラミンマレイン酸塩

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医薬品情報


総称名 d−クロルフェニラミンマレイン酸塩
一般名 d-クロルフェニラミンマレイン酸塩
欧文一般名 d-Chlorpheniramine Maleate
製剤名 d-クロルフェニラミンマレイン酸塩シロップ
薬効分類名 抗ヒスタミン剤
薬効分類番号 4419
ATCコード R06AB02
KEGG DRUG
D00668 d-クロルフェニラミンマレイン酸塩
KEGG DGROUP
DG01482 ヒスタミンH1受容体拮抗薬
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年12月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
d−クロルフェニラミンマレイン酸塩シロップ0.04%「トーワ」 (後発品) d-CHLORPHENIRAMINE MALEATE SYRUP 0.04%"TOWA" 東和薬品 4419002Q1125 0.91円/mL

2. 禁忌

次の患者には投与しないこと
2.1 本剤の成分又は類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
2.2 閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
2.3 前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者[抗コリン作用により排尿困難、尿閉等があらわれ、症状が増悪することがある。]
2.4 低出生体重児・新生児[9.7.1参照]

4. 効能または効果

○じん麻疹
○血管運動性浮腫
○枯草熱
○皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、薬疹)
アレルギー性鼻炎
○血管運動性鼻炎
○感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽

6. 用法及び用量

d-クロルフェニラミンマレイン酸塩として、通常成人1回2mgを1日1〜4回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

8.1 眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。
8.2 再生不良性貧血、無顆粒球症があらわれることがあるので、血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。[11.1.3参照]

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 開放隅角緑内障の患者
抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。
9.1.2 眼内圧亢進のある患者
抗コリン作用により眼内圧が上昇し、症状が増悪するおそれがある。
9.1.3 甲状腺機能亢進症のある患者
抗コリン作用により症状が増悪するおそれがある。
9.1.4 狭窄性消化性潰瘍、幽門十二指腸通過障害のある患者
抗コリン作用により平滑筋の運動抑制、緊張低下が起こり、症状が増悪するおそれがある。
9.1.5 循環器系疾患のある患者
抗コリン作用による心血管系への作用により、症状が増悪するおそれがある。
9.1.6 高血圧症のある患者
抗コリン作用により血管拡張が抑制され、血圧が上昇するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
9.7 小児等
9.7.1 低出生体重児及び新生児
投与しないこと。中枢神経系興奮等の抗コリン作用に対する感受性が高く、痙攣等の重篤な反応があらわれるおそれがある。[2.4参照]
9.7.2 乳児、幼児及び小児
乳児、幼児及び小児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

10.2 併用注意
中枢神経抑制剤
バルビツール酸誘導体、プリミドン
アルコール
MAO阻害剤
抗コリン作用を有する薬剤
チキジウム臭化物、アトロピン硫酸塩水和物、ブチルスコポラミン臭化物
相互に作用を増強することがあるので、併用する場合には、減量するなど慎重に投与すること。中枢神経抑制剤、アルコール:
本剤の中枢抑制作用により、作用が増強される。MAO阻害剤:
本剤の解毒機構に干渉し、作用を遷延化し増強することがある。
ドロキシドパ、ノルアドレナリン併用により血圧の異常上昇を来すおそれがある。本剤はヒスタミンによる毛細血管拡張を抑制する。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 ショック(頻度不明)
チアノーゼ、呼吸困難、胸内苦悶、血圧低下等の症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
11.1.2 痙攣、錯乱(いずれも頻度不明)
11.1.3 再生不良性貧血、無顆粒球症1)2)(いずれも頻度不明)[8.2参照]
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 5%以上又は頻度不明0.1%未満
過敏症発疹、光線過敏症等 
精神神経系鎮静、神経過敏、頭痛、焦燥感、複視、眠気、不眠、めまい、耳鳴、前庭障害、多幸症、情緒不安、ヒステリー、振戦、神経炎、協調異常、感覚異常、霧視等 
消化器口渇、胸やけ、食欲不振、悪心・嘔吐、腹痛、便秘、下痢等 
泌尿器頻尿、排尿困難、尿閉等 
循環器低血圧、心悸亢進、頻脈、期外収縮 
呼吸器鼻及び気道の乾燥、気管分泌液の粘性化、喘鳴、鼻閉等 
血液1)溶血性貧血血小板減少
肝臓肝機能障害(ASTの上昇・ALTの上昇・Al-Pの上昇等) 
その他悪寒、発汗異常、疲労感、胸痛、月経異常 

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 生物学的同等性試験
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩シロップ0.04%「トーワ」とポララミンシロップ0.04%をクロスオーバー法によりそれぞれ20mL(d-クロルフェニラミンマレイン酸塩として8mg)家兎(n=10)に絶食単回経口投与し、血漿中未変化体及び代謝物濃度について比較検討した結果、両製剤間の生物学的利用率には有意差は認められなかった。3)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. d-クロルフェニラミンマレイン酸塩

一般的名称 d-クロルフェニラミンマレイン酸塩
一般的名称(欧名) d-Chlorpheniramine Maleate
化学名 (3S)-3-(4-Chlorophenyl)-N,N-dimethyl-3-pyridin-2-ylpropylamine monomaleate
分子式 C16H19ClN2・C4H4O4
分子量 390.86
融点 111〜115℃
物理化学的性状 白色の結晶性の粉末である。水、メタノール又は酢酸(100)に極めて溶けやすく、N,N-ジメチルホルムアミド又はエタノール(99.5)に溶けやすい。希塩酸に溶ける。
旋光度 〔α〕20D:+39.5〜+43.0°(乾燥後、0.5g、N,N-ジメチルホルムアミド、10mL、100mm)
理化学知見その他 1.0gを新たに煮沸して冷却した水100mLに溶かした液のpHは4.0〜5.0である。

22. 包装

500mL[瓶]

23. 主要文献

  1. Deringer,P.M.,et al., Lancet., I, 432, (1976)
  2. Kanoh,T.,et al., Lancet., I, 546-547, (1977)
  3. 社内資料:生物学的同等性試験

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
東和薬品株式会社 学術部DIセンター
〒570-0081 大阪府守口市日吉町2丁目5番15号
電話:0120-108-932
FAX:06-7177-7379
製品情報問い合わせ先
東和薬品株式会社 学術部DIセンター
〒570-0081 大阪府守口市日吉町2丁目5番15号
電話:0120-108-932
FAX:06-7177-7379

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
東和薬品株式会社
大阪府門真市新橋町2番11号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/01/22 版