医療用医薬品 : アズレン

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医薬品情報


総称名 アズレン
一般名 アズレンスルホン酸ナトリウム水和物
欧文一般名 Sodium Gualenate Hydrate
製剤名 アズレンスルホン酸ナトリウム水和物顆粒
薬効分類名 胃炎・胃潰瘍治療剤
薬効分類番号 2323
KEGG DRUG
D02706 アズレンスルホン酸ナトリウム水和物
KEGG DGROUP
DG01149 グアイアズレン
DG01504 非ステロイド性抗炎症薬 (NSAID)
JAPIC 添付文書(PDF)
この情報は KEGG データベースにより提供されています。
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添付文書情報2023年9月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
アズレン顆粒1%「ツルハラ」 (後発品) Azulene Granules 1%「TSURUHARA」 鶴原製薬 2323001D3073 9.5円/g

4. 効能または効果

下記疾患における自覚症状及び他覚所見の改善
胃炎、胃潰瘍

6. 用法及び用量

アズレンスルホン酸ナトリウム水和物として、通常成人1回2mg(アズレン顆粒1%「ツルハラ」として0.2g)を1日3回食前に経口投与する。この際、1回量を約100mLの水又は微温湯に溶解して経口投与することが望ましい。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

11. 副作用

11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1〜5%未満
消化器下痢、便秘、膨満感、腹痛、悪心・嘔吐等

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 生物学的同等性試験
アズレン顆粒1%「ツルハラ」とアズノール細粒(1%)を、クロスオーバー法によりそれぞれ0.5g(アズレンスルホン酸ナトリウム水和物5mg)を健康成人男子に絶食時単回経口投与して血清中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された1)
 判定パラメータ参考パラメータ
AUC0-24(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
アズレン顆粒1%「ツルハラ」3406.3±175.2294.0±16.14.3±0.28.7±0.8
アズノール細粒(1%)3266.7±104.7292.3±11.64.2±0.29.1±1.4
血清中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
胃炎148例を対象とした二重盲検比較試験で、アズレンスルホン酸ナトリウム水和物の有用性が確認されている2)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
アズレンスルホン酸ナトリウム水和物の抗炎症作用は、白血球遊走阻止作用及び肥満細胞からのヒスタミン遊離抑制作用等によるものである。下垂体−副腎系を介さず、また、PGE2生合成阻害作用を示さない。このことから、アズレンスルホン酸ナトリウム水和物は炎症組織に対する直接的な局所作用を発揮すると考えられている3)4)
18.2 消炎作用及び創傷治癒促進作用
各種起炎物質による浮腫(ラット3)5))、カラゲニン胸膜炎(ラット3))等の実験的炎症を抑制し、更に実験的口内炎で創傷治癒促進作用を認めている(ハムスター6))。
18.3 ヒスタミン遊離抑制・白血球遊走阻止作用
ラット肥満細胞あるいは組織からのヒスタミン遊離を抑制し、また白血球遊走阻止作用(in vitro)を認めている3)4)
18.4 抗潰瘍作用
酢酸潰瘍、幽門結紮潰瘍、幽門結紮−アスピリン潰瘍、アスピリン胃損傷等の各種実験的胃傷害に対し、予防又は治療促進効果を示し(ラット7))、in vitroで抗ペプシン作用も認められている8)

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. アズレンスルホン酸ナトリウム水和物

一般的名称 アズレンスルホン酸ナトリウム水和物
一般的名称(欧名) Sodium Gualenate Hydrate
化学名 Sodium 1,4-dimethyl-7-isopropylazulene-3-sulfonate semihydrate
Sodium 1,4-dimethyl-7-isopropylazulene-3-sulfonate monohydrate
分子式 C15H17NaO3S・1/2H2O又はC15H17NaO3S・H2O
分子量 309.36又は318.36
物理化学的性状 本品は暗青色の結晶又は結晶性の粉末で、におい及び味はない。
本品はメタノールにやや溶けやすく、水又は酢酸(100)にやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくく、無水酢酸、ジエチルエーテル又はヘキサンにほとんど溶けない。
KEGG DRUG D02706

20. 取扱い上の注意

開封後は湿気を避けて保存すること。

22. 包装

バラ[缶]
100g、1,000g(乾燥剤入り)

23. 主要文献

  1. 社内資料:生物学的同等性試験
  2. 小林節雄ほか, 薬物療法, 7 (7), 1035-43, (1974)
  3. 柴田芳久ほか, 薬理と治療, 14 (3), 1303-11, (1986)
  4. 山崎英正ほか, 日薬理誌, 54 (2), 362-77, (1958) »DOI
  5. 宇田昭夫, 日薬理誌, 56 (5), 1151-63, (1960) »DOI
  6. 吉田博次ほか, 薬理と治療, 14 (3), 1313-20, (1986)
  7. 岡部 進ほか, 応用薬理, 9 (1), 31-7, (1975)
  8. Thiemer K, et al., Arzneimittel-Forsch., 22 (6), 1086-7, (1972) »PubMed

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
鶴原製薬株式会社 医薬情報部
〒563-0036 大阪府池田市豊島北1丁目16番1号
電話:072-761-1456(代表)
FAX:072-760-5252
製品情報問い合わせ先
鶴原製薬株式会社 医薬情報部
〒563-0036 大阪府池田市豊島北1丁目16番1号
電話:072-761-1456(代表)
FAX:072-760-5252

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
鶴原製薬株式会社
大阪府池田市豊島北1丁目16番1号

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2025/07/23 版