医療用医薬品 : デノパミン

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医薬品情報


総称名 デノパミン
一般名 デノパミン
欧文一般名 Denopamine
製剤名 デノパミン錠
薬効分類名 心機能改善剤
薬効分類番号 2119
KEGG DRUG
D02614 デノパミン
JAPIC 添付文書(PDF)
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添付文書情報2023年8月 改訂(第1版)


商品情報 3.組成・性状

販売名 欧文商標名 製造会社 YJコード 薬価 規制区分
デノパミン錠5mg「日医工」 (後発品) Denopamine Tablets 日医工 2119004F1055 11.3円/錠
デノパミン錠10mg「日医工」 (後発品) Denopamine Tablets 日医工 2119004F2051 18.6円/錠

4. 効能または効果

慢性心不全

6. 用法及び用量

デノパミンとして通常成人1日量15〜30mgを3回に分けて経口投与する。
年齢、症状により適宜増減する。
ただし、多くの場合、他剤(ジギタリス、利尿剤、血管拡張剤等)と併用する。

7. 用法及び用量に関連する注意

7.1 1日あたりの製剤量は以下のとおりである。
成人1日量(15mg〜30mg)
デノパミン錠5mg3〜6錠
デノパミン錠10mg3錠

8. 重要な基本的注意

8.1 本剤投与中、心電図検査を定期的に行うこと、特に心室性期外収縮、心室頻拍等の不整脈の管理のため、心電図検査は通常3〜6ヵ月ごとに実施することが望ましい。[11.1.1参照]
8.2 心室性期外収縮、心室頻拍等の不整脈の発現は慢性心不全の重症例に多くみられている。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者
9.1.1 急性心筋梗塞の患者
胸痛、前胸部不快感等の症状が発現することがある。
9.1.2 不整脈のある患者
心室性期外収縮等の不整脈が発現することがある。
9.1.3 肥大型閉塞性心筋症(特発性肥厚性大動脈弁下狭窄)の患者
心収縮力増強作用により、左室流出障害を増強させるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験で、催奇形性(骨格異常)、胎児の致死及び発育抑制(ラット及びウサギ)、出生児の生存率低下、体重増加抑制、下腹部大動脈の血栓形成等(ラット)が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続または中止を検討すること。動物実験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
少量より開始するなど慎重に投与すること。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

11.1 重大な副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.1.1 心室頻拍等の不整脈(0.1〜5%未満)
症状があらわれた場合には、減量、休薬又は抗不整脈剤を投与するなど適切な処置を行うこと。[8.1参照]
注)発現頻度は、製造販売後調査の結果を含む。
11.2 その他の副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
 0.1〜5%未満0.1%未満
循環器頻脈、心室性期外収縮等の不整脈、動悸血圧上昇、胸痛、前胸部不快感
精神神経系 頭痛
消化器 嘔気、嘔吐、食欲不振、腹痛
肝臓AST、ALTの上昇 
過敏症 発疹、そう痒

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度
16.1.1 単回投与
健康被験者にデノパミン10mgを単回経口投与した場合、血漿中濃度は0.5〜2時間後に最高に達し、以後約4時間の半減期で減少する1)
健康被験者にデノパミン製剤を単回経口投与した時の薬物動態パラメータ(投与量各10mg、mean±SE、n=9)
Cmax(ng/mL)Tmax(hr)AUC24(ng・hr/mL)AUC(ng・hr/mL)t1/2(hr)
5mg錠
(2錠)
19.2±2.40.83±0.1764.4±5.568.3±6.44.02±0.88
10mg錠
(1錠)
15.5±1.60.89±0.1654.3±3.357.2±3.54.00±0.93
5%細粒
(200mg)
16.9±1.30.50±0.0056.7±4.559.3±4.83.67±0.61
16.1.2 生物学的同等性試験
(1)デノパミン錠5mg「日医工」
デノパミン錠5mg「日医工」及びカルグート錠5を、クロスオーバー法によりそれぞれ2錠(デノパミンとして10mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された2)
薬物動態パラメータ
 判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→9(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
デノパミン錠5mg「日医工」39.67±8.7814.40±5.660.700±0.3183.30±1.43
カルグート錠540.03±8.9015.10±7.340.717±0.3943.16±1.12
血漿中薬物濃度推移
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
(2)デノパミン錠10mg「日医工」
デノパミン錠10mg「日医工」及びカルグート錠10を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(デノパミンとして10mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された3)
薬物動態パラメータ
 判定パラメータ参考パラメータ
AUC0→9(ng・hr/mL)Cmax(ng/mL)Tmax(hr)t1/2(hr)
デノパミン錠10mg「日医工」38.05±15.1613.32±6.100.742±0.3803.52±1.41
カルグート錠1039.99±12.7413.59±4.720.767±0.3563.75±1.02
血漿中薬物濃度推移
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
in vitroにおけるデノパミンとヒト血漿蛋白との結合率は43%であった4)
16.4 代謝
ヒトでは酸化的脱メチル化、芳香環の水酸化に伴う水酸基のメチル化及びこれらの抱合化により代謝される5)
16.5 排泄
健康成人男子にデノパミン10mgを経口投与したとき、24時間以内に投与量の30〜40%が尿中に排泄される。尿中排泄物は、未変化体とその抱合体が約半量で、残りは脱メチル化体(3'又は4')と芳香環の水酸化体の抱合体である5)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験
17.1.1 国内臨床試験
心筋症、虚血性心疾患、高血圧症、弁膜疾患等に基づく慢性心不全患者(227例)を対象とした多施設二重盲検試験において、デノパミン15〜30mg/日を4週間投与したとき、デノパミンの有用性が認められている。副作用発現頻度はデノパミン群で15.0%(17例/113例)であった。主な副作用は、心室性期外収縮4.4%(5例/113例)、動悸1.8%(2例/113例)、胸部圧迫感1.8%(2例/113例)であった6)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序
アドレナリンβ1受容体に選択的な刺激剤である。isoproterenolに比べ心筋のcAMP産生が少ない量で同程度の心筋収縮力増強作用を示した7)(イヌ)。
18.2 心筋収縮力増強(陽性変力)作用
18.2.1 摘出心筋(モルモット)の収縮力をouabain(ジギタリス様物質)と同程度増強させる8)(in vitro)。
18.2.2 0.4mg/kgを単回経口投与した場合、心筋収縮能(LV dp/dt max)の増強は2時間後ピークに達し(66%増強)、7時間持続する。血圧、心拍数には有意な変化は示さない9)(イヌ)。
18.3 心拍数、心筋酸素消費量、血圧に及ぼす影響
18.3.1 同程度の心筋収縮能増強作用を示す用量での心拍数増加作用は、isoproterenolの約1/3である10)(ネコ)。
18.3.2 心筋収縮能(LV dp/dt max)を18%増加させる量では心拍数、血圧、心筋酸素消費量は有意な変化を示さない11)(イヌ)。
18.4 末梢血流に及ぼす影響
心拍出量増加に伴い冠血流量11)、腎血流量12)並びに大腿動脈血流量10)、総頸動脈血流量10)を増加する(イヌ)。
18.5 不整脈誘発作用
期外収縮、心室細動の発生はouabainが発生させる量の30倍量の静注においても発現しない13)(モルモット)。

19. 有効成分に関する理化学的知見

19.1. デノパミン

一般的名称 デノパミン
一般的名称(欧名) Denopamine
化学名 (−)-(R)-1-(p-hydroxyphenyl)-2-[(3,4-dimethoxyphenethyl)amino]ethanol
分子式 C18H23NO4
分子量 317.38
融点 164〜168℃(分解)
物理化学的性状 白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。
N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、酢酸(100)にやや溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくく、水又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
希塩酸又は水酸化ナトリウム試液に溶ける。
KEGG DRUG D02614

22. 包装

<デノパミン錠5mg「日医工」>
100錠[10錠×10;PTP]
<デノパミン錠10mg「日医工」>
100錠[10錠×10;PTP]

23. 主要文献

  1. Tagawa K.,et al., J.Chromatogr., 529 (2), 500-506, (1990) »PubMed
  2. 社内資料:生物学的同等性試験(5mg)
  3. 社内資料:生物学的同等性試験(10mg)
  4. Naito K.,et al., Arzneimittelforschung., 36 (4), 643-651, (1986) »PubMed
  5. Suzuki T.,et al., Drug Metab.Dispos., 11 (4), 377-386, (1983) »PubMed
  6. 池田正男 他, 医学のあゆみ, 140 (11), 839-864, (1987)
  7. Yokoyama H.,et al., J.Cardiovasc.Pharmacol., 12 (3), 323-331, (1988) »PubMed
  8. 佐藤俊明 他, 薬理と治療, 13 (10), 5727-5736, (1985)
  9. Ikeo T.,et al., Jpn.J.Pharmacol., 39 (2), 191-199, (1985) »PubMed
  10. Ikeo T.,et al., Arzneimittelforschung., 36 (7), 1063-1068, (1986) »PubMed
  11. Ikeo T.,et al., Jpn.J.Pharmacol., 39 (2), 179-189, (1985) »PubMed
  12. 西山信右 他, 薬理と治療, 13 (11), 6355-6365, (1985)
  13. 成田 寛 他, 薬理と治療, 16 (8), 3089-3100, (1988)

24. 文献請求先及び問い合わせ先

文献請求先
日医工株式会社 お客様サポートセンター
〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
電話:0120-517-215
FAX:076-442-8948
製品情報問い合わせ先
日医工株式会社 お客様サポートセンター
〒930-8583 富山市総曲輪1丁目6番21
電話:0120-517-215
FAX:076-442-8948

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元
日医工株式会社
富山市総曲輪1丁目6番21

[ KEGG | KEGG DRUG | KEGG MEDICUS ] 2026/01/21 版